特定保健指導講座(基礎編)

こんにちは!
Dietitian Job運営会社、東洋システムサイエンスの管理栄養士 山元です。

今回は、8月24日(日)に実施した「特定保健指導講座~基礎編~」の様子をご紹介いたします。

目次

リニューアルした特定保健指導講座

本講座は、2008年の特定保健指導開始当初より特定保健指導の指導員、保健指導や一般向けプログラム開発の業務に従事し、現在は保健指導機関にて保健プログラム開発や研修担当として活躍中の 徳久尚子先生 を講師としてお招きし、今年度より講座内容をリニューアルして開催いたしました。
特定保健指導の基礎から実務まで学べる講座となっております。

当日のラインナップ

  • 特定保健指導概要
  • 食事と生活習慣病について
  • 運動、睡眠、喫煙と生活習慣病について
  • 目標体重の決定と行動計画の立案
  • 初回面談~事前準備と当日の流れ~
  • ロールプレイング
  • 概要からロールプレイングまでじっくり5時間。
    質問も多く飛び交い、皆さんの関心の高さがうかがえる大変充実したセミナーとなりました。

    特定保健指導について

    特定健診・特定保健指導の経緯から、特定保健指導とは何かというところから解説していただきました。
    第4期から導入されたポイント制については、具体例を交えてお話がありました。行動変容目標においては、ポイント加算ばかりにとらわれすぎて現実できない目標ばかり立てないことが重要だと示していただきました。また、指導員として、実現可能な範囲の行動変容目標を対象者ご本人から引き出すのが大切、ということでした。

    食事と生活習慣病

    整った食生活の基本を面談での伝える方法や、血圧・血糖値・中性脂肪などの保健指導に関わる健診検査項目に食事が与える影響について詳しく解説していただきました。

    血糖値の項目では、血糖スパイラルが起こる代表的な要因を2つ解説いただきました。
    それらは「早食」と「欠食」でした。忙しい毎日、何か作業をしながらせわしなく食事をしたり、空腹感をあまり感じず欠食したりということも少なくはないでしょう。保健指導ではこれらの行動を変容させるために、しっかりとマイナスの理由を伝え、どうして体に良くないのか、を理解してもらうことが大切ということでした。

    食生活の基本を伝えるだけはなく、対象者の生活スタイルに合わせた情報提供についても示していただきました。徳久先生がこれまでご担当された保健指導の中であった事例を交えて具体的に教えていただき、実務ですぐに活かせる内容となっており大変参考になりました。

    運動、睡眠、喫煙

    これら3つの項目と生活習慣病との関連について解説いただきました。
    運動では、高齢化が進む日本で問題となっている「フレイル」や「サルコペニア」予防も関連付けた運動のすすめ方などもご呈示いただきました。
    長年続けている習慣を変容することは、やはり簡単ではありません。そんな時「○○してください」とだけ伝えるのではなく、行動変容によって得られるメリットを具体的に数値とあわせて伝えることで対象者の方の気持ちが動きやすいことを学ぶことができました。

    また、ここで指導員に求められる能力・スキルをいくつかご提示いただきました。一つ一つは基本的なことですが、対象者の状態や人柄が同じことはなく高いコミュニケーション能力が求められるのが実情。これらをクリアしようと目指しながら指導員を行っていくことできっと素敵な指導員になれるという励ましのお言葉をいただきました。

    目標体重の決定と行動計画の立案

    目標体重の決定から行動計画の立案までの流れをそれぞれ説明いただきました。
    ここではワークを行い、行動計画からどのくらいカロリー消費できるのか計算を行いました。実際は対象者により毎回異なるものですが、こうして具体的な数字を示すための計算はすぐにできるように慣れていかないといけないと感じました。

    初回面談~事前準備と当日の流れ~

    事前準備として確認しておく検査数値やポイントについて解説がありました。事前に検査数値の高い項目について可能性のある要因を書き出しておき、面談時にその辺りを中心に聞くと良い、という心強いアドバイスをいただきました。この際に指摘するポイントだけではなく、褒めるポイントもチェックしておくことで、対象者の方と良い空気感で指導を進めることができる、と実務で役立つ情報をいただきました。
    面談の流れでは注意点やどこで何を伝えるかなど細かく説明があり、経験のない方や浅い方も面談の流れをイメージできたようでした。

    ロールプレイング

    講義の最後は、特定保健指導の面談のロールプレイングを行いました。2人一組になり順番に指導員役となり面談を実践しました。
    講義で学んだ内容をもとに自分で行うことで、明らかになる疑問点があったようで数多くの質問があがりました。先生から事例を交えた解説をいただき、より理解を深めることへとつながったのではないでしょうか。

    保健指導では、対象者さんと信頼関係を築くことが大切でそのためには指摘ばかりするのではなく、「寄り添い」「褒める」が大切であり、「ポポネポの法則」を意識すると対象者の方も気持ちよく面談を行えるとお話しをいただきました。

    まとめ

    リニューアルした特定保健指導講座は、基礎的な特定保健指導の知識から実例を元にした実務へすぐに活かせるスキルまで、特定保健指導に必要な考え方や具体的手法を学べる大変素晴らしいセミナーでした。受講者からは質問もとても活発で刺激をもらえる良い雰囲気でした!

    参加者の声

  • 基礎編ということで特定保健指導とはというところから生活習慣病の細かい説明とロールプレイングもありとても勉強になりました
  • 本日はありがとうございました 資料がわかりやすく勉強になりました。 冬季に血圧が上がるというのは知識としてあったものの、「夏の検診で血圧が高い場合、寒い時期の血圧に注意」というところを対象者様にお伝えできていなかったので、大変参考になりました。
  • 第4期の目標設定のポイントを具体的にお聞きできてよかったです。 私はブランクがあるため未経験に近いですが、実際にロールプレイングをしたことで面談前に何を準備しておくとよいのか把握でき、たいへん勉強になりました。 ありがとうございました。
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