
みなさん、こんにちは。東京人材事業部の草野です。
栄養士・管理栄養士として働きながら、自分の食生活を振り返ることはスキルアップにもつながります。今回は糖質オフ食品やもずく酢に頼った私の失敗談から、求人や転職先でも役立つ学びをご紹介します。
▼目次
新しい生活様式で気を付けていても…。
緊急事態宣言や新しい生活様式、目まぐるしく変わる毎日、コロナの影響で食生活も乱れ、在宅でリモートワークなど、運動不足やストレスにより太ってしまった。
という方も多くいらっしゃるのではないでしょうか?
無理なダイエットでは免疫を落としかねませんし、かといって肥満ではコロナの基礎疾患になりうる可能性もあるし…。
管理栄養士の端くれとして、なによりただただ太っているのは恥ずかしい…そんなことを毎日考えているだけでストレスが溜まるものです。
そして私は、もともと露出の少ない冬に太る傾向にあります。
栄養士の皆さんも意識されていると思いますが、自分も管理栄養士の端くれとして私も普段からBMI22を超えないように注意しています。
そして、春の健康診断前にはいつも悪あがきのダイエットを試るのです…(笑)
糖質オフ食品への過信
その年のブームは、糖質コントロール。
当時は糖質オフ食品を見て、「ヘルシーで安心」と思っていました。
いくつか試した中で、私は糖質オフ麺にはまったのです。
『食物繊維が20g以上含まれていて糖質も50%オフ!!』という宣伝に踊らされ、
食物繊維をしっかりとって一石二鳥…、オリーブ油もかけて血糖値の上昇を抑制などと0kcalぐらいの気持ちで、
「今まで我慢していたものが食べられるー!」と、
毎日…、いや、朝、昼、夜、夜中を問わず、糖質オフ麺を食べまくったのでした。
ですが…実際は、糖質オフ麺と言っても1食分で糖質30g以上も含まれていると後から気づいたのです。
それを2個も3個も食べれば、通常通りご飯を食べてるのと変わりません。
その結果、当然のようにまったく痩せていませんでした。
「糖質オフをしていたのに、むしろ太っている…?」
と、感じてはいましたがその状態を改善できないまま、健康診断をむかえました。
診断結果は、中性脂肪値は基準値内ギリギリ、血圧は、初めて130mmHg超えの正常高血圧値をたたき出してしまいました。
これを機に、ドはまりしていた糖質オフ麺を一切断ち、食生活を改めて見直してみたら、今までカロリーコントロールに、と思って食べていたものが実はそうでもなかった?ということに気づきました。
栄養士でも見落とす食品の落とし穴!?
①糖質コントロール食品
糖質コントロール食品と聞くと、低エネルギーで食物繊維が多く含まれると勝手にトータルで健康的な食品だと思い込んでいませんか?
実態としては、もともとエネルギーの高い糖質を半分程度に減らしたもの等もあり、もちろん0kcalなわけはなく、さらに糖質の代わりに増やした味のノリにくい材料や独特な香りを消すために強めの塩味を利かせたものが多かったのです。
インスタント食品や加工食品、ラーメンなどに含まれる食塩量は、ご存知の通り全般的に多めではありますが、糖質コントロール食品も同様です。自分は減塩にも配慮されていると思い込んでいたのです。
また、1日分の野菜がとれるタイプの食品や、香辛料がたっぷり入った辛い低エネルギースープなども、想像以上に食塩相当量が多いのです。
満足感を得るためにラーメンのスープは飲み切っていましたし、空腹感を抑えるため1日に何個も野菜スープを飲んだこともありましたので、それに気づいた時は衝撃でした。お金をかけて不健康になっていたとは思いもよりませんでした。
②市販のもずく酢
次にご紹介するのは、もずく酢です。
もずくは、低カロリーで食物繊維が豊富、ミネラルを多く含み、独特のぬめりにも健康効果がある食品として知られています。
栄養指導等でも海藻類をおすすめすることは多いですね。
しかし、市販のもずく酢には、1個70gあたり0.9gも食塩が含まれているものがあったのです。
私は、味のないもの、こんにゃく、海藻などが苦手でしたが、もずく酢は食べられたのでもともと積極的に摂っていました。
「食物繊維と酢が手軽にとれる。」
と、減量を意識していた時は特に、もずく酢を食事の前に毎日2個づつ、1日で6個食べていました。
2020年の20歳以上の女性の食塩摂取目標量は1日6.5g未満ですから、とんでもないことですね。
カロリーばかりに目がいってしまい、摂取塩分を気にしていなかったことに気づいたのでした。
自分で振り返ってみて…
今回の健康診断前の自分を、食事記録法による3日分の栄養摂取調査を行い、栄養価となんとなく1日のエネルギー必要量も算出し振り返ってみることにしました。
結果的には、運動もせず、糖質も全く制限されていないうえ、糖質以外は我慢しなくていいとおかずをモリモリ食べたことで明らかな摂取カロリーオーバー、食塩の過剰摂取と飲酒で痩せるはずがなかったのです。
糖質オフ食品は塩分量も多く、おかずを食べることで脂質やたんぱく質の過剰も結局はカロリーオーバーに繋がります。
糖質ばかりを悪とするのは全くの間違いであると改めて反省しました。
ですが、今でも、あの糖質オフ麺の『味』が好きらしく、ついつい食べたくなってしまうのですが、前みたいな爆食いはやめました。
また、しっかりと栄養成分表示も確認し、もずくも味のないものを選ぶようにしています。
おかげで翌年は、全て正常値に戻りました。
食生活改善で得られた学び
この話は自分が栄養指導、特定保健指導を行う時に、悪い例として皆さんにお話しさせていただく事があります。
指導の時に、こうした食事や運動の失敗談は、頑張っているのに全く成果がみえないという方に響くことが多く、自分も、もしかしたら…と、色々と話してくださったり、さっきまで「無理して健康になって長生きするつもりはない!」と、おっしゃっていた方も、「自分でもわかってるんだ~」と少し聞く耳を持って下さる方もいます。
水なのに砂糖が含まれているものがあると思わなかったという方、糖質コントロール食・100%オレンジジュースや野菜ジュース・乳酸菌飲料は血糖値が上がらないと思っている方、テレビやインターネットの一部の偏った情報で誤った解釈をしている人もたくさんいて、「今日は勉強になった。来てよかった。」などと、言っていただけると、本当にうれしい気持ちになります。
こういった実体験をもとにしたお話は、現場での指導にとても役立っていると感じています。
特に、対象者の思い込みや誤解に対して「自分もやっていたからこそわかる」という立場からお伝えできると、心を開いてもらいやすくなります。
栄養士の役割は近年ますます広がり、特定保健指導や健康経営、加算が増設された高齢者施設、小児からの栄養指導が注目される保育園など、栄養の知識とコミュニケーション力を活かせる職場が増えています。
実際に「こんな経験を活かしたい」と考える方には、とてもやりがいのある職場もたくさんあります。
もし「自分の経験をもっと活かしたい」「もう一歩成長できる場所で働いてみたい」と感じている方がいたら、ぜひ一度求人情報を見てみてください。
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