こんにちは、外部執筆スタッフのHです。
春といえば、桜や新生活、やわらかな日差しを思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。寒い冬を越え、自然界が一気に動き出す季節です。
気持ちが前向きになる一方で、寒暖差や環境の変化が大きく、「なんとなく体がだるい」「眠りが浅い」「胃腸の調子がいまひとつ」など、心身の不調を感じやすい時期でもあります。
今回は、そんな春の揺らぎに寄り添う薬膳の考え方をご紹介します。
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✿春の特徴と身体の変化
春は、冬に蓄えたエネルギーを外へと巡らせる季節です。草木が芽吹き、動物たちも活動を始めるように、私たちの体の中でも巡りが活発になっていきます。
薬膳では、春は五臓の「肝(かん)」の働きが活発になる季節と考えられています。
肝は、気や血の巡りを調整し、感情にも深く関わる臓器です。
肝の働きが乱れると、イライラ・気分の落ち込み・頭痛・肩こり・目の疲れ・消化不良など、
心と体の両面に不調が現れやすくなります。
また、冬の間に溜め込んだものをうまく排出しきれないと、春特有のだるさや不調につながることもあります。
✿春の養生ポイント
春の養生のキーワードは「巡らせる」「ゆるめる」。
冬のように体を守るのではなく、少しずつ発散させていくことが大切です。
薬膳では、次の2点が春の養生の基本とされています。
・肝の働きを整え、気・血の巡りを良くすること
・胃腸をいたわり、季節の変化に順応できる土台をつくること
香りの良い食材を取り入れたり、春野菜のほのかな苦味を上手に活用したりするのもおすすめです。
軽い運動や深呼吸で胸を開き、気持ちをゆるめることも、春の不調予防につながります。
新年度は緊張が続きやすいので、忙しい日ほど温かい食事を一品加え、体を冷やしすぎないことも意識してみましょう。
✿春のおすすめメニュー
<あさりと新玉ねぎの炊き込みご飯(三つ葉添え)>(2〜3人前)

【薬膳的効能】
・あさり :清熱化痰・潤操止渇(余分な熱取り除き、潤いを与える)
・新玉ねぎ :理気健脾・和胃消食(気の巡りを整え、消化をサポート)
・米 :補気健脾・利水(気を補う事で胃腸を整え、エネルギーの土台づくりに)
・三つ葉 :袪風止咳・利湿解毒(風邪などでの咳をやわらげ、余分な水分を取り除く)
・生姜 :辛温発散・温胃止嘔(身体を温め汗を出し、陽気を発散させて冷えを除く)
【材料(2〜3人前)】
米 :2合
あさり(砂抜き済):200g
新玉ねぎ :1/2個(くし形切り/約1cm幅)
生姜 :1かけ(千切り)
酒 :大さじ2
だし :適量(炊飯器の目盛りまで)
薄口しょうゆ:小さじ2(または醤油小さじ2)
塩 :ひとつまみ(好みで)
(添え)三つ葉:1/2束(3cmに切る)
【作り方】
1. 米は洗って30分ほど浸水し、ざるに上げる。
2. 新玉ねぎはくし形切り(約1cm幅)にし、生姜は千切りにする。
3. あさりは鍋に入れ、酒大さじ2を加えてふたをし、口が開くまで蒸す。(蒸し汁は捨てずに取っておく)
4. 炊飯器に米、新玉ねぎ、生姜、薄口しょうゆ、あさりの蒸し汁を入れ、2合の目盛りまでだしを加えて炊く。
5. 炊き上がったら、むき身にしたあさりを加えてさっくり混ぜ、5分蒸らす。
6. 三つ葉は洗って3cmに切り、食べる直前に散らして完成。
【point】
・あさりの蒸し汁と新玉ねぎの甘みで旨味がしっかりするので、調味料控えめで“減塩”に◎。
・新玉ねぎはくし形にすることで、溶けにくく“具材感”が残ります。
・三つ葉の香りは春の「気」の巡りを助け、緊張や気分の揺らぎが出やすい時期のサポートに。
✿スーパーで買える春の薬膳食材
薬膳は特別な食材でなくても、季節の食材を意識するだけで十分に実践できます。ここでは、春の「巡り」「解毒」を助ける、スーパーで買える薬膳食材をご紹介します。
○たけのこ(水煮でもOK)

性味・帰経 : 寒・甘・微苦/肺・胃・大腸
効能 : 清熱化痰・通便(体の熱を冷まし、排便を助ける)
おすすめの食べ方: 若竹煮、炊き込みご飯、炒め
ポイント : 春にこもりやすい熱や重だるさをすっきり整え、食感で満足感も出る旬食材。
○蜆

性味・帰経 : 寒・甘・鹹/肝
効能 : 清熱解毒(肝をいたわり、毒素を排出させる)
おすすめの食べ方: 味噌汁、スープ、炊き込み
ポイント : 「肝」をいたわり、むくみやだるさ対策に。旨味が強く、薄味でも満足しやすい。
○鰹(初がつお)

性味・帰経 : 平・甘/腎・脾
効能 : 補気養血(体力の土台を支え、春のだるさ対策に)
おすすめの食べ方: たたき、漬け、サラダ仕立て
ポイント : しそ・みょうが・新玉ねぎなど香味野菜と合わせると、“巡り”を整えやすい。
○春キャベツ

性味・帰経 : 平・甘/脾・胃・腎・肝
効能 : 健脾益胃(胃腸の働きを健やかにし、消化を助ける)
おすすめの食べ方: 蒸し料理、スープ、浅漬け
ポイント : 胃腸をやさしく整え、季節の変化に順応しやすい体づくりに。
✿まとめ
春は自然界と同じく、私たちの心も体も大きく動き出す季節です。自律神経が乱れやすく、知らず知らずのうちに疲れを溜め込みやすくなります。
特に新年度は、生活リズムや人間関係の変化により、心身に負担もかかりやすい時期です。
薬膳では「肝を整え、巡りを良くする」ことが、春を健やかに過ごす鍵とされています。
今回ご紹介した食材は、“苦味・香り・旬”を意識し、どれもスーパーで手に入る食材ばかり。ぜひ季節の変化に合わせた食事で“巡り”を整え、春の揺らぎにしなやかに対応していきましょう!
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薬膳って難しそう…ではなく、スーパーで手に入るもので取り入れられるものばかり。大変わかりやすく参考になりましたね。
キャベツは胃腸を整える…西洋医学ではその有効成分であるキャベジンを取り出して薬にしますが、薬膳(中医学)では丸ごと食べるから優しく整え、身体を作るという考えなのだなと私も新発見がありました。栄養士の知識に“プラスの引き出し”を増やしたい方、ぜひ参考にしてみてください!
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