
いつもDietitian Jobブログをご愛読いただき、ありがとうございます。
Dietitian Job運営会社である株式会社東洋システムサイエンスは、台湾との経済交流の一環として台湾貿易センター国際企業人材育成センター(ITI)からのインターンシップ生、林(りん)さんを受け入れ、弊社で3週間研修を行いました。
そこで、台湾の食文化や、研修中体験した事を特別編として6回に渡って紹介させて頂きます。
第3回は、台湾の1日の食事についてです。
▼目次
林さんのレポート~台湾の日常食~
こんにちは。私は、台湾国際企業人材育成センター(以下:ITI)からの研修生、林(りん)です。
現在勉強しているITIは、2年間で外国語や経営を学ぶ人材育成機関です。私は日本語を専攻しており、今回は日系企業でのビジネスを体験するために、研修しに参りました。ITIで学んだことを実際に日本の職場で生かして、日本人の仕事ぶり・ビジネスの習慣・文化などの違いを学びました。
これまで台湾の行事食、地域性について紹介させて頂きました。最後は日常の食事についてです。
人によって食習慣は違いますが、一般的に台湾人はあたたかい物が好きです。
そして食卓に料理が何品も並ぶことを重視していて、1食にせめて3種類のおかずがあるのが理想です。主食(お米や麺類)とともにあたたかいスープがあり、おかずには肉料理も野菜料理も用意をします。料理の調理方法としては油で炒めることが多いです。
では日常の食事についてお話しします。
台湾の日常食*朝
屋台で朝食
日本は自宅で朝食をとることが多いと思いますが、台湾はほとんどの学生や社会人は外食が多いです。朝6時から道の両側に並ぶ朝ごはん屋は開店します。色々な料理がありますが、よく食べられる伝統的な料理は私も大好きな『中華風クレープ』、『葱入り餅』です。
見た目は少し似ていますが、包み方に違いがあります。『中華風クレープ』は好きな具材(お肉・ハム・ツナなど)を小麦粉を溶いた皮に入れて、春巻きのように巻きます。『葱入り餅』の皮にはねぎが混ぜられて、好きな具材をいれて、半分に折ります。どちらも中身は卵が定番で、その他の具材は店によって様々です。
↑ 中華風クレープ
↑ 葱入り餅
『台湾風おにぎり』も人気があります。もち米を使っていて、具材には卵はもちろん肉のデンブや、『揚げパン』と呼ばれる『油条(ユウティアオ)』も入っています。『油条(ユウティアオ)』は『揚げパン』と呼ばれますが、小麦粉をこねて細長くし揚げたもので、サクサクしていて、素朴なあじわいです。
いろいろな具材を入れて棒状に整えます。『台湾風おにぎり』はよく食べられていて、中華文化の伝統的な朝ごはんの1つと言えます。
↑ 台湾風おにぎり
↑ 揚げパン
『肉まん』『まんじゅう』『小籠包』もよく食べます。『小籠包』は有名なレストランだけではなく、庶民料理として安い値段でも楽しめます。
洋食の場合、日本と大体同じでサンドイッチやハンバーガーなどが多いです。180円程度でお腹いっぱいの朝ご飯が食べられます。
台湾の日常食*昼
昼食は熱炒が人気
昼食となると、学生は給食があり、社会人は社員食堂や外食が多いです。
学校給食は小中学校で実施されていますが、日本と大きく異なる点は給食を食べるか弁当を持参するかが自由という所です。また、食器は弁当箱やプレートを持参して食缶から自分で好きな量を盛り付けます。そして食べ終わった弁当箱は家に持ち帰ってから洗います。

外食は主に単品か、お弁当、台湾式居酒屋(熱炒ラーチャオ)の3種類があります。
単品は台湾の定番である『魯肉飯(ルーローハン)』や『牛肉麵(ニョウロウミェン)』のようなものが多いです。安くて食べる時間もあまりかかりません。お弁当は人気が強く、店で食べるのもお持ち帰りもOKです。
一般的には200円~600円で食べられます。
↑ 魯肉飯
↑ 牛肉麺
↑ 弁当
台湾式の居酒屋『熱炒(ラーチャオ)』の雰囲気は開放的でにぎやかです。店先のテーブルを囲んで美味しい料理を食べながらお喋りを楽しみます。ほとんどの『熱炒(ラーチャオ)』でおつまみは1皿100元(300円)からとなっています。店によって違いはありますが、『熱炒(ラーチャオ)』では大体ご飯の食べ放題がついています。
台湾の日常食*夕
夕食は家族そろって
仕事が終わると、そろそろ夕食の時間です。外食する方は昼食に大体似ています。家庭では主食(飯・麵類)とおかず3つとスープを作るのが定番です。
キャベツや空心菜、ホウレンソウなど野菜の炒め物をよく作ります。
そして欠かせないのが肉料理です。よく作るのは『肉の煮込み』、『から揚げ』です。他に卵料理も定番で目玉焼き、両面焼き、卵スープは1番よく食卓に登場する料理です。
予算は家庭によって違いますが、簡単な料理にすれば1人300円ぐらいからできます。
最後は私の意見となりますが、今の台湾は皆忙しくて夫婦共働き家庭が多いです。
その為、大人だけではなく、子供も外食が多く、料理ができる人も減っています。行事食を食べたくても、作れないあるいは面倒くさいので怠け者になりがちです。
外食をよく食べるにも関わらず、外食は味が濃く、脂っこい印象があって、健康によくないという矛盾があります。もし台湾でレストランを作りたい場合、健康に関する意識が高まっているので、台湾の食文化や食習慣に合っていて、栄養バランスをアピールしたりするレストランや料理があれば、人気になるかもしれないと思います。
もしチャンスがあれば、ぜひ台湾のグルメを味わってください!
素敵な記事でしたね。ここからは栄養士としてのキャリアアップのお話をさせて頂きます。
栄養士が学ぶべき多文化食の視点
日本でも保育園や小学校、地域の給食現場は多文化・多国籍化が進んでいます。
食物アレルギーや宗教上の食事制限、文化的な食習慣など、献立を作る際に配慮すべきポイントは年々増えています。
例えば台湾の食文化には「屋台料理」「薬膳的な食材の使い方」「果物を多く取り入れる習慣」などがあります。こうした海外の食文化を理解することは、献立に新しいアイディアを取り入れたり、多様なバックグラウンドを持つ子どもたちに安心して楽しんでもらえる給食作りにも役立ちます。
キャリアにつながる多文化対応力
今後、栄養士や管理栄養士には「食と健康の専門家」として、栄養計算や献立作成だけでなく、**文化的背景に配慮した食事提供**が求められるようになります。
実際に保育園や小学校、高齢者施設でも「多国籍料理を取り入れてほしい」「郷土食や異文化のメニューで交流したい」といったニーズが増えています。
こうしたスキルや知識は、転職活動の場面でも「多様性に対応できる栄養士」としてアピールできる強みになります。
海外の食文化を学ぶことは、自分のスキルアップだけでなく、利用者の満足度を高めるキャリア形成にも直結するのです。
まとめ
台湾の食文化から学べることは、日本の栄養士の仕事にも多く活かせます。
献立に多文化の要素を取り入れることで、利用者の満足度向上やコミュニケーションの幅が広がりますし、栄養士としての専門性や信頼性を高めることにもつながります。
栄養士・管理栄養士として新しい挑戦をしたい方は、多文化や多様性を取り入れられる職場を探してみるのも一つの道です。
DietitianJobでは、病院や保育園、高齢者施設など幅広い現場の求人を掲載しています。ぜひご自身のキャリアアップにつなげてみてください。
最後になりましたが、林さん、ありがとうございました。
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