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老人ホーム 管理栄養士奮闘記 ~仕事内容と献立作成~

2020.11.07

こんにちは。外部執筆スタッフの管理栄養士 長谷川晴美です。

 

管理栄養士奮闘記と題して、14年勤務していた有料老人ホームでの経験をお伝えしていきます。

 

皆様にとって、何かのヒントになれればと存じます。

 

 

老人ホームにおける管理栄養士の仕事

 

私が勤務していた老人ホームは、130名ほど入居できる建物が4棟ある施設で、自炊や旅行ができるくらいお元気な方から介護が必要な方も入れる有料老人ホームです。

 

部屋の大きさによって違う入居金と毎月の利用料や食費を払うシステムで、ある程度の財産と年金がないと入るのは難しいところです。

 

年間20名程度の方がご逝去や退居され、そして新たに入居する方がいるので、数百名の高齢者と出会い、そしてお別れをしたことになります。

 

老人ホームの施設側の管理栄養士・栄養士は私一人のみ、厨房は委託業者が入っていましたが、管理栄養士も栄養士もいない体制でした。

 

主な仕事は、献立作成と栄養計算、食数計算、厨房への指示、検食、食堂全般の管理、入居者全員の栄養ケア、監査の対応、献立会議・栄養ケア会議・食事イベントのしきり等です。

 

毎月の誕生会や夏祭りや敬老の日などの行事では、行事食の提供だけでなく、他職員とパフォーマンスをするなど、栄養士以外の仕事も多々あり時間は取られますが、割り切って楽しんでしまえば問題なくこなせます。

 

思い返せば、マツケンサンバやよさこいソーラン、フラダンスにラインダンス、打楽器演奏等、ありとあらゆることをしました。

 

サルの着ぐるみを着て、のど自慢大会の司会をしたときは、普段が白衣なのでしばらく私と気づいてもらえなかったというエピソードもあります。

 

老人ホームの食事

 

勤務した当初は、高齢者はご飯と魚が好きという先入観がありましたが、実際は、肉、天ぷら、パン、麺好きが多い傾向がある老人ホームでした。

 

常食だけでなく介護食や、病院までは厳密ではありませんが減塩食や糖尿病食などの治療食も出します。

 

入居者からよく聞かれる言葉は、

 

「食べることが楽しみ」

 

「温かいものは温かく、冷たいものは冷たく美味しく食べたい」

 

「質のいいものを少しでいいから出してほしい」

 

 です。

 

 

行事食でお刺身を出した時の入居者の満面の笑顔を見た時には、本当に食の力はすごいと感動したのを今でも覚えています。

 

逆に、年2回行っていた3~4種類から選べる夕食時のお好み献立の時に、鰻蒲焼を食べたその夜に脳梗塞で救急搬送された方がいたときや、昼食のそうめんを食べたあとに低血糖で倒れた方がいたときは、鰻がいけなかったのか、そうめんが少なかったのかと、ナースに聞きに行ったこともありました。

 

「食事は関係ないわよ、大丈夫よ」と言われましたが・・・本当に焦りました。

 

食べた物で身体はできている、食べ物で元気になれる、生きるために食べるがその食べ物で命を落とすこともある と考えると、とにかく、命を預かっているような責任の重さを感じます。

 

安全安心、健康維持ができる、食を楽しめるがテーマとなります。

 

 

献立作成に困ったら・・・

 

当時は、一人栄養士で老人ホームでの経験がなく不安はありましたが、保健所の講習会に参加し情報収集に努めたり、困れば保健所の栄養士さんに電話で聞いたり、病院で勤務していた時の昔の仲間に相談しました。

 

初のご相談は、1日のカルシウムが足りないという内容です。

 

厨房から承諾を得るのが大変な食材もありましたが、皆様からのご提案の、カルシウム入りご飯、切り干し大根、生揚げ、小松菜、干しエビ、牛乳寒天、スキムミルクで解消しました。

 

まずは情報収集や相談できるところを確保しておくと安心です。

 

 

よりよい献立にするために

以下を実践していました。

 

1.自分のこだわりを持っておく。

 

2.入居者の意見を聞く。

 

3.他部署の意見を聞く。

 

4.できる範囲で意見を取り入れ、意見を頂いた方にはフィードバックする。

 

5.いつでも学ぶ姿勢を忘れない。

 

栄養計算はばっちりでも、食べていただけないと意味がないですよね。

 

安全安心はもちろんのこと、喜んで食べていただけるものにしなければなりません。

 

四季を感じられる行事食はもちろん、旬のものや地場のもの、流行りものも意識し、厨房に、できる限り手作りと出来立てが提供できるようお願いしました。

 

私のこだわりは、1日で、肉・魚・卵・大豆製品・緑黄色野菜・きのこ・海藻・芋・乳製品・貝・果物・発酵食品を入れることでした。

 

足りない食材は、たいてい、味噌汁の具にするパターンで毎日クリアできていました。

 

そして、自己満足であってはならないので、入居者の食べるところを観察したり、残菜を確認したり(特に新メニューの時)、積極的に、入居者や他部署の職員と会話しながら意見を吸い上げていきました。

 

自主的に入居者への食事アンケートも必ず毎年1回以上は行い、のちに、施設全体のアンケートや入居者との意見交換会等に発展していきました。

 

余談ですが、このアンケートがくせもので、私も含め職員に対しての人格否定的なご意見もあり、なかなか残酷な内容もあります。

 

真摯に受け止めながらも、上手に受け流すわざも習得しておきたいところです。

 

献立案は、ご意見を反映するためにサイクルメニューではなく、半月ごとに1年分をたて、前年のものを改革するパターンにしていました。

 

ご意見は変わっていきますので、毎回手直しが必要です。

 

もちろん定番メニューもありますし、昼食の麺とパンは曜日で決めていましたが、毎回必ず新メニューも入れます。

 

月2回行っている献立会議では、会議の数日前に原案を他部署の責任者に配布し、メニュー・食材・味付けのダブり、彩、食べ合わせ等、ダブルチェックに協力してもらいました。

 

配布する献立表には、新メニューがわかるよう★印と説明書きを入れ、手書きのメッセージや季節の挿絵も入れていました。

やっていることをしっかりアピールすることも大切です。

 

綺麗な字や素敵な絵ではなくても、心の距離が縮まるのか、入居者だけでなく職員からも献立表のメッセージや絵が楽しみと言ってくれる方もいました。

 

 

100%の献立はないですが、やれることをやり、時には妥協しながら、納得できる部分を増やしていければいいと思います。

 

誰かのためを思いながら仕事ができるのは素晴らしいことですよね。

 

頑張っている栄養士さんをはじめスタッフさんにエールを送ります!

 

次回は、介護食についてお話したいと考えています。

 

 

 

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