第36回管理栄養士国家試験問題~社会・環境と健康~
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減塩教室における PDCA サイクルのうち、A(Act)に該当するものである。 最も適当なのはどれか。 1 つ選べ。
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- アンケートにより参加者の満足度の集計を行った。
- 参加する対象者の選定を行った。
- 評価項目を定めた。
- 参加者の要望を受けて新たなプログラムを検討した。
- 開催中にスタッフによる指導内容を記録した。
- A1 正解(4)
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解説
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WHO「健康の社会的決定要因」の内容に関する記述である。 誤っているのはどれか。 1 つ選べ。
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- 社会的地位が低いほど、平均寿命は長くなる。
- ストレスの多い環境は、早世のリスクを高める。
- 仕事に対してコントロールができる人ほど、健康状態が良好である。
- アルコールやたばこへの依存は、社会的環境の影響を受ける。
- 健康的な食品の確保は、政治的問題である。
- A2 正解(1)
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解説
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水道法に基づく上水道の水質基準に関する記述である。 最も適当なのはどれか。 1 つ選べ。
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- 末端の給水栓では、消毒に用いた塩素が残留してはならない。
- 生物化学的酸素要求量(BOD)についての基準値が定められている。
- 一般細菌は、「 1 mL の検水で形成される集落数が 100 以下」となっている。
- 総トリハロメタンは、「検出されないこと」となっている。
- 臭気は、「無いこと」となっている。
- A3 正解(3)
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解説
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ある年の A 地域と B 地域における人口および死亡の状況を示した(表)。A 地域 と B 地域の比較として、最も適当なのはどれか。 1 つ選べ。
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- 人口に占める 0 ~39 歳の割合は、A 地域で高い。
- 人口に占める 65 歳以上の割合は、A 地域で低い。
- 死亡数は、B 地域で多い。
- 粗死亡率は、B 地域で低い。
- 年齢調整死亡率は、B 地域で高い。
- A4 正解(4)
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解説
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疫学研究の方法に関する説明と名称の組合せである。 最も適当なのはどれか。 1 つ選べ。
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- 特定の一時点において、曝露要因と疾病の有無との 相関関係を分析する。------ 横断研究
- 現在の疾病の有無と過去の曝露要因の有無との関係 について分析する。-------- ランダム化比較 対照試験(RCT)
- 現在、疾病 A を有さない集団を追跡し、曝露要因 の有無と疾病 Aの発生との関連を分析する。----------- 症例対照研究
- 対象者を介入群と非介入群に無作為に分け、要因へ の曝露と疾病の発生との因果関係を検討する。-------- コホート研究
- 複数の分析疫学研究の結果を量的に総合評価する。----------- 生態学的研究
- A5 正解(1)
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解説
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疾病 A の有病率が 10% である 1,000 人の集団を対象に、疾病 A のスクリーニ ングテストを行った。疾病 A を有する者で陽性反応になった者は 90 人、疾病 A を有しない者で陰性反応になった者は 720 人となった。このスクリーニングテスト の陽性反応的中度を求めた。最も適当なのはどれか。 1 つ選べ。
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- 0.10
- 0.33
- 0.67
- 0.80
- 0.90
- A6 正解(2)
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解説
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「健康づくりのための身体活動基準 2013」の内容に関する記述である。 最も適当なのはどれか。 1 つ選べ。
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- 身体活動量の増加でリスクを低減できるものとして、認知症は含まれない。
- 身体活動と運動を合わせて、生活活動と定義している。
- 18~64 歳においては、 3 メッツ以上の身体活動を毎日 60 分、週に 10 メッ ツ・時行うことが推奨されている。
- 65 歳以上においては、強度を問わず、身体活動を毎日 100 分以上行うこと が推奨されている。
- 身体活動を推進するための社会環境整備には、職場づくりについての視点は 含まれない。
- A7 正解 解なし
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解説
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喫煙に関する記述である。最も適当なのはどれか。 1 つ選べ。
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- 特定保健指導対象者の選定・階層化の項目として、喫煙の有無は考慮されて いない。
- WHO のたばこ規制枠組条約(FCTC)には、たばこの価格政策が含まれる。
- 健康増進法に基づく、多数の者が利用する施設等における喫煙の禁止等に関 して、罰則規定は設けられていない。
- 35 歳以上の者に対する禁煙治療が公的医療保険の適用となる条件に、ブリ ンクマン指数は含まれない。
- 健康日本 21(第二次)において、COPD の死亡率の減少が目標になっている。
- A8 正解(2)
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解説
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わが国のがん(悪性新生物)に関する記述である。 最も適当なのはどれか。 1 つ選べ。
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- 2000 年以降、がんの年齢調整死亡率は増加傾向にある。
- 全国がん登録は、がん死亡の全数把握を目的としている。
- 健康増進法に基づいて実施されるがん検診は、都道府県の事業である。
- 2019 年国民生活基礎調査によると、乳がん検診の受診率は 60% を超えた。
- 都道府県は、がん対策推進計画を策定しなければならない。
- A9 正解(5)
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解説
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わが国の循環器疾患に関する記述である。最も適当なのはどれか。 1 つ選べ。
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- Ⅰ度高血圧は、「収縮期血圧 130─139 mmHg かつ/または拡張期血圧 80─89 mmHg」と定義されている。
- くも膜下出血は、脳内出血の 1 つである。
- 最近 10 年間の死亡率は、脳内出血が脳伷塞を上回っている。
- 糖尿病は、虚血性心疾患の危険因子である。
- non─HDL コレステロール低値は、虚血性心疾患の危険因子である。
- A10 正解(4)
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解説
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高齢者の健康および骨・関節疾患に関する記述である。 誤っているのはどれか。 1 つ選べ。
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- 健康日本 21(第二次)の目標設定においては、高齢者の BMI 20.0 kg/m2 以下 を「低栄養傾向」としている。
- 健康日本 21(第二次)の目標では、ロコモティブシンドロームを認知している 国民の割合を増加させることとしている。
- ロコモティブシンドロームは、運動器の障害が原因で要介護になるリスクの 高い状態のことである。
- 骨粗鬆症の予防には、やせの防止が重要である。
- 変形性膝関節症は、男性に多い疾患である。
- A11 正解(5)
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解説
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地域保健に関する記述である。最も適当なのはどれか。 1 つ選べ。
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- 保健所は、医療法に基づいて設置されている。
- 都道府県型の保健所は、800 か所以上ある。
- 市町村保健センターは、広域的、専門的かつ技術的拠点と位置づけられてい る。
- 医師以外の者も、保健所長になることができる。
- 環境衛生の監視は、市町村保健センターの業務である。
- A12 正解(4)
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解説
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わが国の医療計画に関する記述である。最も適当なのはどれか。 1 つ選べ。
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- 地域保健法に基づいて策定される。
- 市町村単位で策定される。
- 「がん」、「脳卒中」、「心筋伷塞等の心血管疾患」、「糖尿病」、「精神疾患」の5 疾病の治療と予防に係る事業が含まれる。
- 災害時における医療の確保は事業計画に含まれない。
- 三次医療圏は、感染症病床の整備を図るべき地域的単位として定義されてい る。
- A13 正解(3)
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解説
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介護保険制度に関する記述である。最も適当なのはどれか。 1 つ選べ。
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- 「要介護 2 」は、予防給付の対象となる。
- 利用者が自らの意思に基づいて、利用するサービスを選択し決定することが できる。
- 要介護認定は、介護支援専門員が行う。
- 施設サービスは、予防給付により行われる。
- 通所介護(デイサービス)は、施設サービスに含まれる。
- A14 正解(2)
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解説
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母子保健に関する記述である。最も適当なのはどれか。 1 つ選べ。
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- 母子健康手帳は、児の出生届出時に交付される。
- 母子健康手帳には、WHO の定めた身体発育曲線が用いられている。
- 未熟児に対する養育医療の給付は、市町村が行う。
- 先天性代謝異常等検査は、 1 歳 6 か月児健康診査で実施される。
- 歯・口腔の診査は、 3 歳児健康診査から開始される。
- A15 正解(3)
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解説
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わが国の保健統計指標と調査名の組合せである。 最も適当なのはどれか。 1 つ選べ。
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- 食中毒発生件数 ------- 国民健康・栄養調査
- 純再生産率 ---------- 人口動態調査
- 死因別死亡率 --------- 国勢調査
- 通院者率 -------------- 患者調査
- 糖尿病の医療費 ------- 国民生活基礎調査
- A16 正解(2)
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解説