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第34回管理栄養士国家試験問題~応用栄養学~

問題をクリックすると解答が開きます。

Q82
栄養アセスメントに用いる、半減期が約20日の血液成分である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。

  1. レチノール結合たんぱく質
  2. トランスサイレチン
  3. トランスフェリン
  4. アルブミン
  5. ヘモグロビン
A82 正解(4)
  • (1) レチノール結合たんぱく質の半減期は約半日である。そのため、動的アセスメントの指標として用いられる。レチノールを運搬する輸送たんぱく質である。


  • (2)トランスサイレチン(プレアルブミン)の半減期は2〜7日である。そのため、動的アセスメントの指標として用いられる。甲状腺ホルモンであるサイロキシンやレチノールを運搬する輸送たんぱく質である。


  • (3)トランスフェリンの半減期は7〜10日である。そのため、動的アセスメントの指標として用いられる。鉄を運搬する輸送たんぱく質である。


  • (4)アルブミンの半減期は2〜3週間であり、半減期が長いので静的アセスメントの指標として用いられる。血清アルプミンの低下は、低栄養状態を示している。


  • (5)ヘモグロビンの半減期は約30日(60〜90日という説明もある)である。へモグロビンは鉄を含んでおり、酸素を運搬する輸送たんばく質である。また色素たんぱく質でもある。血液中のヘモグロビン濃度(血色素量)は、貧血の判定に用いられる。

Q83
栄養アセスメントに関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。

  1. 食事記録法による食事調査では、肥満度が高い者ほど過大申告しやすい。
  2. 内臓脂肪面積は、肩甲骨下部皮下脂肪厚で評価する。
  3. 上腕筋面積は、体重と上腕三頭筋皮下脂肪厚で算出する。
  4. 尿中クレアチニン排泄量は、筋肉量を反映する。
  5. 窒素出納が負の時は、体たんぱく質量が増加している。
A83 正解(4)
  • (1) 食事記録法を含めた食事調査(第三者による観察以外)より得られたエネルギー摂取量は、BMIが大きくなるにつれて過小評価の程度が大きいことがわかっている。過小申告と日間変動という2つの問題があるために、エネルギー摂取量を正確に測定することはむずかしい。


  • (2)CT(Computed Tomography、コンピュータ断層撮影)によって腹部の画像を撮影し、内臓脂肪量と面積を推定できる。へそ囲の内臓脂肪面積が100cm以上の場合、それ以下と比べて合併症のリスクが高くなるため、へそ囲の内臓脂肪面積100cm²以上を内臓脂肪の過剰蓄積と判断する。腹囲(へそ囲)でスクリーニングする場合は、内臓脂肪面積100cmに相当する男性85cm、女性90cm以上を用いる。


  • (3)上腕筋面積は、上腕の筋肉部分(皮下脂肪を除く)の面積であり、骨格筋量を反映する。直接メジャーなどで測定することはできないため、上腕囲と上腕三頭筋皮下脂肪厚より上腕筋囲を推定し、この上腕筋囲から推定する。


  • (4)クレアチニンは、筋肉中のクレアチンリン酸から合成され、糸球体で遮過され、尿細管ではほぼ再吸収されずに尿中に排される。そのため、尿中クレアチニン排批量は、筋肉量にほぼ比例する。


  • (5)窒素出納とは、1日の窒素(たんぱく質)の摂取量と排批量の関係をみたものである。健常な成人では、摂取量と排池量が等しく、窒素平衡の状態にある。窒素出納が正のときは、摂取量が排量を上回っている(体たんぱく質の蓄積が尤進)。窒素出納が負のときは、排池量が摂取量を上回っている(体たんぱく質の崩壊)。

Q84
日本人の食事摂取基準(2015年版)における策定の基本的事項に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。

  1. 対象者に、生活習慣病のリスクを有する者は含まれない。
  2. 対象とする摂取源に、ドリンク剤は含まれない。
  3. 示された数値の信頼度は、栄養素間で差はない。
  4. 望ましい摂取量は、個人間で差はない。
  5. エネルギー収支バランスの指標に、成人ではBMI(kg/m2)を用いる。
A84 正解(5)
  • (1) 日本人の食事摂取基準(2015年版)の対象は、健康な個人ならびに健康な人を中心として構成されている集団とし、高血圧、脂質異常、高血糖、腎機能低下に関するリスクを有していても自立した日常生活を営んでいる者を含む。これらのリスクを有する者とは、保健指導レベルにある者までを含む。


  • (2)日本人の食事摂取基準(2015年版)では、食事として経口摂取されるものに含まれるエネルギーと栄養素を対象とする。食事からの摂取を基本とするが、通常の食品以外に、いわゆるドリンク剤、栄養剤、栄養素を強化した食品(強化食品)、特定保健用食品、栄養機能食品、いわゆる健康食品やサプリメントなど、疾病の治療を目的とせず、健康増進の目的で摂取される食品に含まれるエネルギーと栄養素も含む。


  • (3)日本人の食事摂取基準では、可能な限り科学的根拠に基づいた策定を行うことを基本としている。そのため、得られるエビデンスレベルは、栄養素聞でばらつきが生じる。


  • (4)望ましい摂取量は、個人間で異なる。また、同じ個人内でも日間変動がある。個人間差や日間差の大きさは栄養素によっても異なる。食事摂取基準を用いる際は、これらのことを留意する必要がある。


  • (5)日本人の食事摂取基準(2015年版)では、エネルギーの摂取量および消費量のバランス(エネルギー収支バランス)の維持を示す指標として、体格指数(BMI)を用いる。実際には、エネルギー摂取の過不足について、体重の変化を測定することで評価する。または、BMIが目標とするBMIの範囲を下回っていれば「不足」上回っていれば「過剰」の恐れがないか、他の要因も含め、総合的に判断する。

Q85
日本人の食事摂取基準(2015年版)と日本食品標準成分表2015年版(七訂)で、定義(対象とする化学物質の範囲)が異なる栄養素である。正しいのはどれか。1つ選べ。

  1. ビタミンA
  2. ビタミンD
  3. ビタミンE
  4. ビタミンK
  5. ビタミンC
A85 正解(3)
  • (1) 日本人の食事摂取基準(2015年版)では、ビタミンAの数値をレチノール相当量として示し、レチノール活性当量(retinol activity equivalents:RAE)という単位で算定している。


  • (2)日本人の食事摂取基準(2015年版)では、ビタミンD2とビタミンD3を区別せず、両者の合計をビタミンDとして算定している。ビタミンD2とビタミンDaは、側鎖構造のみが異なる同族体であり、分子量はほぼ等しく、また体内で同様に代謝される。


  • (3)日本人の食事摂取基準(2015年版)では、ビタミンEとしてa-トコフェロールだけを用いているのに対し、日本食品標準成分表2015年版(七訂)では、a-、B、y-およびδ-トコフェロールをそれぞれ報告している。成分表を用いて摂取量の推定を行い、食事摂取基準と比較する場合は、a-トコフェロールだけを用いる。


  • (4)日本人の食事摂取基準(2015年版)では、分子量がほぼ等しいビタミンKI(フィロキノン)とビタミンK2(メナキノン-4)についてはそれぞれの重量を、分子量が大きく異なるメナキノン-7については、メナキノン-4相当量に換算して求めた重量の合計量をビタミンK量として算定している。


  • (5)日本人の食事摂取基準(2015年版)では、ビタミンCの数値をアスコルビン酸量として設定している。

Q86
日本人の食事摂取基準(2015年版)における、成人の推定平均必要量(EAR)の策定根拠に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。

  1. ビタミンB1は、尿中にビタミンB1の排泄量が増大し始める摂取量から算定された。
  2. ナイアシンは、尿中にナイアシン代謝産物の排泄量が増大し始める摂取量から算定された。
  3. ビタミンCは、壊血病を予防できる摂取量から算定された。
  4. カルシウムは、骨粗鬆症を予防できる摂取量から算定された。
  5. 鉄は、 出納試験で平衡状態を維持できる摂取量から算定された。
A86 正解(1)
  • (1) ビタミンB1の必要量を、欠乏症(脚気やウェルニッケーコルサコフ症候群)からの回復に必要な最小量から求めた値と、ビタミンB1摂取量と尿中排池量との関係式における変曲点から求めた値は異なり、後者の方が前者よりも高い値となる。


  • (2)ナイアシンはエネルギー代謝に関与するビタミンであるため、推定平均必要量はエネルギー当たりの値として求めている。


  • (3)成人では、ビタミンCを6〜12mg /日摂取していれば壊血病は発症しないため、壊血病の予防は指標としていない。一方、心臓血管系の疾病予防効果ならびに有効な抗酸化作-用は、血撃ビタミンC濃度が50μmol/L程度であれば期待できることが示されている。メタ・アナリシスでは、血業ビタミンC濃度を50μmol/ Lに維持する成人のビタミンCの摂取量は83.4mg /日であることが示されている。以上より、成人の推定平均必要量は85mg /日と設定された。


  • (4)具体的には、性別・年齢階級別の参照体重を基にして、体内審積量、尿中排批量、経皮損失量を算出し、これらの合計を見かけの吸収率で除して推定平均必要量とした。


  • (5)鉄の推定平均必要量は、出納試験や要因加算法等を用いて算定できる。しかし、吸収率が摂取量に応じ変動し、低摂取量でも平衡状態が維持されるため、出納試験を用いると必要量を過小評価する危険性がある。

Q87
成長・発達に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。

  1. 精神機能の変化の過程を、成長という。
  2. 身長が伸びる過程を、発達という。
  3. 臓器発育は、一定の速度で進む。
  4. 身長が急激に伸びる時期は、成人までに2回存在する。
  5. 体重1kg当たりの体水分量は、新生児期より学童期で多い。
A87 正解(4)
  • (1)(2) 発達は、機能面での成熟をいう。成長は、身長や体重などの形態的な増加をいう。発育は、成長と同義として用いられる場合と、成長と発達を合わせたものとして用いられる場合がある。成長、発達、発育それぞれの意味は、用いられる領域によってとらえられ方が異なる。


  • (3)スキャモンの発育曲線は、20歳時の各臓器の重量を100%として年齢ごとにそれら臓器の重量を%で示し、発育速度の特徴によって、一般型、神経型、リンパ型、生殖型の4つのパターンに分類したものである。


  • (4)身長は、乳幼児期までに急速に発育し、その後はしだいに緩やかになり、第二次性徴がみられる思春期にふたたび急激に発育する。


  • (5)新生児の体水分量は、体重の約80%(うち細胞内液40%、細胞外液40%)、乳児期では約70%(うち細胞内液40%、細胞外渡30%)、成人では約60%(うち細胞内液40%、細胞外波20%)、高齢者では約50%(うち細胞内液30%、細胞外波20%)であり、年齢が上がるにつれて体重当たりの体水分量は減少する。

Q88
妊娠期の生理的変化に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。

  1. インスリン抵抗性は、低下する。
  2. 腸管のカルシウム吸収率は、低下する。
  3. 血清アルブミン値は、低下する。
  4. 循環血液量は、減少する。
  5. 血清トリグリセリド値は、低下する。
A88 正解(3)
  • (1) インスリン抵抗性とは、インスリンの作用に対して組織が抵抗性を示す病態をいう。特に妊娠後期においてインスリン抵抗性が増大する。インスリン抵抗性の増大によって、血糖が上がりやすくなり、一定の基準を超えると妊娠糖尿病と診断される。


  • (2)妊娠中は母体の代謝動態が変化し、腸管からのカルシウム吸収率は上昇する。日本人を対象とした出納試験では、カルシウム吸収率の平均は非妊時23%に対し、妊娠後期42%と上昇していた。そのため、日本人の食事摂取基準では、妊婦のカルシウムの付加量は必要ないと判断された。


  • (3)妊娠期には、循環血液量は著しく増加する(最大で非妊娠時の約40〜50%増加)。血球などに比較して血奨量の増加が著しいため、赤血球、ヘモグロビン濃度、ヘマトクリット値、アルブミン値等は見かけ上、低下する。


  • (4)妊娠中の循環血液量は、妊娠前期から増加し始め、妊娠中期に増加速度が急速となり、妊姫32〜36週頃にピークとなり、その後、後期まで維持またはやや減少する。分娩後は4〜6週間で非妊娠時のレベルに戻る。


  • (5)妊娠期には、血中の遊離脂訪酸、トリグリセリド、コレステロールなどの脂質は著しく増加し、高脂血症の状態となる。妊娠中期までは脂肪の合成と貯蔵が尤進した状態となり、後期には脂肪分解が尤進する。して血奨量の増加が著しいため、赤血球、ヘモグロビン濃度、ヘマトクリット値、アルブミン値等は見かけ上、低下する。

Q89
妊娠期の栄養に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。

  1. 胎児の神経管閉鎖障害の発症リスクを低減させるために、妊娠前からビタミンCを付加的に摂取する。
  2. 妊娠悪阻は、ウェルニッケ脳症の原因になる。
  3. β-カロテンの大量摂取は、胎児奇形をもたらす。
  4. 妊娠中の低体重は、産後の乳汁産生不足の原因にならない。
  5. 鉄の需要は、妊娠初期に比べ後期に低下する。
A89 正解(2)
  • (1) 胎児の神経管閉鎖障害は、受胎後およそ28日で閉鎖する神経管の形成異常である。受胎前後に葉酸のサプリメントを投与することによって、神経管閉鎖障害のリスクが低滅することが多くの試験で明らかにされている。多くの場合、妊娠がわかるのは神経管の形成に重要な時期よりも遅い。そのため、妊娠初期だけでなく、妊娠を計画している女性、妊娠の可能性のある女性は、葉酸を付加的に摂取することが神経管閉鎖障害発症の予防に重要である。


  • (2)妊娠悪阻とは、つわり症状が増悪し、脱水・飢餓状態となり、代謝性アシドーシスなどの症状がみられるものをいう。ウェルニッケ脳症は、ビタミンB1欠乏症である。重症妊娠悪阻によるビタミンB1不足がウェルニッケ脳症の原因となる。


  • (3)B-カロテンの過剰摂取によるプロビタミンAとしての過剰障害は、胎児奇形や骨折も含めて知られていない。そのため、耐容上限量を考慮したビタミンA摂取量(レチノール相当量)の算出には、プロビタミンAであるカロテノイドは含まない。


  • (4)母乳育児では、乳児が飲んだ母乳の量はわかりにくい。(①授乳間隔が短く乳児がなかなか乳房から離れない、②不機嫌で体重の増加が少ない、③便の回数と量が少なく便秘傾向、などで乳汁産生不足を疑う。


  • (5)妊娠期に必要な鉄は、基本的鉄損失に加え、①胎児の成長に伴う鉄貯蔵、②断帯・胎盤中への鉄貯蔵、③循環血液量の増加に伴う赤血球量の増加による鉄需要の増加、がある。これらを考慮し、要因加算法によって求めた妊娠期の付加量(推奨量)は、初期25mg /日、中期・後期9.5mg /日である(日本人の食事摂取基準[2020年版])。

Q90
新生児期・乳児期の生理的特徴に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。

  1. 生理的体重減少は、生後数日で起こる。
  2. 生理的黄疸は、生後1か月頃に出現する。
  3. 第一乳臼歯が生えるのは、生後5か月頃である。
  4. 糸球体濾過量は、生後6か月頃に成人と同程度となる。
  5. 呼吸数は、生後6か月頃に成人と同程度となる。
A90 正解(1)
  • (1) 通常、出生後2〜4日の間に、体重は出生時の4〜8%ほど減少する。これを生理的体重減少という。皮膚や肺からの水分損失や胎便・尿の排により、体水分量が減少することによる。


  • (2)出生直後の新生児は、ビリルビンの処理機能が未熟であるために、一時的にビリルビン血症となり、ほとんどの新生児で生理的黄痘(新生児黄症)がみられる。一般に生後2週間以内に消失する。


  • (3)乳歯は生後6〜8か月頃より、多くの場合は下顎の前歯から生え始める。おおよそ3歳頃までに20本生えそろい、この間に眼職力が発達する。6歳頃から永久歯が生え始める。


  • (4)糸球体遠過量(glomerular filtration rate:GFR)とは、1分間に糸球体から遭過される血紫量のことをいう。新生児期のGFRは成人の20%程度であるが、腎機能の発達により、2歳頃には成人と同程度となる。


  • (5)呼吸数とは、単位時間(1分間)当たりに行われる呼吸の数のことである。成長期には年齢とともに低下し、1歳で約30回/分であったのが10歳で約20回/分ほどとなり、成人と同程度となる。乳児は腹式呼吸が主であるが、呼吸筋の発育や胸邦の拡張などにより、3歳頃から胸式呼吸へと移行する。

Q91
離乳の進め方に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。

  1. 探索反射が活発になってきたら、離乳食を開始する。
  2. 離乳食を開始したら、母乳をフォローアップミルクに置き換える。
  3. 離乳食開始後1か月頃には、1日3回食にする。
  4. 生後7~8か月頃(離乳中期)には、舌でつぶせる固さの食事を与える。
  5. 離乳期には、手づかみ食べをさせない。
A91 正解(4)
  • (1) 離乳の開始とは、滑らかにすりつぶした状態の食物を初めて与えた時をいう。開始時期の子どもの発達状況の目安としては、首のすわりがしっかりして寝返りができ、5秒以上座れる、スプーンなどを口に入れても舌で押し出すことが少なくなる(哨乳反射の減弱)、食べ物に興味を示すなどがあげられる。その時期は生後5〜6か月頃が適当である。


  • (2)(3)生後5〜6か月頃(離乳初期)では、離乳食を飲み込むこと、その舌さざわりや味に慣れることが主目的である。雑乳食は1日1回与える。母乳または育児用ミルクは、授乳のリズムに沿って子どもの欲するままに与える。フォローアップミルクは母乳代替品ではなく、離乳が順調に進んでいる場合は摂取する必要はない。離乳が順調に進まず鉄欠乏のリスクが高い場合や、適当な体重増加がみられない場合には、医師に相談した上で、必要に応じてフォローアップミルクを活用すること等を検討する。


  • (4)生後7〜8か月頃(離乳中期)からは、舌でつぶせる固さのものを与える。離乳食は1日2回にして生活リズムを確立していく。母乳または育児用ミルクは離乳食の後に与え、この他に授乳のリズムに沿って母乳は子どもの欲するままに、ミルクは1日に3回程度与える。


  • (5)手づかみ食べは、生後9か月頃から始まり、1歳過ぎの子どもの発育および発達にとって、積極的にさせたい行動である。食べ物を触ったり、握ったりすることで、その固さや触感を体験し、食べ物への関心につながり、自らの意思で食べようとする行動につながる。

Q92
幼児期、学童期の栄養に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。

  1. 1歳半までに、咀嚼機能は完成する。
  2. 幼児期には、間食を好きなだけ摂取させる。
  3. 学童期の基礎代謝基準値(kcal/kg体重/日)は、幼児期より低い。
  4. 学童期の肥満は、成人期の肥満と関連しない。
  5. 学童期のたんぱく質の目標量は、25~30%Eである。
A92 正解(3)
  • (1) 2歳半〜3歳頃にかけて第2乳臼歯が萌出し、乳歯が生えそろい、唄聯機能が完成する。


  • (2)幼児期の食欲不振の原因のひとつに、間食が多く空腹感を感じないことがあげられる。ただし幼児では、1日3回の食事だけでは必要なエネルギーや栄養素を摂取できないため、間食は重要である。問食は食事の一部と考え、1日1〜2回、時間を決めて規則的に与える。1日のエネルギーの10〜20%にとどめる。


  • (3)基礎代謝基準値(kcal / kg体重/日)は、1〜2歳では男性61.0。女性59.7、3〜5歳では男性54.8、女性52.2、6〜7歳では男性44.3、女性41.9、8〜9歳では男性40.8、女性38.3、10〜11歳では男性37.4、女性34.8と、年齢階級が上がるほど低い。また、どの年齢階級でも男性の方が女性よりも高い(日本人の食事摂取基準[2020年版])。


  • (4)学童期の肥満は、幼児期と比べて成人肥満へ移行する割合が高い。この時期の肥満の多くは、摂取エネルギーが消費エネルギーを上回る原発性肥満であるが、成長期であるため、極端なエネルギー制限は行わず、食事の質を見直すことや運動量を増やすことで標準体重に近づける。


  • (5)たんぱく質の目標量は、男女差はなく、1歳〜49歳では13〜20%E、50〜64歳では14〜20%E、65歳以上では15〜20%Eである。妊婦の初期・中期では13〜20%E、妊婦の後期と授乳婦では15〜20%Eである(日本人の食事摂取基単[2020年版])。

Q93
更年期女性の生理的変化に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。

  1. 血中黄体形成ホルモン値は、低下する。
  2. 血中プロゲステロン値は、低下する。
  3. 血中エストロゲン値は、上昇する。
  4. 血中LDLコレステロール値は、低下する。
  5. 骨密度は、上昇する。
A93 正解(2)
  • (1) (2)(3)更年期の女性では、卵巣機能低下によって女性ホルモン(エストロゲンやプロゲステロン)の分泌量が減少し、これらによる負のフィードバック抑制機序が失われ、視床下部からの性腺刺激ホルモン放出ホルモン分泌量が増加、脳下垂体からの性腺刺激ホルモン(卵胞刺激ホルモンや黄体形成ホルモン)分泌量が増加する。


  • (4)エストロゲン(卵胞ホルモン)には、肝臓のLDL受容体数を増やし、血中LDLコレステロール値を低下、HDLコレステロール値を増加させる作用がある。更年期におけるエストロゲン分泌量減少により、肝臓のLDL受容体数が減少し、血中LDLコレステロール値は上昇、高LDLコレステロール血症のリスクが高まる。


  • (5)エストロゲン(卵胞ホルモン)には、骨吸収を抑制する作用がある。更年期によるエストロゲン分泌量減少により、骨密度が急激に低下し、骨粗症のリスクが高まる。骨粗艦症予防のためには、若いうちにできる限り骨量を高めておく必要がある。

Q94
高齢期の生理的変化に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。

  1. 細胞内液量に対する細胞外液量の比は、高くなる。
  2. 肺活量は、増加する。
  3. 免疫機能は、亢進する。
  4. 筋たんぱく質代謝は、亢進する。
  5. 胃酸分泌量は、増加する。
A94 正解(1)
  • (1) 成人の体水分量の割合(体重%)は約60%(うち細胞内液40%、細胞外液20%)、高齢者では約50%(うち細胞内液30%、細胞外液20%)であり、高齢期になると細胞内液の割合が減少するため、細胞内液量に対する細胞外液量の割合は高くなる。


  • (2)高齢期では、加齢に伴って様々な臓器の機能が低下する。肺活量の減少による息切れや筋肉量減少による転倒など、加齢に伴う様々な機能の低下によって生じる様々な症状を老年症候群という。


  • (3)高齢期では、骨髄や胸腺の奏縮や機能低下が起こるため、免疫力が低下する。免疫系にはマクロファージ、樹状細胞、リンパ球(B細胞やT細胞)などの細胞が関わっている。B細胞は骨髄の造血幹細胞から分化し、T細胞は骨髄で産生された前駆細胞が胸腺で分化する。


  • (4)高齢期では、骨格筋量が減少し、相対的に脂肪組織の割合が増加する。高齢者の身体機能障害の危険因子、転倒の危険因子として、加齢に伴う筋力の減少または筋肉量の減少をサルコペニアという。


  • (5)高齢期では、胃粘膜の姿縮により、胃酸分泌量が減少し、抗菌力が低下する。

Q95
嚥下機能が低下している高齢者において、最も誤嚥しやすいものはどれか。1つ選べ。

  1. 緑茶
  2. ミルクゼリー
  3. 魚のムース
  4. 野菜ペースト
A95 正解(1)
  • 水やお茶、汁物など粘度が低く、さらさらした液体は、のどを通過するスピードが速いため、嚥下機能が低下している高齢者では、誤嚥を起こしやすい。液体の場合、とろみ調整食品などでとろみをつける。

Q96
健康づくりのための身体活動基準2013に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。

  1. 対象者に、65歳以上は含まれない。
  2. 対象者に、血圧が保健指導レベルの者は含まれない。
  3. 推奨する身体活動の具体的な量は、示されていない。
  4. かなりきついと感じる強度の運動が、推奨されている。
  5. 身体活動の増加で、認知症のリスクは低下する。
A96 正解(5)
  • (1) 健康づくりのための身体活動基準2013では、血糖・血圧脂質に関する健診結果が基準範囲内である場合、65歳以上には身体活動の基準を、18〜64歳には身体活動および運動の基準を示している。


  • (2)血糖・血圧・脂質のいずれかが保健指導レベルの者に対しては、医療機関にかかっておらず、「身体活動のリスクに関するスクリーニングシート」でリスクがないことを確認できれば、対象者が運動開始前実施中に自ら体調確認ができるよう支援した上で、保健指導の一環としての運動指導を積極的に行う、としている。


  • (3)18〜64歳の身体活動の基準は、「3メッツ以上の強度の身体活動を毎日60分(= 23メッツ・時/週)」、運動の基準は「3 メッツ以上の強度の運動を毎週60分(= 4メッツ・時/週)」としている。


  • (4)身体活動の強度の決定には、メッツ値だけでなく、対象者にとっての「きつさ」の感覚、すなわち自覚的運動強度も有用である。生活習慣病患者等には、「楽である」または「ややきつい」と感じる程度の強さの身体活動が適切であり、「きつい」と感じるような身体活動は避けた方がよい。


  • (5)日常の身体活動量を増やすことで、メタボリックシンドロームを含めた循環器疾患・糖尿病・がんといった生活習慣病の発症およびこれらを原因として死亡に至るリスクや加齢に伴う生活機能低下(ロコモティプシンドロームおよび認知症等)をきたすリスクを下げることができる。

Q97
特殊環境下での生理的変化に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。

  1. 高温環境下では、皮膚血管は収縮する。
  2. 低温環境下では、ビタミンB1の必要量が減少する。
  3. 低温環境下では、血圧は低下する。
  4. 低圧環境下では、動脈血の酸素分圧は低下する。
  5. 無重力環境下では、尿中カルシウム排泄量が減少する。
A97 正解(4)
  • (1) 高温環境下では、視床下部に存在する体温調節中枢のうち温中枢が刺激されることにより、皮膚血管が拡張する。皮膚血管が拡張すると、皮膚の血流量が増加し、体熱の放散が促進される。また、発汗による水分の蒸発が促進され、体温を一定範囲に保つことができる。このように、生体が外部環境の変化に対して個体内の内部環境をある範囲内に保つ働きを、恒常性(ホメオスタシス)という。


  • (2)低温環境では、たんぱく質、脂質、糖質の全ての代謝が充進する。エネルギー代謝が充進するため、エネルギー必要量の増加と同時に、ビタミンB1、B2、ナイアシンなどエネルギー代謝に関与するビタミンの必要量も増加する。


  • (3)低温環境では、皮膚血管(末梢血管)が収縮する。そのため、体幹の血流量が増加し、心臓からの1回拍出量が増加し、血圧は上昇する。一般に、秋から冬にかけて気温が低下する季節では、血圧は上昇する。


  • (4)動脈血の酸素分圧は、低圧環境になるほど(高度が上がるほど)低下する。ただし、高度3000mまでは、動脈血の酸素分圧が低下しても、動脈血酸素飽和度は90%以上であり、ほとんど症状は現れない。高度3000mを超えると呼吸器系や循環器系による代償作用(肺換気量の増大や心臓機能の尤進)がみられ、高度4500mを超えると悪心、倦怠感、呼吸困難などの急性高山病の症状が現れる。


  • (5)重力による刺激がなくなると、急速に骨損失(骨吸収の充進と骨形成の抑抑制)が起こり、骨中のミネラル(カルシウムやリンなど)が尿中に排潰される。また、無重力環境では、筋肉にもほとんと負荷がかからないため、筋肉量が減少し(廃用性委給)、尿中に排潰される窒素量が増加する。

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