食事時間が不規則だとアレルギー反応が強くなる?~栄養士の気になる話~

<最終更新日2026.1.8>
こんにちは、執筆スタッフの髙橋美枝です。
そろそろ花粉症の方には、つらい季節がやってきますね。

👉 目次

花粉症、辛い…

今年はすでに始まっている方も多いのではないでしょうか?
花粉症自体は、イネ科、ブタクサ属など、春以外の季節でも起こり得ることですが、
スギ花粉は、戦後植えたスギが成長し潜在的な花粉生産能力が高い状態なので、年々スギ花粉患者が増えてきているといわれています。
スギ花粉によるアレルギーだけでなく、喘息、蕁麻疹などのアレルギー疾患も、食環境、住環境の変化や大気汚染などによって増加傾向をたどっています。

確かに年々黄砂の話は増え、気密性が高くなったことでハウスダストの話よく聞くようになりました。
アレルゲンはより一層増えているので、きっかけがあれば発症してしまうのでしょう。

そうは言われてもどうにかしてこの花粉症の辛さを軽減したい…そうお悩みの方に朗報です。
令和元年10月に、山梨大学のプレスリリースでアレルギーは食事時間を見直すことで、アレルギーを改善できる可能性があるという内容の報告がされたので、皆様にお伝えしたいと思います。

アレルギー反応と体内時計との関係性とは?

私自身も、アレルギー体質で鼻炎や蕁麻疹に悩まされていますが、アレルギーを回避したり、薬を飲むという従来の治療法以外、特に何かを実践しているわけではありません。
この研究でのポイントは、このような従来の考え方以外に、食事摂取のタイミングが反応の強さに影響されると報告されています。

アレルギー体質の方であればご存じだと思いますが、症状がひどい時は、たいてい夜間から朝方が多いとされています。
私もアレルギーが強い時は、朝にくしゃみや鼻水が止まらない傾向にあります。
山梨大学医学部免疫学講座の、中尾篤人教授、中村勇規準教授は、以前の研究で24時間性のリズムを司る体内時計が、アレルギー症状の時間による変化に関係していることを発見しています。

マスト細胞のアレルゲンに対する感受性は

活動期(日中)は鈍く
休息期(夜間)は敏感
      に反応している。

ということです。

なのでヒトでは夜間にアレルギー症状が強まり、夜行性のマウスでは日中に強くなる…と考えられていました。

食事時間と体内時計

今回の研究では、アレルギー反応と体内時計が密接に関係していることから、不規則な食事時間はアレルギーの反応の強さに影響するのでは?と考え、下記の方法で実験が行われています。

  1. 餌を24時間自由に与える(通常・マウスは夜行性なので主に夜間に餌を摂取するが昼間にも少し摂取する)
  2. 餌を活動期(夜行性マウスでは夜間)の4時間だけ与える(睡眠時間には食べない)
  3. 餌を休息期(夜行性マウスでは日中)に4時間だけ与える(食事昼夜逆転)

これらの食事条件でマウスを2週間飼育しました。
ヒトにおける蕁麻疹反応のモデル(PCA 反応)を、それぞれの群で、日中(午前10時)と夜間(午後10時)に引き起こした結果は…

結果・反応の強さは…
①群(通常群)     休息期に強く活動期に弱い
②群(活動中のみご飯) 休息期に強く活動期に弱い

これは以前に中尾 教授らが見出した結果と同じものでした。

一方、興味深いことに
③群(昼夜逆転郡)では、休息期も活動期も強いアレルギー反応が見られたのです。

またマスト細胞の体内時計のリズムを調べると
③群では①群、②群が示す本来見られる(正常な)リズムとは異なるリズムが刻まれていました。

アレルギー症状には体内時計が強く関わっていること、そして体内時計と食事時間は密接に関わっていることがこの実験で明らかになったのです。

不規則な食事はアレルギー反応が強くなる

研究結果をまとめると
それぞれのマウスの食べた餌の量や、体重の変化は見られませんでしたが、
不規則に食事を摂った場合、体内時計のリズムも狂い、アレルギー反応が強く出てしまうことや、
食事時間が不規則な生活をしていると、本来アレルギー反応が出にくい活動期でも症状が強く残ってしまうということが分かりました。
この研究内容のアレルギーの症状の強さが、食事摂取のタイミングと関わるということは、非常に興味がある内容で、従来の治療法に加え、規則正しい時間に食事摂取するということが、結果的にアレルギーの治療の一環を担うかもしれないということは、素晴らしいことだと思いました。

※アレルギー反応と食事時間に関しては、2026年1月現在、マウスを用いた基礎研究の段階であり、ヒトでの因果関係は実証されていません。
※一方、体内時計と食事時間の関係については、ヒト研究においても関連が示されつつあります。

(参考)山梨大学 プレスリリース

「食事の時間がアレルギーに強く影響する」

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