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老人ホーム 管理栄養士 奮闘記 ~ 介護食 ~

2021.01.14

こんにちは。外部執筆スタッフの管理栄養士 長谷川晴美です。

 

管理栄養士 奮闘記と題して、有料老人ホームでの仕事内容、経験をお伝えしていきます。

 

今回は介護食についてです。

 

皆様の何かのお役に立てればと存じます。

 

老人ホームにおける 介護食

老人ホームで提供する食事は「安全第一」です。

 

安全とは、食中毒予防はもちろんのこと、介護施設の場合では、誤嚥(嚥下障害)で命を落とすことや、食べられない場合には低栄養になるので、食事形態に注意を払う必要があります。

 

お餅を提供しない施設も多いですが、私が勤務していた有料老人ホームでは、餅つき大会、お正月のお雑煮、鏡開きのお汁粉でお餅を提供していました。

 

看護師も総出で見守り強化をしていましたが、14年の間で詰まらせたかたは一人もいませんでした。

 

しかし、油断大敵で、大事には至りませんでしたが、普段のパン食やババロア、刺身で詰まらせるかたがいました。

 

一方、普段は介護食なのに、ご家族の差し入れの寿司や鰻はなぜか食べられる人もおり、これは本当に摩訶不思議でした。

 

介護食 改善の取り組み

勤務最初の改善の課題は、サラダでした。

 

生野菜をどう刻んでも飲み込みづらく入れ歯にも挟まるため残していたり、ヘルパーさんがお粥と混ぜて口に運んでいる状況でした。

 

食べられないものを出しても意味がないというのが率直な感想でした。

 

サラダの時は、生野菜、茹で野菜、大きさも何パターンか用意しました。

 

 

その頃の厨房の所長は、相談しても手間のかかることや新しいことはやりたがりませんでした。

 

本来、厨房業務全般は委託業者が行うことでしたが、ゼリー食の試作をやってみせることにしました。

 

といっても私自身も初めての試みなので、適切な介護食の硬さを知るために、まずは、野菜ジュースを介護食用ウルトラ寒天(伊那食品)で固めたものを型抜きして提供しました。

 

ヘルパーさんに感想を聞いてまわると、「かわいい」や「食べやすい」と好評でした。

 

その後は、委託業者と話し合い材料費は厨房で、しばらくは手作りゼリーのみ私が作成し、ものによってはミキサーにかけたものにとろみ剤を入れたものや、時代とともに出来あいのソフト食も利用するなど変化していきました。

 

大塚製薬のあいーと食品が販売されたときは興味深く、営業の人に来ていただき、理事長や各部署長やケアマネージャーにも参加してもらい、試食し導入する運びとなりました。

 

高価なので、さすがに全員には難しくプラス料金での提供となりました。

 

金銭的に余裕のある方は亡くなる直前まであいーと食品の方もおられました。

 

野菜以外にも、肉や魚やフライ系の超きざみ食は生野菜と同様に食べづらいため、そのメニューのたびにその食材にあった美味しいたれを別に用意し、食事介助をするヘルパーさんがとろみ剤でその人にあった硬さにして、かけて提供するようにしました。

 

粥のミキサー食も食べづらく、ご自身でスプーンを使って食べられる方は、ドロドロでこぼれてしまって食べられないご様子でした。

 

これには、粘りなくプルプル固められる酵素とゲル化剤の商品を使用しました。

 

とにかく、問題が上がれば献立会議や栄養ケア会議で対策を考え、そしてやってみる!

 

の繰り返しが延々続く作業で、情報収集には、ヘルシーフードのイベントの参加や、知り合いのツテで他施設の見学やソフト食の試食も大変有効でした。

 

 

提携病院と連携について

保健所の講習会で講義された方が、介護食の名称を全共通にする取り組みをしているが難しいと話されていました。

 

講習会にいったら、必ず一つは取り入れることにしていたので、その時は、提携病院の栄養士さんに電話し、食事形態の名称を教えてもらい、そろえました。

 

名称と大きさの一覧表も作成し他職員にも周知しました。

 

そのことで、退院後の申し送りがスムーズになりました。

 

 

食事介助の重要性

どんなに手間をかけても、提供する人の協力が不可欠です。

 

衝撃だったのが、新人ヘルパーさんが薬をすべての食事に混ぜて提供していたのを見た時でした。

 

さすがに、「あなたはこれを食べられますか?これは先輩がやっていたのですか?」と問いました。

 

このことで、私自身が、食堂で食事提供の仕事もしていたので、どうしてもお元気な方の対応が優先されていたことを反省しました。

 

そこで、まわりに相談し協力を仰ぎ、曜日を決めて介護棟に足を運び様子を見にいくことにしました。

 

また、私自身がヘルパー研修に参加し、一緒に学び、実際に食事介助もしていきました。

 

自立を促しできるだけ自分で食べられるように、有効な声掛けや一部介助をすること、足の着き方を含めた食べる時の姿勢、食事介助時の目線、スプーンの大きさや材質、口への持っていきかたや角度、介護とは食事介助一つをとっても、個々に合わせた対応が必須で本当に奥が深いものです。

 

1日3食365日、多種多様な食事形態、個々の尊厳を守ること・・・

 

生涯、口から美味しく食べられることを実現するために、平穏な日はほぼなく、まさしく奮闘記でした(^^)/

 

尊敬に値する介護に携わる皆様に、あきらめない心で頑張っていただきたいです。

 

心から応援しています。

 

次回は、ノロウイルス対策についてお伝えする予定です。

 

 

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