毎日の腸活に!栄養士が教えるキノコのチカラと冷凍活用テクニック

こんにちは!外部執筆スタッフ 管理栄養士の藤井です。
私は、食品メーカーでのレシピ開発や食育講師の経験を活かし、現在はフリーランス栄養士として、栄養指導やレシピ開発、セミナー講師等の業務を行っています。

最近、生鮮食品の価格が高騰しているというニュースをよく聞きますね。私も買い物をする時に実感していますが、キノコは葉物野菜と比べて価格変動が少なく、どんな料理にも合わせやすいので食卓に登場する頻度が上がっています!
今回は、キノコの腸内環境改善効果と、賢い冷凍保存の知恵についてご紹介します。

腸内環境をよくすることが健康につながる


私たちの健康の要となる腸内環境。その重要性が近年ますます注目されています。
腸は単なる消化器官ではなく、私たちの体全体の健康に大きな影響を与える重要な器官なのです。

腸内環境とは、腸内に生息する多種多様な細菌のバランスのことを指します。
善玉菌、悪玉菌、日和見菌の3種類が存在し、善玉菌が優位な状態が理想的です。
最近の研究では、腸内細菌のバランスが健康に大きな影響を与えることが明らかになっています。

腸内環境が整うと、以下のような健康効果が期待できます。

*消化機能の向上

善玉菌が増えることで、食物の消化・吸収がスムーズになり、便秘や下痢の予防につながります。

*免疫力の強化

腸は体内最大の免疫器官であり、免疫細胞の半分以上が集中しています。
腸内環境を整えることで、体全体の免疫機能が向上します。

*メンタルヘルスへの影響

「腸脳相関」という概念が注目されており、腸内環境がストレスや睡眠の質にも
関係していることが分かっています。
「幸福ホルモン」と呼ばれるセロトニンは腸でも産生されています。

腸内細菌の働きに関しては、ビタミンを作ったり、脳の働きに影響を与えていることも分かっており、研究が続いている分野です

そこで注目したいのが、腸内環境を整える効果が期待できる「キノコ」です。
キノコには、腸内環境を改善するだけでなく、私たちの健康をサポートする様々な栄養素が豊富に含まれています。

キノコが腸内環境を整える理由

善玉菌は残念ながら腸に定着しにくいため、毎日こまめに摂取する必要があります。

さらに、善玉菌が活発に活動するためには、彼らのエサとなる「プレバイオティクス」、
つまり食物繊維やオリゴ糖が不可欠です。

キノコは食物繊維を豊富に含み、特に「β-グルカン」という水溶性食物繊維は、
善玉菌のエサとなり、その増殖を助け、腸内細菌のバランスを良好に保つ働きをします。

他にもキノコには以下のような健康効果が期待できます。

*免疫細胞の活性化

β-グルカンは免疫細胞を刺激し、免疫力を向上させる効果も期待できます。

*便通の改善

キノコには不溶性食物繊維も豊富に含まれ、腸の蠕動運動を促進し、便秘の予防・改善に役立ちます。

*栄養価が高い

ビタミンDビタミンB群カリウムなどが多く含まれています。

*ダイエットに最適

キノコはエネルギーが低く、満腹感を得やすいため、体重管理にも役立ちます。

キノコの冷凍保存で栄養と旨味をアップ!

キノコは傷みやすい食材ですが、冷凍保存することで長期保存が可能になります。他にも以下のようなメリットがあります。

冷凍保存のメリット

旨味成分の増加

冷凍によって細胞壁が破壊され、グアニル酸という旨味成分が生の状態よりも1.2〜1.5倍に増加。

栄養価を保持

β-グルカン食物繊維は冷凍の影響をほとんど受けないため、健康効果がそのまま。

時短調理が可能

冷凍キノコは解凍せずにそのまま調理できるため、手間を減らせる。

食品ロスの削減

必要な分だけ使えるので、無駄なく食材を活用できる。

コストが削減できる

旬の時期にまとめて購入して冷凍することで、コストを抑えることが可能。

キノコの冷凍保存方法

1. キノコの汚れを軽く拭き取り、石づきを切り落とし食べやすい大きさに切る。

2. 使う分量ごとに保存袋に入れるか、ラップで包み、なるべく空気を抜く。

3. 金属製のバットなどに乗せて冷凍庫に入れ、なるべく急速冷凍する。

約1ヶ月を目安に使い切ってください。

 

冷凍キノコを活用した腸活レシピ

今回は、お鍋一つでできるスープパスタをご紹介します。

冷凍キノコとツナのスープパスタ(2人分)


材料
• 冷凍キノコ(えのき、しめじなど)…100g
• ブロッコリー 1/4房
• 玉ねぎ…1/2個
• ブイヨンキューブ 1個
• ツナ缶…1缶(70g)
• 水…800ml *鍋や火加減で蒸発率が変わるので、量は適宜調整して下さい。
• パスタ…140g
• 塩・こしょう…適量

作り方
1. 玉ねぎはスライスし、ブロッコリーは小房に分ける。

2. 鍋に分量の水とブイヨンキューブを入れて火にかけ、沸騰したらパスタを入れて茹でる。

3. パスタの茹で上がり時間3分前になったら冷凍キノコと1加えてパスタと具材が柔らかくなるまで煮る。

4. 塩・こしょうで味を調えたら皿に盛り、ツナをのせて完成。

その他の活用方法
• スープや味噌汁の具材として:冷凍することで旨味がUPして良い出汁が出ます。
• 簡単リゾット:炊いたご飯と冷凍キノコをお好みのスープでさっと煮る。チーズや野菜を加えても。
• 卵焼きやお好み焼きの具材として
• 炒め物、和え物、おひたしなど:あと1品足りないと感じた時に冷凍庫から取り出してササっと使えて便利。

 

まとめ

腸内環境を整えると、便通改善だけでなく免疫力の向上や美肌、
病気予防などさまざまな健康効果が期待できます。

特に、冷凍保存を活用すると、忙しい日々の中でも効率的に食物繊維を摂ることができ、
旨味もUPするのでぜひおすすめしたいです。

毎日の食事にキノコを取り入れることで、手軽に腸活を実践できます。
健康的な生活の第一歩として、日々の食卓にキノコ料理を一品加えてみてはいかがでしょうか。

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