管理栄養士・栄養士のスキルアップとは。資格取得だけではない!仕事に活かせるスキルとは。

栄養士・管理栄養士として数年働く中で、
「仕事には慣れてきたけれど、この先も同じ働き方でいいのかな」
今の経験を、次のステップにつなげられないだろうか」
そんなふうに感じ始める方も多いのではないでしょうか。

スキルアップというと資格取得を思い浮かべがちですが、それだけではありません。皆さんが日々の業務で積み重ねてきた経験や、今ある資格をそのまま活かし伸ばせる力もあり、うまく使えば次のキャリアを考える上で大きな強みになります。
このコラムでは、栄養士・管理栄養士が「これまでの経験を活かしながら次の一歩を考える」ためのスキルアップの考え方や、資格取得だけにとらわれない選択肢についてご紹介します。

👉 目次

※本記事は、経験年数に関わらず「今の働き方に少し迷いを感じている栄養士・管理栄養士」の方を想定しています。

栄養士がスキルアップするための基本

まず、前提としてスキルアップは過程であり、結果として

・キャリアの向上をしたい
・より専門性を強化したい
・今の仕事をより円滑に進めたい

といった目標・目的達成のための手段です。

まずは
・スキルアップをしてどうなりたいか
(👉なりたい理想の姿を想像する)
・これをやりたいからスキルを身につけたい
(👉新しい業務を始める時に)

といったどうしてスキルアップをするかを明確にすることはとても有効です。
着地点がはっきりすれば道もわかりやすくなりますね。

そしてスキルアップの基本は

・今現在のスキルを深める
・スキルを新しく取得する

の2種類になります。目的を決めると、今あるスキルを深めるか、新しく取得するかが分かりやすくなると思います。

スキルは栄養に関することだけではない

栄養学は日々新しくなっており、栄養士・管理栄養士を取得した時と現在の栄養学が変わっていることも、ものによりありえるでしょう。栄養学の文献や最新の研究結果を定期的に学ぶこと、これは誰しもが思いつく、今現在のスキルを深めるスキルアップのひとつです。

ですがそれだけではありません。
皆さんご存知の通り、栄養士・管理栄養士は一人ではなくチームで仕事をすることが多い職種です。純粋な栄養学は不可欠ですが、それだけではなく、コミュニケーションスキルや傾聴のスキル、情報収集のスキル等様々な角度から自分を磨くことができます。

例えば、社員食堂の栄養士なら…最近の食事の流行を追うこと。これもとても大切な学びです。最新のトレンドを献立に反映できることは情報収集と応用力というスキルですね。調理のスキルがあると大量調理へ落とし込むことがきっと容易になるでしょう。そして、現実的な予算に応じて食材の選定を行えることも立派なスキルです。

こういった栄養が直接関係のないスキルも、身につければ仕事に通じるものがあります。

栄養士がスキルアップするための方法

さて、スキルアップの着地点は固まったでしょうか。
どうしてスキルアップをしたいかが決まったら次は方法の話です。

基本的な栄養学の見直し

基本的な栄養学・調理知識などの見直しは、栄養士としてのスキルアップにおいて非常に重要です。日々進化する栄養学の分野で、古い知識やスキルだけでは対応できない部分も出てきているかもしれません。そのために、定期的に自身の知識をアップデートし、基礎を見直すことが求められます

・最新のガイドラインの確認をする

最新のガイドラインは最新の栄養学や今の情勢が反映されています。内容をチェックし、今までとどう変化したかを読み取ることや、現在の情勢を知り何が重視されたかを把握することは非常に大切です。

厚生労働省:日本人の食事摂取基準(2025年版)
農林水産省:食育の推進

・勉強会やオンラインセミナーへ参加する

勉強会やオンラインセミナーに参加するのも良いでしょう。
基礎講座は復習だけではなく、知識のアップデートにもなります。また、同時に受ける他の栄養士からの情報が得られるなど、新しい視点をもらえるのもとても良い所です。

DietitianJob:DietitianJob セミナー・講座一覧
日本栄養士会:日本栄養士会 研修会

最新の栄養学に触れる

栄養士・管理栄養士は一度取得した後に再試験や更新等はありません
自ら学ぶ姿勢がないと新しい情報にはなかなか触れづらいものです。アップデートを兼ねて、最新の情報へ目を向けるのもとても良いスキルアップへ繋がります。

・栄養に関する学会雑誌を読む

最新の学術研究等は大変参考になります。研究が実用化されることや商品として成り立ち手元に届くまでは時間がかかるものの、考えや知識を取り入れ深めていくのも大切です。

参考:日本栄養士会雑誌
参考:日本栄養・食糧学会誌
参考:日本臨床栄養学会雑誌

・栄養に関する書籍を購入する

学術書よりもラフでよりすぐに業務へ反映しやすいもの(レシピなど)が多く掲載されています。
すぐに取り入れられて良いでしょう。
参考:女子栄養大学出版部

他にも栄養学の本はたくさんあります。購入だけではなく図書館の利用などでも可能ですが、参考にする場合は最新版、新しいもの選びましょう。古いものだと知識のアップデートにならない場合があり、注意が必要です。

資格を取得し、スキルの方向性を明確にする

スキルアップの手段として、資格取得を検討する方は多いですよね。履歴書に書ける強みとなります。
そして資格取得は、知識を体系的に学び直すきっかけになるだけでなく、「自分はどの分野に強みを持ちたいのか」を明確にする材料にもなります。
特に、数年の実務経験を積んだ栄養士・管理栄養士の場合、「資格+現場経験」の組み合わせは、転職時の評価につながりやすくなります。
ここでは、キャリアの方向性別におすすめの資格をご紹介します。

  • スポーツ・健康分野に強みを持ちたい方
    • 公認スポーツ栄養士(日本スポーツ栄養学会)
      アスリートや運動愛好者を対象に、パフォーマンス向上や健康管理を目的とした栄養サポートを行う資格。ジムやスポーツチームとの副業に強みを発揮します。
    • 健康運動指導士
      個々人の心身の状態に応じ、安全で効果的な運動を実施するための運動プログラムの作成及び運動指導を行う資格。ジムやスポーツチームとの副業に強みを発揮します。
  • 食ビジネス・企業分野を目指す方
    • 食生活アドバイザー
      食生活全般に関する知識を活かして、消費者に正しい情報を伝えるスキルを養う資格。企業とのタイアップや監修業務にも活用できます。
    • フードコーディネーター
      メニュー開発や商品企画、食に関わるプロデュース業務に強みを持てます。病院・給食以外のフィールドに挑戦したい方におすすめです。
  • 子ども・地域・教育分野に関心がある方
    • 食育アドバイザー
      地域社会や家庭、職場での食育活動を推進するための知識を深めることができます。小児方面で活躍したい方におすすめです。
  • 病院勤務・臨床経験がある方
    • NST専門療法士
      臨床×チーム医療の象徴的資格のNST専門療法士。転職時に即戦力として説得力向上になります。
    • 糖尿病療養指導士(CDEJなど)
      「専門外来」「クリニック」「企業(医療系)」への転職時にも強みになります。専門性を深めたい時にはおすすめです。

栄養学ではないスキルアップ

先述の通り、栄養士・管理栄養士はチームで仕事に挑むことも多いです。栄養に関する知識だけではなく、様々なスキル…特にコミュニケーションや対人スキルを学ぶこともスキルアップのひとつと言えるでしょう。
管理職になりやすい栄養士・管理栄養士としては対人スキルや、オンラインでの食事指導が注目されつつある今こそICTのスキルを学ぶことは非常に有意義なスキルアップになります。また、転職時の面接では“資格と同等に見られるポイント”として新しい職場に馴染めるか、浮かないか、は非常に大切です。

・対人スキル

*プレゼン力
多職種連携が多い栄養士には会議等でのプレゼン、発言も増えてくるため有用です。
*傾聴スキル
対象者と話す際にも、対象者のご家族と話す際にも必要となってくるスキルです。
*ビジネス上での信頼関係を構築するために共感力を磨く
話し方、伝え方のコツや、アイコンタクトなど。

そして、対人スキルを上げるためにはまず自分を知ることが大事です。
📌参考:ありたい自分(自己概念)を知ろう
📌参考:自己理解を深めよう

・ICTスキル

食事・栄養指導もZoom等のオンラインがコロナ禍以降増え続けています。
今後もこの流れは変わらないと予想されている今こそ、ICTスキルを磨くのは重要です。

*word、Excel、PowerPoint
基礎的なオフィスツールを使えるようにする。
本やWebで情報を探す場合は最新版の内容かどうかよく確認しましょう。

*ZOOMやTEAMSでのオンライン通話に慣れる
*ネットリテラシー、ITリテラシーについて学ぶ
*AIに触れ、慣れる

など、今後副職や、フリーランスを検討しているのであればICTは必須のスキルになってくるでしょう。
📌参考:フリーランス栄養士って実際どうなの?経験者がメリット・デメリットを解説

アウトプットをする、症例検討会に参加する

また、基礎知識だけではなく応用力を磨くための実践経験も大切です。最近では、オンラインでのケーススタディやグループディスカッションも増えてきました。実際の症例に触れることで、理論だけではない、実践的なスキルが養われます。特に、事例を通じての学びは、実感を持って知識を吸収するため非常に効果的です。

最後に、知識の見直しをしている場合は他者に教えることでも深まります。

自分が学んだことをまとめたり、同僚に説明することで、自らの理解を確認することができます。新しい情報は、チームのメンバーに伝えると全体のスキルアップにもつながりますね。

アウトプットの面では、昨今はSNSで気軽に発信する方も多くいます。
オススメ:むすびちゃんをXiconでフォローしませんか?

転職とスキルアップの関係

転職とスキルアップの関係は、非常に密接です。
特に栄養士・管理栄養士のような専門職では、キャリアやスキル・自分自身の成長を考える際に転職が一つの有効な手段となることが多いです。それでは、なぜ転職がキャリアアップに繋がるのかについて考えてみましょう。

まず、転職によって新たな職場環境や業務内容に触れることができます。これにより、異なる分野の知識や技術を身につける機会が増え、自身のスキルセットを広げることができます。例えば、病院から企業の管理栄養士に転職することで、臨床栄養だけでなく、衛生管理や製品開発に関する知識を得ることができるのです。このような異業種での経験は、マルチスキルな管理栄養士としての価値を高めることにつながります。

次に、転職は給与や待遇の面での向上を目指す手段としても重要です。同じ職場に留まり続けると、昇給のペースが鈍化してしまうことも少なくありません。しかし、他の企業に移ることで、市場価値が再評価されやすく、高い待遇を受けやすくなります。特に専門性が求められる職種では、他社での経験が評価されやすく、転職によって年収が大幅にアップすることもあります。

さらに、転職により人脈が広がることも大きなメリットです。新しい職場で出会う同僚や他業種の専門家とのネットワークは、今後のキャリアにおいて非常に価値のある資産となります。これによって、新たな仕事のチャンスやプロジェクトへの参加が可能になることがあります。このように、人脈の構築は転職によるキャリアアップのカギとも言えるでしょう。

以上のように、転職は単なる職場の変更ではなく、キャリアアップのための戦略的な選択肢となります。管理栄養士として成長を続けるためには、新たな挑戦を恐れず、自分自身のキャリアを主体的に切り開いていくことが求められます。

まとめ

栄養士・管理栄養士としてスキルアップを目指すことは、今後のキャリアや自身の成長にとって非常に重要です。
専門的な知識や技術を高めることで、より多くの人々に適切な栄養指導を行うことや作成した献立を通じ健康に関与できるようになるなど、信頼される専門家となることが期待できます。

これまでにご紹介した通り、基礎的な栄養学のスキルアップのためには専門知識の学び直しや実践的な経験を積むことが不可欠です。最新の栄養学に関する研究やトレンドに常に目を光らせることで、自身の知識をアップデートし続けることができます。また、経験を積むことで理論が実践に活かされ、より効果的な適用ができるようになります。

さらに、関連資格の取得は、自身の専門性を高め、キャリアの幅を広げる大きなステップです。資格を持つことで、他の管理栄養士との有利な差別化が図れるだけでなく、求められるスキルの幅も広がります。

また、自分の学びや経験をアウトプットすることもおすすめです。ブログやSNSを通じて情報を発信することで、他者からのフィードバックを受けたり、他の専門家との交流を促進したりすることが可能です。スキルを高めるためには、他者との意見交換が非常に貴重な経験となります。

結論として、栄養士がスキルアップするための方法は多岐にわたります。自己成長を促すために、常に学び続け、実践し、そしてアウトプットする姿勢を持ち続けることが重要です。これらの努力を重ねていくことで、より良い栄養士として成長していきましょう。

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