こんにちは!Dietitianjob運営会社 管理栄養士の廣江です。
実際に特別養護老人ホームで管理栄養士として働いていた経験をもとに、リアルな1日の流れや仕事内容を紹介します。
👉 目次
簡単な来歴・業務内容
特別養護老人ホームには12年程勤めていました。
規模も150名以上と大きめな施設ではありましたが、スタッフさんとも全員顔見知り、利用者様にもお顔を覚えていただけていました。
業務内容としては
・栄養管理(ケアマネジメント計画・強化加算などの書類作成など)
・給食管理(献立・発注・在庫管理・イベント食提案など)
・調理員管理(シフト作成、給食マネージャーとの調整、給与処理、有給管理など)
・各種会議
です。
自分ひとりの時もありましたが、管理栄養士は基本は2名以上配置体制でした。
特別養護老人ホーム管理栄養士の1日のタイムスケジュール
*8時30分 始業
調理が直営の施設でした。
この時間には早番の調理員さんが朝ごはん・朝休憩中です。
職員とのコミュニケーションのためにも、一度は厨房へ顔を出し挨拶をします。その際に朝ごはんの検食をしたり、昼食用の煮物類の検食をしたりします。(煮物は調理後にすぐ冷却します。)
*9時 納品チェックの合間に事務作業
調理は人員が不足した時にサポートとして盛り付け・配膳の業務もありましたが、基本的には栄養管理・給食管理が主な仕事です。
平日の午前中は八百屋、魚屋、肉屋、豆腐屋、各種業者さんが次々に納品に来るので慌ただしいです。(冷凍食品や栄養補助食品は調理が落ち着いた頃に来てくれてました)
発注書は納品口の入口にあるので、リストを見ながらチェックしていきます。地元の業者さんが多いのですっかり顔なじみに。(八百屋さんは特に自分用の買い物を頼む調理員さんも…)

*10時 全体ミーティング
部門を跨いだ全体ミーティングの時間です。
基本的には会議室に集まります。(介護と医務の間で薬のやり取りなどがあるので集まる方が効率が良い為)。栄養課としては別にどちらでも構わないのですが、利用者様がいるフロアを通っていくので挨拶がてらになります。栄養補助食品の受け渡しなどもあります。
コロナ禍やインフルエンザがフロアで発生した際は施設内でZoomミーティングを行ったこともありました。
*10時30分 栄養課ミーティング
栄養課ミーティングの時間です。
この時間には遅番さんも始業しているので、皆さんに集まって頂き、食数の確認(外出・入院・入退所や体調不良・嚥下状態による食事変更)やアレルギーの確認をみんなで行います。全体ミーティングであったことも伝えます。とはいえ一番忙しい時間ではあるので、手短に。作業しながらの調理員さんには申し訳ないけれど手を止めるように注意したりもしました。(伝達事項を聞き漏らすとアレルギー対応などは特に危険なので、しっかり聞いていただく必要があります。)
デイサービス、職員給食にも昼食提供はしているので、この時間には食数が確定します。
*10時15分~11時30分 新規入所聞き取り
この時間に新規入所があれば対応します。
全体ミーティング⇒新規入所聞き取り⇒栄養課ミーティング
または
全体ミーティング⇒栄養課ミーティング⇒新規入所聞き取り
どちらになるかはご本人・ご家族の到着時間などによります。ショートステイも2~30名いたため、新規の方がいない週もあるのですが、多い週は3、4名新規入所がある時も。新規の聞き取りがある午前中は本当に目まぐるしく動き回っていました。
昼食に間に合うように聞き取り、栄養ケアマネジメント計画書の作成とご家族への説明、厨房内への伝達と食札作成までがセットです。

*11時30分~13時 ミールラウンド
平日の午前中は大抵事務作業がほとんど出来ないまま、ミールラウンドの時間になります。
各フロアを全部は回り切れないので、この日はここ、次の日はあそこ、と日ごとに分けて回っていました。
最近食欲がないという方や、むせが増えてきた方、新しく入所した方、経口維持加算の対象者を中心に見ていきます。日々食事介助しているワーカーさんに聞くのが一番早いです。
私の施設ではワーカーさんが十分にいたので食事介助には入ることはほぼありませんでしたが、嚥下状態をしっかり見たい時には食事介助させて頂くことはありました。要観察状態の方や退院直後の方のお食事の様子はナースやケアマネージャーも同席して一緒に状況確認をします。
*13時~14時 お昼休憩
お昼休憩です。
利用者様と同じ内容です。食事が終わるとご自分の車や厨房内で少し仮眠される調理員さんが多かったので電気を消していました。体力仕事なので皆さんのお力がありがたいばかりでした。
栄養士室も、1人の時は仕事を多少していたりしましたが、2人体制になってからはもう1人の方が休みづらくなってしまうだろうからとしっかり休み時間を取っていました。
*14時~16時 事務作業
この時間は割と落ち着いて事務業務に入ります。
ミールラウンドの内容をまとめて入力したり、栄養ケアマネジメント計画を修正、作成したり、献立作成、発注作業、シフト作成や勤怠管理、日誌の確認などやる事は盛りだくさんです。経口維持加算の書類作成や栄養強化加算のためにLIFEの入力等も。人数が多いので結構忙しいです。
また、お看取りのカンファレンス、退院カンファレンス、ご家族訪問などがある場合は、状況やその内容により参加します。
また、時間に余裕があるときは小休憩の15時頃、調理員さんからお茶に誘ってもらえます(笑)おやつの検食も兼ねているので、ほっと一息です。
*16時頃~ 会議、研修など
会議や研修がある場合はこの時間になります。
経口維持加算を含めた嚥下会議、衛生・感染対策会議、褥瘡対策会議、給食会議、幹部会議、が毎月ありました。
管理栄養士であり、栄養課の部門長なのでこれらは必須出席です。
嚥下、褥瘡は後から増えた会議になり、管理栄養士からは食事・栄養状況から食事形態の提案や栄養補助食品の提案をし、重要な役割を担っています。
*17時 検食、退勤
退勤時間兼夕食の検食時間です。
遅番の調理員さんに挨拶をして帰ります。今日はあれをやりそびれたな…と思いつつも、少し辺鄙なところにあるので交通の便が良くない為、バスの時間に間に合うように退勤していました。
*早番遅番や現場での調理はある?
最初の数年は遅番がありました。現場の流れや調理に関して学べたのは良かったですが、以前より管理栄養士の業務内容も増えていますから、調理業務まで行うと業務時間内に業務をやりきれないので管理栄養士業務を主にやるようになってからは基本的に、現場での作業はありませんでした。イベント食の時は一緒に調理に入りますが、盛り付けや本当にこの状態で提供して良いのかをチェックするのがメインです。
人員が不足した時(調理員さんが急遽欠勤など)は遅番に入ることはありました。(19時までの残業)
1月1日は朝5時に出勤したこともありますが、業務改善を行い最終的には朝6時で間に合うようにしました。元日のお休みは毎年交代制にしており、私自身も例外なく平等にしていましたが、施設によると思います。(私は自分で立てたイベント献立の結果が見たいので基本的には出勤していました。)
特別養護老人ホーム管理栄養士の一番忙しいのはここ!
特に午前中は本当に忙しいです。
検品・納品・ミーティング・新規入所…。
調理員さんもお昼がメインですから忙しい時間なのでお互いに協力し合いながら、やれる時は納品も積極的に行います。一番大変なのは連休前の冷凍食品ラッシュの時。月金に祝日がずれるようになって連休回数が増え、発注納品に気を遣う必要が増え、正直負担でした。
「こんなに冷凍庫に入らないよ!」と調理員さんと詰め込んだりしたのはいい思い出です。(?)
特別養護老人ホーム管理栄養士のやりがいはこれ!
本当なら余生をご自宅で過ごしたい方も多いと思います。集団生活では常に一番優先されるわけではない為、我慢も必要です。食事も毎日好きなものが出るわけではないです。でもその中で、温かい食事が出て嬉しい、や好きなメニューが増えた、ですとか、これが楽しみ…というご本人様からのお言葉は本当にやりがいに繋がります。
また、ご本人様だけではなく、ご家族からここに預けて良かったと言っていただけること、穏やかな最期を過ごす場所として選んで頂けることはかけがえのない経験であり、やりがいです。
特別養護老人ホーム管理栄養士の正直ここは大変…!
今は強化加算のおかげで50名(栄養士が配置されている場合は70名)に対して1名の管理栄養士になりましたが、それ以前は150名を1人でやっていた時期がありました。給食管理も同時に行うのは手が回らないため、毎日走り回っていました。
また、直営給食だったので、人手が足りない時は盛り付け配膳にも応援で入っていました。その日はもう事務ができないのでかなり時間が足りなかったです。
特別養護老人ホーム管理栄養士が仕事で一番気を付けていること
一番は誤嚥しない食形態であるか、その方にとって安全な食事であるかどうか、です。
高齢者の食事では窒息の危険もありますが、私としては誤嚥性肺炎が一番恐れる事態でした。もちろん、ご自身の唾液などでも誤嚥性肺炎にはなりえるため、全てを防ぐのは難しいです。ですが一度誤嚥性肺炎で入院すると絶食からのスタート…体力のない高齢者には大きな負担になり、ADLが大きく下がる要因になるためです。
そして、高齢者の嚥下状態・体調は本当に日々刻々と変化していきます。
先週は米飯で大丈夫だった方が急にADLが下がり全粥、ペースト粥に落ちる事も多々あり、いかに最初のあれおかしいな?に気が付くかにかかっています。ですが、全員を見るのは到底無理な話ですので、日々一番側で接しているワーカーやナースからの情報が重要です。お昼は覚醒しているから安全でも朝夕はぼんやりしていて嚥下が落ちていることもままある為、全体ミーティングやミールラウンド時に自分が見られない部分の情報収集は常に行います。

どうして特別養護老人ホーム管理栄養士を選んだの?
元々その前に給食委託会社で有料老人ホームと保育園に配置された経験を活かしました。
こういう人が特別養護老人ホームの管理栄養士に向いてる!
特別養護老人ホームの管理栄養士は、本当に色んな職種の人と協力して施設運営に関わっていきます。
なので聞き上手な方・観察がうまい方は適正があると思います。
もちろん、人数が少ないのでリーダーになることが多いです。ですがリーダーシップよりも橋渡し役になる事が多いので、自分が!よりこの利用者様のことはこのワーカーさんに、この利用者様のことはこのナースに、と人に頼れる関係性を作れる人が向いていると思います。
また、入退所が多く利用者様の出入りは多いですが、業務内容が大きく変わることはないので、長く勤めやすい職場でもあります。安定して働きたい方には良いかもしれません。土日祝が出勤のところもあるのですが、逆に言えば平日に休みやすいのはおすすめかもしれません。(観劇をしていた時には競争率の低い平日にチケットを取るなどしていました。)
特別養護老人ホーム管理栄養士の年収・給与事情
12年程勤めていましたが、管理職手当含めて月給は28万程度。そこから色々(保険、昼食代など)引かれていく状況でした。
(もちろんご施設にもよりますが)私が勤めていたところは基本給が半分、職能給が半分だったのでボーナスが少なかったのが悲しかったです。
ただ、福祉施設の職員は国からの処遇改善手当が途中から増え、ボーナスとは別に支給が増えたので嬉しかったです。2026年からは管理栄養士にもより処遇改善手当が反映されるようなのでありがたいですね。
まとめ
今回は特別養護老人ホームで働く管理栄養士の1日をご紹介しました。お仕事内容のイメージが湧きましたか?
特別養護老人ホームは意外と入退所も多く、日々ゆったりと過ごしているイメージを持たれていた方には驚きだったのはないでしょうか。やりがいも多く、充実した日々を過ごせます。また、給食管理は管理栄養士が行うのか栄養士が行うのか、委託しているか直営なのかでも大きく変わってくるので、転職を検討している場合は応募前にエージェントを通じて聞いてみるのがおすすめです。
面接時になって、就職内定時以降に「こういう仕事もある」「書ききれなかったことがある」という理由でミスマッチが起きない為にも、是非一度相談してみてくださいね。


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