MENU

栄養士・管理栄養士の求人情報サイト Dietitian job

第34回管理栄養士国家試験問題~食べ物と健康~

問題をクリックすると解答が開きます。

Q43
食料と環境に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。

  1. 食物連鎖の過程で、生物濃縮される栄養素がある。
  2. 食品ロスの増加は、環境負荷を軽減させる。
  3. 地産地消の推進によって、フードマイレージが増加する。
  4. 食料の輸入拡大によって、トレーサビリティが向上する。
  5. フードバンク活動とは、自然災害に備えて食品を備蓄することである。
A43 正解(1)
  • (1) 食物連鎖は、生物における食べ物の相互関係(食べるものと食べられるものとの関係)を1つの系列として順に示したもので、緑色植物>草食動物>小型肉食動物>大型肉食動物となる。食物連鎖の過程で自然界の物質などが環境中にあった濃度より高濃度に濃縮されることを生物濃縮という。


  • (2)食品ロスは、食品が生産されてから人が食事として口に入れるまでの間に失われたもののうち、食べられるのに捨てられてしまう食品をいう。世帯での食品ロス率は3.7%で、単身者に限ると4.1%と、世帯人数が少ないほど食品ロス率が高くなる傾向がある(平成26【2014】年度)。また食品別では野菜が8.8%と最も高い(平成26【2014】年度)。


  • (3)フードマイレージは、輸入相手国別の食料輸入量に、当該国からわが国までの輸送距離を乗じて求められる。この値が大きいほど地球環境への負荷が大きい。地産地消は、地域でとれた食料は地域で消費しようという運動のことであり、地域における消費拡大はフードマイレージの低下に寄与する側面がある。ただし、フードマイレージさ輸入食料の輸入に着目したもので、輸入国内こ輸送は考慮されないことや、輸送機関による二酸化炭素排出量の違い(飛行機と船など)は考慮されないなどの点がある。


  • (4)トレーサビリティは、食品の移動を追跡するためのしくみである。その効果は、問題が発生した際に商品を特定した回収、問題の発生箇所の速やかな特定、安全な他の流通ルートの確保等ができる点にある。


  • (5)フードバンクとは、食品企業の製造工場で発生する規格外品などを引き取り、福祉施設等へ無料で提供する活動をいう。農林水産省は、食品ロス削減をはかるひとつの手段としてフードバンク活動を支援している。

Q44
粉類とその原料の組合せである。正しいのはどれか。1つ選べ。

  1. 上新粉ーもち米
  2. 白玉粉ーうるち米
  3. 道明寺粉ー 大豆
  4. はったい粉ー大麦
  5. きな粉ー小麦
A44 正解(4)
  • (1) 上新粉は、うるち精白米を水洗、浸漬、水切り、粉砕、乾燥してつくる。かしわもちやみたらし団子の原料として使われる。うるち米のでんぷん構成は、アミロースとアミロペクチンが約2:8の割合である。


  • (2)白玉粉は、寒ざらし粉ともいう。もち精白米を水洗、浸漬、石臼で摩砕、脱水乾燥してつくる。白玉団子や求肥の原料として使われる。もち米のでんぷん構成は、アミロペクチン100%である。


  • (3)道明寺粉は、もち精白米を水に浸漬した後、蒸煮、乾燥、粗挽きし篩い分けしたもの。桜もちやおはぎの原料となる。


  • (4)はったい粉は、大麦の玄殻を焙煎して粉にしたもので、麦こがしともいう。大麦は二条大麦と六条大麦があり、それぞれ皮麦と裸麦に分けられる。二条大麦は、ビールやウイスキー、麦焼酎などの原料として使われる。六条大麦は、押麦、麦茶、麦みそなどの原料となる。


  • (5)きな粉は、炒った大豆の皮を除いて、粉にしたものである。この他に大豆の加工品として、豆腐、豆乳、湯葉、油揚げ、凍り豆腐、納豆、みそ、しょうゆ、大豆油などがある。

Q45
野菜類に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。

  1. だいこんの根部は、葉部よりも100g当たりのビタミンC量が多い。
  2. 根深ねぎは、葉ねぎよりも100g当たりのβ-カロテン量が多い。
  3. れんこんは、はすの肥大した塊根を食用としたものである。
  4. たけのこ水煮における白濁沈殿は、リシンの析出による。
  5. ホワイトアスパラガスは、遮光して栽培したものである。
A45 正解(5)
  • (1) 大根のビタミンC含有量は、100g当たり根部に12㎎、葉に53㎎である。大根特有のにおいと辛味を形成しているのはイソチオシアナート類である。大根おろしなどによって組織が壊されると、シニグリンにミロシナーゼが作用して辛味が生成される。


  • (2)ねぎは、土寄せして軟白した葉鞘部を利用する根深ねぎと、緑色の葉身部を利用する葉ねぎなどがある。β-カロテンの含有量は、100g当たり根深ねぎ82㎍、葉ねぎ1500㎍である。ねぎ特有のにおいは、硫化アリルである。


  • (3)れんこんはでんぷんを主とする炭水化物が約15%とであり、野菜としてはエネルギーが大きい。大根、にんじん、ごぼうとともに、根菜類に分類される。


  • (4)たけのこの煮汁が冷えて白濁するのは、アミノ酸のチロシンによる。たけのこのあく(えぐ味)は、チロシンの酸化生成物であるホモゲンチジン酸、シュウ酸による。


  • (5)アスパラガスは、栽培方法の違いにより、グリーンアスパラガスとホワイトアスパラガスがある。グリーンアスパラガスは露光栽培し緑色の若芽を食用とする。ホワイトアスパラガスは、土をかけて軟白して栽培したもの。アミノ酸の一種アスパラギン酸はアスパラガスから発見されたもの。

Q46
畜肉に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。

  1. 主要な赤色色素は、アスタキサンチンである。
  2. 脂肪は、常温(20~25℃)で固体である。
  3. 死後硬直が始まると、筋肉のpHは上昇する。
  4. 筋たんぱく質の構成割合は、筋形質(筋漿)たんぱく質が最も多い。
  5. 筋基質(肉基質)たんぱく質の割合は、魚肉に比べ低い。
A46 正解(2)
  • (1) 食肉の主要な色素は、筋肉に含まれるミオグロビンである。その含有量が多い肉は濃い色を示す。ミオグロビン含有量の高い肉は、豚肉や鶏肉に比べて食肉の色が濃くなる。アスタキサンチンは、さけやマスの筋肉の赤色色素で、カロテノイドに由来する。エビやカニにも含まれているが、生ではたんぱく質と結合した形で存在するため暗緑色をしている。加熱により赤色を呈するのは、たんぱく質変性ででアスタキサンチンが遊離し、酸化されて赤色のアスタシンになるからである。


  • (2)食肉の脂質を構成する脂肪酸は、一価不飽和脂肪酸であるオレイン酸が最も多く、次いで飽和脂肪酸のパルミチン酸、ステアリン酸である。必須脂肪酸であるリノール酸は、豚肉と鶏肉に多いが、他の肉では少ない。動物の種類によって脂質の融点は異なり、牛脂40~50℃、ラード30~46℃、羊油45~55℃、鶏油30℃以下である。


  • (3)生体の筋肉中のpHは7.0付近であるが、と殺後筋肉中のpHは低下する。pHの低下に伴い、筋肉はミオシンとアクチンが結合してアクトミオシンを生成し硬くなる。


  • (4)食肉のたんぱく質は、筋漿(筋形質)たんぱく質、筋原線維たんぱく質、肉基質たんぱく質に分類される。全たんぱく質にしめる割合は、筋原線維たんぱく質50~60%、筋漿(筋形質)たんぱく質30%、肉基質たんぱく質10~20%。


  • (5)魚肉の総たんぱく質含有量は20%程度で、畜肉と大きな差異はないが、筋基質たんぱく質の割合が畜肉で10~20%に対し、魚肉は2~5%と少なく、魚肉は身が崩れやすい。

Q47
鶏卵に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。

  1. 卵殻の主成分は、たんぱく質である。
  2. 卵白は、脂質を約30%含む。
  3. 卵白のたんぱく質では、リゾチームの割合が最も高い。
  4. 卵黄のリン脂質では、レシチンの割合が最も高い。
  5. 卵黄の水分含量は、卵白に比べて多い。
A47 正解(4)
  • (1) 鶏卵の構造は、卵殻部、卵白部、卵黄部に大別されており、その重量割合は1:6:3である。卵殻は厚さ0.3mm程度で、炭酸カルシウムを主成分とする。産卵直後は粘液でおおわれているが、その後乾燥して卵殻クチクラとなる。クチクラは、微生物の侵入を防ぐ役割があるが、水洗等により剥がれやすい。


  • (2)卵白は水分が約88%、残りの大部分がたんぱく質で、脂質をほとんど含まない。卵黄は水分が約半分で、残りが脂質やたんぱく質である。卵黄の脂質は約34%で、鶏卵中の脂質のほとんどが卵黄に含まれる。卵黄中の脂質は主にたんぱく質と結合した状態で存在している。


  • (3)卵白の主要なたんぱく質はオボアルブミンで、卵白たんぱく質の54%を占める。オボアルブミンは卵白の凝固性や起泡性に関与している。卵白はこの他に、オボトランスフェリン、オボムコイド、オボグロブリン、リゾチーム、オボムチン、オボインヒビター、アビジンかどこたんぱく質を含む。


  • (4)卵黄の資質組成は、中性脂肪65%、複合脂質(リン脂質)30%、コレステロール5%である。卵黄リン脂質の約70~80%がレシチンである。卵黄の主な脂肪酸組成は、オレイン酸、バルミチン酸、リノール酸、ステアリン酸である。


  • (5)卵黄の水分は約88%、卵白は約48%である。たんぱく質や脂質は、卵白よりも卵黄に多く含まれている。

Q48
糖・甘味類と構成糖の組合せである。正しいのはどれか。1つ選べ。

  1. マルトース - グルコースとフルクトース
  2. ラクトース - グルコースとガラクトース
  3. スクロース - グルコースとグルコース
  4. トレハロース - フルクトースとフルクトース
  5. ソルビトール - ガラクトースとガラクトース
A48 正解(2)
  • (1) マルトースは、2分子のグルコースが‪α‬-1.4結合した還元糖である。麦芽糖ともいう。


  • (2)ラクトースは、ガラクトースとグルコースがβ-1.4結合したもので、還元性がある。乳糖ともいう。哺乳動物の乳中に多い。


  • (3)スクロースは、グルコースとフルクトースが結合したものである。ショ糖ともちう。砂糖の主成分である。スクロースをインベルターゼで加水分解するとグルコースとフルクトースが得られる。混合物を転化糖という。


  • (4)トレハロースは、2分子のグルコースが‪α‬-1.1結合した非還元糖である。甘味度はショ糖の約45%ほどである。


  • (5)ソルビトールは、グルコースを還元して得られる糖アルコールである。ソルビットともよばれる。甘味度は、ショ糖の60~70%である。糖アルコールは、還元糖のカルボニル基が還元されたもので、グリセロール、キシリトール、マンニトールなどがある。

Q49
食品の脂質に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。

  1. 大豆油のけん化価は、やし油より高い。
  2. パーム油のヨウ素価は、いわし油より高い。
  3. オレイン酸に含まれる炭素原子の数は、16である。
  4. 必須脂肪酸の炭化水素鎖の二重結合は、シス型である。
  5. ドコサヘキサエン酸は、炭化水素鎖に二重結合を8つ含む。
A49 正解(4)
  • (1) けん化価とは、油脂1gのけん化に必要なKOHの㎎数。構成脂肪酸の平均分子量を知ることができる。油脂の平均分子量に逆比例し、長鎖脂肪酸の多い油脂ほど小さく、短鎖脂肪酸が多いほど値は大きい。


  • (2)ヨウ素価とは、油脂100gに吸収されるヨウ素のg数。ヨウ素価は不飽和脂肪酸の二重結合部に付加反応するため、油脂の不飽和脂肪酸の含量が大きいほど、また不飽和度の高い脂肪酸を多く含むほど値は大きくなる。


  • (3)オレイン酸は、炭素数18の一価不飽和脂肪酸である。オリーブ油に多く含まれている。んn-9系に分類される。水素添加により飽和脂肪酸のステアリン酸になるが、トランス型のエライジン酸に変化する。


  • (4)天然油脂を構成する不飽和脂肪酸は、一般的にシス型二重結合をもつシス酸である。マーガリンやショートニングなどの硬化油製造過程では、一部トランス型に異性化する。トランス酸は、対応するシス型より融点が高い。


  • (5)ドコサヘキサエン酸は、魚油に含まれるn-3系多価不飽和脂肪酸で、炭素数22、二重結合6個からなる。同じn-3系多価不飽和脂肪酸には、炭素数20、二重結合5個のエイコサペンタエン酸がある。これらは魚油に多く含まれている。

Q50
食品100g当たりのビタミン含有量に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。

  1. 精白米のビタミンB1含有量は、玄米より多い。
  2. 糸引き納豆のビタミンK 含有量は、ゆで大豆より多い。
  3. 鶏卵白のビオチン含有量は、鶏卵黄より多い。
  4. 乾燥大豆のビタミンE含有量は、大豆油より多い。
  5. 鶏むね肉のビタミンA含有量は、鶏肝臓より多い。
A50 正解(2)
  • (1) 玄米は、ぬか層、胚芽、胚乳からなる。ぬか層はビタミンと食物繊維、胚芽はビタミンと脂質、胚乳はでんぷんが多い。精白米は、玄米からぬか層と胚芽が取り除かれたものであり、玄米と比較してビタミンB1が少ない。水稲玄米のビタミンB1含有量は。100g当たり0.41㎎なのに対し、精白米は0.08㎎である。


  • (2)納豆は糸引き納豆と寺納豆がある。糸引き納豆は、蒸煮した大豆に納豆菌を接種して保温し、発酵させたものである。納豆菌によりビタミンK2が増加する。粘性物質はポリグルタミン酸とフラクタンの混合物である。寺納豆(浜納豆)は、大豆こうじを塩水に漬け込んで乾燥させて作り、糸引き納豆のような年生物は生成しない。国産黄大豆茹でのビタミンK含有量は、100g当たり7㎍であるのに対し、糸引き納豆は600㎍である。


  • (3)ビオチンは水溶性のビタミンで、卵白中に含まれる塩基性糖たんぱく質のアビジンと強く結合する。ビオチン要求性の微生物の生育が抑制される。


  • (4)大豆の脂質含有量は19~24%で、そのほとんどが中性脂肪で油脂原料となる。大豆油はリノール酸含有量が高く、他にオレイン酸、リノレン酸を含む。てんぷら油、サラダ油として利用されるほか、マーガリンやショートニングの原料になる。国産黄大豆皮に含まれるビタミンEは、100g当たり、α-、β-、γ-、δ-トコフェロールがそれぞれ、2.3㎎、0.9㎎、13.0㎎、8.6㎎であるのに対し、大豆油は10.4㎎、2.0㎎、80.9㎎、20.8㎎である。


  • (5)鶏むね肉(若鶏)のレチノール活性当量は100gあたり18㎍であるのに対し、鶏肝臓(生)では14000㎍である。食肉にはビタミンB群が多く、ビタミンA、Cは少ない。肝臓や内臓類には、ビタミンA、D、Kが多い。

Q51
食品に含まれる色素に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。

  1. β-クリプトキサンチンは、アルカリ性で青色を呈する。
  2. フコキサンチンは、プロビタミンAである。
  3. クロロフィルは、酸性条件下で加熱するとクロロフィリンになる。
  4. テアフラビンは、酵素による酸化反応で生成される。
  5. ニトロソミオグロビンは、加熱するとメトミオクロモーゲンになる。
A51 正解(4)
  • (1) カロテノイド系色素は黄~赤色を呈し、動植物界に広く分布する脂溶性物質である。アントニシアニンは果実や花などに含まれる赤、青、紫色を呈する水溶性物質である。pHにより色調が変化し、酸性では橙~赤色、アルカリ性では青~緑色を呈する。


  • (2)カロテノイドは、カロテン類とキサントフィル類に大きく分類されるりカロテン類には、‪α‬-, β-, γ-カロテンとリコピンがあり、キサントフィル類には β-クリプトキサンチン、ルテイン、ゼアキサンチン、カプサンチン、アスタキサンチン、フコキサンチンなどがある。このうち、末端にβ-ヨノン環をもつ ‪α‬-, β-, γ-カロテンおよびβクリプトキサンチンはプロビタミンAである。


  • (3)クロロフィルは緑色の色素で、葉緑素ともいう。ポルフィリン環の中央にマグネシウムを配位している。クロロフィルは、酸性下では不安定で黄褐色のフェオフィチンに変化する。弱いアルカリ性では安定であるが、強いアルカリ性下では鮮やかな緑色のクロロフィリンおなる。


  • (4)紅茶の橙赤色は酵素的褐変によるものである。茶葉に含まれてるカテキン類がポリフェノールオキシダーゼにより酸化重合して橙赤色のテアフラビンとその重合物テアルビジン(赤褐色)に変化する。


  • (5)ヘモグロビンやミオグロビンは、たんぱく質と結合して動物の体内に存在する代表的なヘム色素である。ハムやソーセージの加工製造時に発色剤として用いられる亜硝酸塩や硝酸塩は、ミオグロビンと結合して赤色のニトロソミオグロビンおなり、これを加熱するとさらに安定しあピンク色のニトロソミオグロモーゲンとなる。

Q52
食品の三次機能により期待される作用に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。

  1. 食品の胃内滞留時間の短縮により、食後血糖値の上昇を緩やかにする。
  2. α-グルコシダーゼの阻害により、インスリンの分泌を促進する。
  3. アンジオテンシン変換酵素の阻害により、アレルギー症状を緩和する。
  4. カルシウムの可溶化により、カルシウムの体内への吸収を促進する。
  5. エストロゲン様作用により、う歯の発生を抑制する。
A52 正解(4)
  • (1) 食物の消化管内での移動を遅らせることにより、グルコースなどの急激な吸収を抑え、食後血糖値の上昇を制御する。


  • (2)糖質は、体内の各種消化酵素の働きで単糖類に分解された後、小腸上皮細胞から吸収される。‪α‬-グルコシダーゼの阻害により、血糖値の上昇を制御できる。


  • (3)アンジオテンシン変換酵素は、血圧調整に関わる。アンジオテンシン変換酵素により生成されるアンジオテンシンIIは血圧上昇に働く物質であるため、この酵素を阻害することにより、血圧を降下させる作用を示す。


  • (4)食品からのカルシウム吸収率はあまりよくない。一般に酸性環境下ではカルシウムは可溶性であるが、pHが上昇してくる小腸下部では陰イオンと結合して不溶性になゆため、吸収されにくくなる。カルシウム(Ca2+)と結合して溶解性を高めることにより、Ca2+の吸収が促進される。


  • (5)大豆イソフラボンはエストロゲンと構造が類似しているため、弱いエストロゲン作用を示すことが知られている。エストロゲンの分泌低下が原因となる閉経後の女性の骨粗鬆症の予防に有効である。

Q53
食品衛生法に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。

  1. 食品衛生とは、食品、医薬部外品、器具および容器包装を対象とする飲食に関する衛生をいう。
  2. 天然香料とは、動植物から得られた物又はその混合物で、食品の着香の目的で使用される添加物をいう。
  3. 農林水産大臣は、販売の用に供する食品の製造や保存の方法につき基準を定めることができる。
  4. 乳製品の製造又は加工を行う営業者は、その施設ごとに食品衛生監視員を置かなければならない。
  5. 食中毒患者を診断した医師は、直ちに最寄りの検疫所長にその旨を届け出なければならない。
A53 正解(2)
  • (1) 食品衛生法では、第4条に「食品とは全ての飲食物をいう。ただし、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律に規定する医薬品、医薬部外品及び再生医療等製品は、これを含まない」と規定されている。


  • (3)食品衛生法第11条に、「厚生労働大臣は、(中略)食品若しくは添加物の製造、加工、使用、調理若しくは保存の方法につき規定を定めることができる」と規定されている。


  • (4)食品の製造または加工を行う営業者は、食品の製造または加工の過程で、特に衛生上の考慮を必要とする11業種に専任の食品衛生管理者を設置することが義務づけられている。11業種は、全粉乳、加糖粉乳、調整粉乳食肉製品、魚肉ハム、魚肉ソーセージ、放射線照射食品、食用油脂、マーガリン、ショートニング及び添加物である。


  • (5)食品衛生法第58条に「食中毒患者などを診断し、またはその死体を検案した医師は、直ちに最寄りの保健所長にその旨を届でなければならない」と規定されている。直ちにとは24時間以内。

Q54
食品の変質に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。

  1. ヒスタミンは、ヒアルロン酸の分解によって生成する。
  2. 水分活性の低下は、微生物による腐敗を促進する。
  3. 過酸化物価は、油脂から発生する二酸化炭素量を評価する。
  4. ビタミンEの添加は、油脂の自動酸化を抑制する。
  5. 油脂中の遊離脂肪酸は、プロテアーゼによって生成する。
A54 正解(4)
  • (1) 赤身魚とその加工品に多く含まれるヒスチジンが細菌(モルガン菌等)に汚染されると、細菌の酵素により脱炭酸反応でヒスタミンが生成される。ヒスタミンは化学性食中毒の原因になる。コーデックス委員会では、マグロやイワシ等の缶詰や急速冷凍水産加工品について、ヒスタミン濃度が20㎎/100gを超えないこととしている。


  • (2)一般に、食品中の水分を10%(水分活性:Awが0.9)以下にすると最近は増殖できなくなる。


  • (3)油脂の変敗で生成した過酸化物(ヒドロペルオキシド)がヨウ化カリウムと反応すると、過酸化物に相当するヨウ素が遊離する。そのヨウ素をチオ硫酸ナトリウムで測定した時の油脂1g当たりのヨウ素の㎎数が過酸化物価である。過酸化物価は、変敗の初期に増加するが、その後は二次生成物に変化するため減少する。


  • (4)油脂の酸敗を促進する因子は、光、温度、酸素、金属等がある。ビタミンEの添加物は酸化防止剤として使用されている。


  • (5)二重結合を多く含む高度不飽和脂肪酸は油脂の主な酸敗の原因となる自動酸化が起こりやすい。リパーゼ(加水分解)等の作用により油脂から遊離脂肪酸が生成され、光熱、酸素、金属などにより脱水素し、反応性に富んだ脂肪酸ラジカルに変化する。

Q55
食中毒の原因となる細菌およびウイルスに関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。

  1. リステリア菌は、プロセスチーズから感染しやすい。
  2. サルモネラ菌は、偏性嫌気性の細菌である。
  3. 黄色ブドウ球菌は、7.5%食塩水中で増殖できる
  4. ボツリヌス菌の毒素は、100℃、30分の加熱で失活しない。
  5. ノロウイルスは、カキの中腸腺で増殖する。
A55 正解(3)
  • (1) リステリア症は、リステリア菌によりヒトや動物に敗血症や髄膜炎等の致命率の高い症状を起こす人畜共通感染症である。わが国では、北海道で2001年に発生したナチュラルチーズによる食中毒が、リステリア菌による集団食中毒であることが明らかにされた。


  • (2)サルモネラ菌は、腸内細菌科のグラム陰性桿菌で、芽胞を形成せず、周毛性の鞭毛を有する通気嫌気性菌である。ブドウ糖を分解して酸およびガスを産生するが、乳糖を分解しない点で大腸菌(群)と異なる。


  • (3)黄色ブドウ球菌は、耐塩性が強く耐塩菌ともいわれ、食塩濃度0~15%の培地中でも増殖できる。


  • (4)ボツリヌス毒の毒素は、A~Gの7型に分けられる。自然界で最も強い神経毒のひとつである。この毒素は易熱生で、85℃以上5分間、80℃で30分間こ加熱で失活する。


  • (5)ノロウイルスによる食中毒では、原因食品のカキ等の二枚貝で中腸腺に蓄積され、人の腸管細胞内で増殖する。

Q56
自然毒食中毒と、その原因となる毒素の組合せである。正しいのはどれか。1つ選べ。

  1. 下痢性貝毒による食中毒ーテトロドトキシン
  2. シガテラ毒による食中毒ーリナマリン
  3. スイセンによる食中毒ーイボテン酸
  4. イヌサフランによる食中毒ーソラニン
  5. ツキヨタケによる食中毒ーイルジンS
A56 正解(5)
  • (1) 下痢性食中毒による食中毒は、ムラサキガイ、ホタテガイ、アカザラガイ、コタマガイやカキなどプランクトンを餌としている二枚貝が原因となる。毒素はディノフィシストキシン、オカダ酸である。


  • (2)熱帯・亜熱帯地区のサンゴ礁周辺に生息ふる有毒魚類によって起こる食中毒を、、総称してシガテラという。シガテラ毒魚は、オニカマス、バラフエダイ、ヒラマサ等。毒素は、シガトキシンやマイトトキシンがある。


  • (3)スイセンによる食中毒は、ニラ(葉)やノビル(鱗茎)と誤認、誤食することで発生する。スイセンの有毒成分は、リコリンやタゼチンである。


  • (4)イヌサフランによる食中毒は、ギボウシ、ギョウジャニンニク(葉)やジャガイモや玉ねぎ(球根)の誤認、誤食で発生する。イヌサフランの毒性分は、コルヒチンである。


  • (5)キノコ中毒は、植物性自然毒による食中毒発生件数の約90%を占め、ツキヨタケを含むものが半数以上を占めている。ツキヨタケは、イルジンSという胃腸障害を起こす毒性分を有している。

Q57
食品に含まれる物質に関する記述である。誤っているのはどれか。1つ選べ。

  1. アフラトキシンM群は、牛乳から検出されるカビ毒である。
  2. フモニシンは、トウモロコシから検出されるカビ毒である。
  3. アクリルアミドは、アミノカルボニル反応によって生じる。
  4. ヘテロサイクリックアミンは、アミロペクチンの加熱によって生じる。
  5. 牛肉は、トランス脂肪酸を含有する。
A57 正解(4)
  • (1) アフラトキシンはアスペルギルス等のカビが作り出す毒の一種で、アフラトキシンB1 ,B2,G1,G2,M1及びM2の6種がある。一般にB1,B2,G1,G2の4種類が総アフラトキシンと定義されている。アフラトキシンM1及びM2は、それぞれアフラトキシンB1およびB2を摂取した牛の牛乳中に代謝物として出現する。


  • (2)フモニシンはフザリウム属が産生する毒素で、Fusarium verticilloidesに汚染したトウモロコシから産生される。


  • (3)アクリルアミドは、120℃以上で焼く、揚げる、焙ることで食品中のアスパラギン酸と果糖、ブドウ糖などの還元糖がメイラード反応(アミノカルボニル反応)を起こす過程で主に生成される。ビスケットやポテトチップのような穀類やイモ類を焼いたり揚げたりした食品に多く含まれる。


  • (4)肉や魚、大豆等のたんぱく質に富む食品を焼いたり、加熱することによって生成される。


  • (5)トランス脂肪酸(トランス型不飽和脂肪酸)は、マーガリンやショートニングなどの加工油脂やこれらを原料にして製造された加工品、乳や乳製品、牛などの反芻動物の肉などに含まれる。LDLコレステロールを増加させ、HDLコレステロールを減少させる作用があり、多量摂取を続けた場合は動脈硬化などの冠動脈性心疾患のリスクを高める。

Q58
わが国における食品添加物の使用に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。

  1. ソルビン酸カリウムは、殺菌料として使用される。
  2. 食用赤色2号は、鮮魚介類の着色に使用される。
  3. 亜硫酸ナトリウムは、漂白剤として使用される。
  4. 亜硝酸イオンの最大残存量の基準は、食肉製品より魚卵の方が高い。
  5. アスパルテームは、「L-アスパラギン酸化合物」と表示する。
A58 正解(3)
  • (1) ソルビン酸の抗菌作用は、微生物の脱水素酵素系の阻害によるものとされ、それにより菌の増殖が抑制される。対象食品は、チーズ、魚肉練り製品、食肉製品、魚介乾燥品やジャム等である。


  • (2)生鮮食品などに着色料を使用することは、品質、鮮度などの見極めが難しくなることから、使用が禁止されている。


  • (3)漂白剤は、食品中の有色物質を酸化または還元により無色にする目的で使用される。亜硫酸ナトリウムは還元漂白剤であるが、酸化防止、変色防止、保存、防カビ等の効果もある。かんぴょうや水あめ等、広範囲に使用されているが、ゴマ、豆腐及び野菜を漂白する目的で漂白剤を使用することはできない。


  • (4)亜硫酸は、食品の発色剤として使用されている添加物である。使用基準は、食肉製品及び鯨肉製品には亜硝酸塩として0.07g/㎏以下、食品成分の二級アミンと酸性下で反応し、発がん性物質のニトロソ化合物(ニトロソアミン)を生成することが知られているスジコ、イクラ、およびタラコなどの魚卵には0.005g/㎏以下と低い基準となっている。


  • (5)甘味料のアスパルテームは、フェニルアラニン尿症の患者に含有していることを知らせるために、 L-フェニルアラニン化合物であることを表示する必要がある。フェニルアラニン尿症の患者がフェニルアラニンの摂取により重症化することを防ぐためである。

Q59
食品表示基準に基づく一般用加工食品の表示に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。

  1. 原材料名は、50音順に表示しなくてはならない。
  2. 期限表示として、製造日を表示しなくてはならない。
  3. 灰分の含有量を表示しなくてはならない。
  4. 食物繊維の含有量を表示する場合は、糖類の含有量を同時に表示しなくてはならない。
  5. 落花生を原材料に含む場合は、含有する旨を表示しなくてはならない。
A59 正解(5)
  • (1) 加工食品の原材料は、原材料に占める重量の割合の多いものから順に、その最も一般的なら名称を使用して記載することとなっている。ただし、2種類以上の原材料からなる原材料(複合原材料)については、複合原材料の原材料の名称の次に括弧をつけて、原材料に占める重量の割合の多いものから順に、一般的な名称を使用して記載する。この場合において、複合原材料の製品の原材料に占める重量の割合が5%未満のとき、当該複合原材料の原材料の記載を省略することができる。食品添加物は、原材料に占める重量の割合の多いものから順に、食品衛生法の規定に従い記載する必要がある。


  • (2)必要な消費期限または賞味期限の表示を適切に行った上で、任意で製造年月日を表示したり、消費期限、賞味期限を製造日からどの程度の期間で設定しているかを記載したりすることは認められている。なお、製造年月日のみを表示することは認められていない。


  • (3)栄養成分表示は、熱量、たんぱく質、脂質、炭水化物および食塩相応量の基本5項目をこの順番で表示することが定められている。灰分は該当しない。食品表示基準別表第9の第1欄に記載された栄養成分で、基本5項目以外のものを表示する場合は、ビタミン類、ミネラル類(ナトリウムを除く)は、食塩相当量に続けて記載することができる。別表第9第1欄に記載されていない成分の表示は、科学的根拠に基づいたものである限り、事業者の責任により任意に表示することができる。


  • (4)糖質または食物繊維の量のいずれかを表示しようとする場合は、糖質および食物繊維の量の両方を表示する。糖類は糖質に含まれるが、糖類を表示しようとする場合、炭水化物の内訳として糖類のみ表示してもよい。


  • (5)アレルギー表示について、特定原材料に含まれる落花生(ピーナッツ)は、げんに含む旨を表示しなければならない。他に表示義務の対象となる特定原材料には、えび、かに、小、そば、卵および乳がある。

Q60
栄養機能食品として表示が認められている栄養成分と栄養機能表示の組合せである。正しいのはどれか。1つ選べ。

  1. n-3系脂肪酸ー「動脈硬化や認知症の改善を助ける栄養素です」
  2. カルシウムー「将来の骨粗鬆症の危険度を減らす栄養素です」
  3. 鉄ー「赤血球を作るのに必要な栄養素です」
  4. ビタミンEー「心疾患や脳卒中の予防を助ける栄養素です」
  5. ビタミンCー「風邪の予防が期待される栄養素です」
A60 正解(3)
  • (1) 栄養機能食品は、動脈硬化や認知症などの疾病に対する機能表示をすることはできない。n-3系脂肪酸の栄養機能表示は、「n-3系脂肪酸は、皮膚の健康維持を助ける栄養素です」と定められている。


  • (2)特定保健用食品とは異なり、骨粗鬆症の危険度を減らす表示をすることはできない。 カルシウムの栄養機能表示は「カルシウムは、骨や歯の形成に必要な栄養素です」と定められている


  • (3)鉄の栄養機能表示は、「鉄は、赤血球を作るのに必要な栄養素です」と定められている。栄養機能食品の規格基準が定められている栄養成分以外の成分の機能の表示や、特定こ保健の用途の表示をしてはならないこととなっている。


  • (4)心疾患や脳卒中などの疾病予防を表示することはできない。ビタミンEの栄養機能表示は「ビタミンEは、抗酸化作用より、体内の脂質を酸化から守り、細胞の健康維持を助ける栄養素です」と定められている。


  • (5)風邪などの疾病予防の表示をすることはできない。ビタミンCの栄養機能表示は、「ビタミンCは、皮膚や粘膜の健康維持を助けるとともに、抗酸化作用を持つ栄養素です」と定められている。

Q61
食品の加工に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。

  1. 納豆の製造では、酢酸菌を発酵に利用する。
  2. こんにゃくの製造では、グルコマンナンのゲル化作用を利用する。
  3. かまぼこの製造では、魚肉に塩化マグネシウムを加えてすり潰す。
  4. 豆腐の製造では、豆乳に水酸化カルシウムを加えて凝固させる。
  5. 干し柿の製造では、タンニンの水溶化により渋味を除去する。
A61 正解(2)
  • (1) 納豆には糸を引く納豆と、糸を引かない塩辛い塩納豆がある。糸引き納豆の製造では、主にBacillus属の納豆菌を発酵に利用する。塩納豆の製造では、主に麹カビを発酵に利用する。


  • (2)こんにゃくは、コンニャクイモに含まれる多糖のグルコマンナンを、水酸化カルシウムや炭酸ナトリウムなどのアルカリ性水溶液を加えてゲル化させて製造する。


  • (3)かまぼこは、魚肉に塩化ナトリウムを加えてすり潰し(すり身)、アクトミオシンを形成させて、成形後に加熱することで製造する。


  • (4)豆腐の製造では、豆乳を加熱し、塩化マグネシウムなどのにがりを加えて大豆たんぱく質の沈殿・凝固を促す。水酸化カルシウムはアルカリ性を示すため、豆腐の製造には使用されない。


  • (5)水(可)溶性タンニンは渋味を感じるが、不溶性になると渋味を感じなくなる。干し柿は皮をむいた渋柿を、天日乾燥して製造される。乾燥中にアルコール発行が進み可溶性タンニンが不溶化するため、食べるときに渋味を感じなくなる。

Q62
食品の保存に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。

  1. ブランチング処理により、酵素は活性化する。
  2. 最大氷結晶生成帯を短時間で通過させると、品質の低下は抑制される。
  3. 塩蔵では、食品の浸透圧は低下する。
  4. CA貯蔵では、二酸化炭素を大気より低濃度にする。
  5. 酸を用いた保存では、無機酸が用いられる。
A62 正解(2)
  • (1) ブランチング処理は、冷凍食品の製造に用いられる処理である。主に野菜や果物などを短時間熱湯や蒸煮により加熱した後、急速冷凍することで、貯蔵中、食品の品質に影響を及ぼす酵素の不活性化や殺菌などを目的として使用される方法である。


  • (2)冷凍食品を製造する際、求職冷凍によって-1~-5℃の最大氷結晶生成帯を短時間で通過させることで、解凍時のドリップ生成や組織の軟化など品質の低下が抑制される。


  • (3)食品に食塩を添加して保存性を高める塩蔵では、食品の浸透圧は上昇し、水分活性を低下させることができる。水分活性の低下により、微生物の増殖を抑制できる。


  • (4)CA貯蔵では、環境ガスの組成を低酸素、高炭素ガス(二酸化炭素)の状態にすることで、野菜や果物の呼吸量の抑制を図ることができ、それにより貯蔵性が増す。


  • (5)有機酸とは、産生を示す有機化合物の総称で、食品中では酸性を示す。有機酸は抗菌作用があり、食品の保存性を高める。クエン酸、酢酸、リンゴ酸、乳酸、コハク酸、酒石酸、酪酸、プロピオン酸などがある。無機酸には、塩酸や硝酸などがある。

Q63
食品の容器・包装に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。

  1. ガラスは、プラスチックに比べて化学的安定性が低い。
  2. 生分解プラスチックは、微生物によって分解されない。
  3. ラミネート包材は、単一の素材から作られる。
  4. 無菌充填包装では、包装後の加熱殺菌は不要である。
  5. 真空包装は、嫌気性微生物の生育を阻止する。
A63 正解(4)
  • (1) ガラスは科学的に安定で比較的耐熱性があり、水蒸気や気体の透過性がなく、食品の保存容器として優れている。また透明性が高く、リサイクル可能などの利点がある。しかし、透明なガラス容器は光の影響を受けて食品の品質定価をもたらすことや、衝撃と急激な温度変化に弱いことなどの欠点がある。


  • (2)生分解プラスチックは、通常のプラスチックと同様に食品容器に使われ、使用後は自然界の微生物や分解酵素によって、水と二酸化炭素に分解される。食品残渣等を生分解プラスチック容器のまま回収して堆肥化することなどができ、再資源にすることができるため、有効な素材である。


  • (3)食品の包装の用途によって、紙、プラスチックフィルム、アルミニウム箔等が張り合わされた多様な種類のラミネート(積層・貼り合わせ)製品がラミネート包材として使われている。1種類のフィルムだけではその素材のもつ性質に限界があるため、ラミネートすることによって、それぞれの特性を組みあわせて強い特性を作り出している。


  • (4)無菌充填包装は牛乳のUHT殺菌後に用いられており、常温で長期保存が可能なロングライフミルクなどが生産されている。


  • (5)真空包装によって酸素を除去すると、好気性の微生物は増殖することはできない。食品に含まれる好気性微生物の働きによる腐敗には真空包装が有効であるが、嫌気性微生物は増殖に酸素を必要としないため、真空包装をにても食品の腐敗を防ぐことはできない。

Q64
食肉(生)の部位に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。

  1. 鶏肉において、「むね」は「ささ身」より脂質の割合が低い。
  2. 鶏肉において、「もも」は「むね」より脂質の割合が高い。
  3. 豚肉において、「ばら」は「ヒレ」より脂質の割合が低い。
  4. 牛肉において、「ヒレ」は「肩ロース」より脂質の割合が高い
  5. 牛肉において、「サーロイン」は「ヒレ」より脂質の割合が低い。
A64 正解(2)
  • (1) にわとりには成鶏肉と若鶏肉があり、前者は主に加工用で、市販の鶏肉は後者である。「日本食品標準成分表2015年版(七訂))」の若鶏肉より、「むね」の脂質含量(可食部100g)は皮つき5.9g、皮なし1.9gである。「ささ身」の脂質含量は0.8gである。


  • (2)1)同様に、若鶏肉「もも」の脂質含量(可食部100g)は皮つき14.2g、皮なし5.0gである。「もも」の方が脂質の割合は高い。


  • (3)一般の豚肉は、「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」のぶた【大型種肉】であり、脂質含量(可食部100g)は「ばら」脂身つき35.4g、「ヒレ」3.7gである。


  • (4)牛肉は特に注意書きがないため「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」のうし【乳用肥育牛肉】より、脂質含量(可食部100g)は「ヒレ」11.2gである。一方「肩ロース」は、脂身つき26.4g、皮下脂肪なし25.2gである。


  • (5)「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」のうし【乳用肥育牛肉】のり、脂質含量(可食部100g)は、「サーロイン」脂身つき27.9g、皮下脂肪なし20.2gである。

Q65
鶏卵を用いた調理・加工に関する記述の組合せである。最も適当なのはどれか。1つ選べ。

  1. 半熟卵ー水に卵を入れて火にかけ、沸騰してから12分間加熱する。
  2. 落とし卵ー卵白の凝固を促進するために、沸騰水に塩と酢を添加する。
  3. 卵豆腐ーすだちを防ぐために、卵液を100℃まで急速に加熱する。
  4. メレンゲー泡立てやすくするために、最初に砂糖を卵白に加える。
  5. マヨネーズーエマルションの転相を防ぐために、一度に全ての油を卵黄に加える。
A65 正解(2)
  • (1)沸騰後12分間の過熱を行うと、固ゆで卵になる。


  • (2)落とし卵(ポーチドエッグ)は茹で湯中で素早く凝固させる必要があるため、湯に塩や酢を加え凝固を促進させる。たんぱく質は両性電解質で、オボアルブミンの負の電荷を食塩のNa⁺が中和するため、凝固しやすくなる。また、酢の添加は茹で湯のpHをオボアルブミンの等電点(pH4.7)に近づけ、凝固を促進する。


  • (3)卵豆腐のような希釈卵液の加熱では、90℃を超えて長時間加熱すると、すだちが形成される。すだちを防止するためには、85~90℃程度で加熱するのが良い。また、急速加熱は卵ゲルをすだちさせやすくするため、緩慢加熱する方が良い。


  • (4)砂糖は親水性が強いため、泡立ての初期に加えると泡立ちにくくさせる。しかし、有る程度泡だった後に加えると、泡の安定性に貢献し、安定した状態で泡立てることができる。卵白に初めから砂糖を加えて泡立てる場合、きめ細かく安定した泡となるが、卵白だけの場合より泡立てにくくなる。


  • (5)マヨネーズは、卵黄中のレシチンの乳化性を利用した水中油滴(O/W)型エマルションである。卵黄はそれ自体が約30%の脂質を含んだO/W型のエマルションであるが、これに油と酢を加えて増量したものがマヨネーズである。油を一度に多量に加えると分離しやすいので、攪拌しながら徐々に添加する。

Q66
飲み物の調理に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。

  1. アイスティーのクリームダウンを防ぐために、急速に冷却する。
  2. 緑茶のタンニンをより多く抽出するために、茶葉に冷水を注ぐ。
  3. コーヒーのカフェイン量を減らすために、サイフォン式で抽出する。
  4. 赤じそジュースの赤色を鮮やかにするために、重曹を添加する。
  5. ホットミルクの皮膜形成を防ぐために、撹拌せず加熱する。
A66 正解(1)
  • (1) クリームダウンは、紅茶浸出液の緩慢冷却時にみられる白濁現象をいう。カフェインとタンニンの化合物が浸出液の温度低下によって析出するためである。急速冷却時には、両者の結合が妨げられ、白濁は生じない。また、一度クリームダウンが起こっても、加熱すれば再び溶けて透明になる。


  • (2)緑茶に高温の湯を注ぐと、タンニンの浸出量が増え、渋みが強くなる。玉露のような高品質の茶ほど、低温の湯を用いてタンニンの抽出を抑え、うま味と甘味を呈するテアニンなどのアミノ酸や糖類を浸出させる。緑茶は4℃程度の冷水で抽出すると、熱水抽出よりもタンニンの浸出量が少ない。


  • (3)コーヒーの浸出法は、大別するとペーパードリップに代表される濾過法とサイフォンに代表される浸漬方がある。豆を挽いたコーヒー粉に湯を注ぐドリップ式に比べ、サイフォン式はコーヒー粉に湯が均一に行きわたり、また浸漬時間が若干長くなるため、カフェインの抽出量が多くなる。カフェイン量が多いと苦みは強くなる。


  • (4)赤じその色素であるシソニンは、水溶性のアントシアニン色素であるため、重曹(アルカリ性)を加えると青色に変色する。赤色を鮮やかにするためには水溶液を酸性にする必要があり、クエン酸が一般的に用いられる。


  • (5)牛乳を静かに加熱すると、65℃付近から表面に薄い皮膜ができ始め、70℃以上になるとしっかりした膜を形成する。皮膜の形成を抑制するには、攪拌しながら加熱する。

Q67
日本食品標準成分表2015年版(七訂)に新たに収載されたものである。正しいのはどれか。1つ選べ。

  1. アミノ酸組成によるたんぱく質の値
  2. トリアシルグリセロール当量の値
  3. 利用可能炭水化物(単糖当量)の値
  4. 調理による重量変化率
  5. 「kcal」及び「kJ」の2種類の単位によるエネルギー値
A67 正解(3)
  • ※日本食品標準成分表2015年版(七訂)に新たに収載されたものは、利用可能炭水化物(単糖当量)の値である。この値は、炭水化物成分表の各利用可能炭水化物量を単糖に換算した量の総和として算出している。単糖当量は、でんぷんには1.10を、二糖類には1.05をそれぞれの成分値に乗じて換算し、それらと単糖類の量を合計したものである。

国試過去問集

CONTACT

首都圏・関東地区・東海地区・関西地区・九州地区で栄養士・管理栄養士の仕事・転職・求人・派遣・紹介・募集情報ならダイエッティシャンジョブにおまかせください。

illust
illust
illust

PAGETOP

本社

横浜本社
〒220-0011
神奈川県横浜市西区高島2-10-13 横浜東口ビル
TEL : 045-451-3191
FAX : 045-451-3291

アクセス

営業所一覧

東京営業所
〒171-0021
東京都豊島区西池袋5-17-11 ルート西池袋ビル6F(602)
TEL:03-6912-7954
FAX:03-6912-7964

アクセス

大阪営業所
〒532-0011
大阪府大阪市淀川区西中島4-6-29 第三ユヤマビル3F
TEL:06-6889-1018
FAX:06-6889-1012

アクセス

名古屋営業所
〒460-0002
名古屋市中区丸の内2丁目18番14号
LANDSQUARE MARUNOUCHI 8F
TEL:052-684-6712
FAX:052-684-6713

アクセス