栄養成分表示活用してますか? 

皆さんこんにちは。人材事業部横浜の下原です。

自宅で過ごす時間が増えたことで、「食べること」に向き合う時間も多くなり、便利な加工食品を活用する機会も多くなっているのではないでしょうか。

2015年に施行された「食品表示法」ですが、5年間の移行措置期間を経て、今年4月1日から完全実施となりました。

栄養成分表示のポイント

身近なところでの主なポイントは、

〇 添加物を一目で確認できる

添加物に関しては、従来「、」(読点)で原材料に続いて表記していましたが、「/」(スラッシュ)で、原材料と添加物を区別できるようになりました。

添加物を説明しやすくなりましたね。

〇 栄養成分表示の全面義務化

栄養成分表示として「熱量(エネルギー)たんぱく質脂質炭水化物食塩相当量」は最低限表示されます。

これまでナトリウム量として表示している食品が多く見受けられましたが、「食塩相当量」として表示することが義務付けられました。

様々な生活習慣病予防に有効な「減塩」を意識する食生活には、とても便利な表示ですね。

栄養指導や、相談など教育ツールとしてうまく活用していきたいところです。

▶栄養成分表示についてはこちらもご覧ください

さて今回は「栄養表示」にかかわる小話を1つ。

認定栄養ケア・ステーションに「料理教室」をしてほしいという依頼がございました。

対象者は65歳以上の男性。

料理をしたことがほとんどないようなかたで、買い物にいくところから始めてほしい、とのことでした。(実際に計画はあるものの、新型コロナウイルス感染拡大の影響で延期されています)

このお誘いのきっかけになったのは、昨年5月~7月に実施した東京都豊島区主催の「低栄養改善コース(全12回/栄養士と個別栄養相談をしながら、低栄養予防について学ぶ会)」で、昼食として提供した配食弁当です。

参加者とともに会食をするのですが、参加者の身体および生活状況において、配食弁当の栄養量では少なめであったため、献立に合わせて、自宅でもすぐに作ることができる簡単料理を、毎回1品追加することにしました。

ここで紹介した1品料理は、市販品を利用して自分で作るものあり(例:インスタント味噌汁、冷凍野菜、切らずに使える乾物)、市販品を買ってくるだけのものあり(例:果物、ヨーグルト、牛乳かんてん)、と調達手段はさまざま。

エネルギーが少なめの時、たんぱく質が少なめの時など、献立の栄養価の補強理由もさまざまです。

参加者の皆さんに昼食を説明する際に活用したのが、「栄養表示」でした。

「何をどれくらい食べればよいか」

昼食1食は、「エネルギーは600kcalたんぱく質は20g」程度を1つの目安としました。

お弁当など具体物を使って「これくらいの量」という目安を、目でみて、食べて理解してもらうとともに、「栄養表示」を一緒に確認することは参加者の皆さんに好評でした。

「栄養表示」があるのは知っているが、

「どのようにみて、どのように使ってよいかわからない。」とか、

「間食をとりましょう」、といわれても、

「何をどれくらいとればよいのかわからない」、という声をよくききます。

また、その中には、「栄養士と話をしても、食材を買って家で作って食べることを言われると面倒だな…」、と思われる方もいます。

「栄養表示」を活用して、「これだったらやってみたい」「これだったらできる」を対象者から引き出して、「その人にとっての“簡単”」を提案することが栄養士の大きな役割かもしれませんね。

「栄養」も「食の楽しみ」も大切に♪

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