こんにちは!dietitianjob運営会社、東洋システムサイエンス管理栄養士の廣江です。
今回は高齢者福祉施設で長年勤めておりました私の思わず笑えるトホホな体験談として、新メニュー提供時に起きた出来事をご紹介します。結果は…思わず笑ってしまう展開に…!?
👉 目次
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高齢者福祉施設の献立作成
高齢者福祉施設における献立作成には、いくつかのポイントがあります。
まずは、利用者の健康状態や個々の嗜好を把握することが重要です。施設には様々な年齢や体調の利用者がいるため、それぞれのニーズに応じた食事を提供する必要がありますね。
次に、栄養バランスを考慮したメニューを考えることも大切です。高齢者は食が細く、栄養不足とは常に隣合せです。たんぱく質やビタミン、ミネラルをしっかりと含むようにメニューを選ぶことが求められます。
また、見た目や食感にも工夫が必要です。色彩豊かな食事や、食べやすい形状の工夫が、食欲を引き立てる効果があります。また、コミュニケーションの一環として、利用者と一緒にメニューを考えることも、食事の楽しみを増す方法です。
安心・安全が第一
栄養士の皆様でしたら、何よりまず栄養のバランスを…!となりがちですが、高齢者福祉施設の場合、まずは安心と安全が第一です。
高齢者にとって適した固さや大きさなのか、食中毒の対策としてしっかり加熱する内容なのか、辛すぎないか、ぱさついてむせ込まないかなど…ご利用者に適している食材を使うかどうか、はとても大切です。
様々な嗜好を取り入れよう
次に、最後まで楽しみにしていただける食事にするのも大切な事です。
特別養護老人ホームでは最後まで食事が一番の楽しみ、と仰る方が多かったです。在宅に戻られる方でも、やはり美味しい食事の施設を選びたい気持ちは皆さんお持ちです。
まずは地域ごとの特色を考慮することが大切です。例えば、各地域に伝わる郷土料理を取り入れたり、それにアレンジを加えたりすることで、利用者の記憶に残る食事を提供できます。さらに、和食だけでなく洋食や中華など、さまざまな国の料理を取り入れることで、食の楽しみを広げることが可能です。そして、季節感を大切にした食材選びを心掛けましょう。旬の食材を取り入れることで、新鮮さを感じられる食事を提供できます。飽きの来ない献立を作成する秘訣ですね。
もちろん栄養バランスも大切
もちろん、基本ではありますがバランスの取れた食事は、高齢者の健康維持に欠かせない要素です。栄養が豊富な食材を使用したメニューを考えることが重要です。たんぱく質、脂質、炭水化物をはじめ、ビタミンやミネラルをバランスよく摂取できるよう心がけましょう。
また、食が細くなってきた方には補助食品も大切です。量を控えめにし、高栄養の補助食品で食事が嫌にならないような工夫も必要です。
味のバリエーションを意識しよう
お昼に味噌ほうとう、夜に味噌の煮魚…なんてことにはなっていないでしょうか?
味噌煮、味噌煮でかぶっていますね。このようにお昼が煮物なら夜は焼き物、昼が和食なら夜は洋食…など1日の中でもかぶらないようにするのが飽きない秘訣です。もちろん、中華メニュー週間!というイベントメニューの時は別ですが、基本は揚げる、煮る、焼くのバリエーションは意識して組むと様々なものができやすいです。
また、お浸しだけではなく酢の物を入れる、甘味もまぜる(和え物の枠にフルーツヨーグルトなども喜ばれますね)、等一つの献立の中に味のバリエーションを富ませるのも秘訣のうちです。
新メニューのアイディア集
煮物・・・おろし煮、揚げ浸し、味噌煮、ショウガを効かせた中華煮 など
和風・・・甘酢あんかけ、塩こうじ、蒸し物(とろろかけ銀あん)、厚揚げ など
洋風・・・クリーム煮、パスタ料理、グラタン、アボカドサラダ など
中華・・・春雨スープ、ちまき風炊き込みご飯、かに玉あんかけ など
焼き物・・ムニエル、ピカタ、パン粉焼き、ハーブ焼き、利休焼き など
その他・・フォー、ガパオライス、ロコモコ、オムレツ など
デザート・ババロア、ぜんざい、蒸しパン、ラッシー など
レシピツールを使うのも手!
全然思いつかない…となった時にはレシピツールを使うのも手です。
献立作成ソフトに昨今は無料のレシピがついてくることもありますね。そういうものからアイディアをもらうのも手ですよ!
学校給食でのシェア率No1!給食ソフト「カロリーメイク」開発会社の東洋システムサイエンスでは無料のレシピを掲載中!
ぜひ参考にしてみてくださいね👉レシピ一覧
さてここからは特別養護老人ホームで新メニューに挑戦した結果!?
驚きとほほな体験談です。是非読んでみてくださいね。
新メニュー開発のきっかけ
月に1メニューは新しいメニューを考案し、昔懐かしい和食に加え、多種多様な食事を楽しんできていらっしゃった今のご利用者様に合わせたメニューへ一新していこう!また、同時に提供している職員給食としても楽しんでもらえるメニューにしよう!という年度の目標がきっかけでした。高齢者福祉施設での献立は基本が「家のあたたかい食事」「口なじみが良い和食」を考えて献立サイクルを立てられているご施設が多いと思います。ですが、昨今は施設に入られるまでも洋食を主に召し上がられていた方も多く、外食やコンビニの発展で和食以外の料理が好きなご利用者も増えてきているのではないでしょうか。
実際、食事アンケートではステーキやラーメンというお声も多く、施設に入られてからもテレビでは様々なおいしそうな食レポが流れており、今までのお魚中心の和食では飽きられてしまうのでは…という考えから年度目標として数年掲げていました。また、ちょうどコロナ禍真っ只中の時だったこともあり、外出規制や面会規制等で日々の刺激や楽しみが大幅に削られ不本意ながらご利用者に我慢を強いてしまう状況だったため、少しでも日常に楽しみを増やそう!という気持ちが大きかったのもひとつです。何かいいアイディアはないだろうか…日々の業務に追われながら、ふと食事をしながらテレビを眺めるご利用者に目を向けたところ……

目に入ったキャッチーなCM
…楽しそうな色と音…笑顔でお肉の挟まれたバンズにかぶりつく俳優…そう、新作のハンバーガーのCMです!
パン食の日はあれど、そういえばハンバーガーは取り入れたことがないぞ!これはしめたものだ!とその時、私の体には電撃が走りました。
そのハンバーガー屋のCMは日夜流れており目にしたことがない利用者さんはほぼいないだろうと思われる上、ハンバーガー店は1970年台から出ており、施設でメインの年代である80,90代の方々は1970年台には働き盛りの30、40代…となると皆様一度はハンバーガーを口にしたことがあるはず!と意気揚々と部門間会議で提案。介護部門からも賛同をいただき、いざ食材選定、発注、調理師とのレシピ検討、当日のオペレーション考案や調整を経て、いざハンバーガーの日がやってきました。

※イメージ
いざ提供!ところがなんと…!?
待ちに待ったハンバーガーの日!
具はシンプルにひき肉のパティに塩ゆでキャベツ(食中毒予防のため生野菜使用を避けていました)、
味付けはシンプルなケチャップソース。
本来ならバーガー袋を用意してガブリ!と豪快に召し上がっていただきたいところですが、ご利用者の日常動作レベルや日々のお食事の様子からして断念。持ちやすいように半分にカットする形としました。オペレーション及び調理補助も行ったため厨房内の調理と盛り付けは特に混乱なくスムーズに終了。
配膳タイミングに合わせてワクワク・ドキドキしながら皆さんが食べている食堂へ行くと、そこでは…
───なんと、ご利用者が上の「バンズだけ」を口にしているではないですか!?
(それもご丁寧なフォーク裁き!なんと上品なことでしょう…!)
上から順に、バンズだけを召し上がり……キャベツのみを召し上がり……パティだけを召し上がり……そして一番下のバンズを召し上がり……そして残り半分も同様に…と、上から順に、一枚一枚丁寧に…。まるでテーブルマナーのような、なんと綺麗な食べ方…!?
予想しなかった事態に、介護リーダーも思わず苦笑い。ハンバーガーを持ってかぶりついたのは150名中なんとたったの2名でした。「もっと普及していると思ったけれど、(世代的に)まだ数年早かったのかもね…」と介護リーダーが笑いながら漏らした声が、未だに忘れられません。
これはあくまで一例…
私の予想外なトホホ体験談、いかがだったでしょうか。(ちなみに…職員給食では大ヒットでした!足りないとの声多数なほど…。)
私の勤めていた施設での話なので、もしかしたらまだ試したことのないご施設では大ヒットしたりするかもしれません。地域差や年齢層にもよることと思います。そして一度成功すれば照り焼き味、チーズ、パティをチキンに…など、幅も広がりますね。このトホホ体験談が皆様の笑いと新しいメニューへ繋がることを祈っています。ご利用者の楽しみとなる日々のお食事のランクアップに、ぜひ取り組んでみてくださいね。
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