
歯科管理栄養士になるまで
〜小児栄養分野のフリーランス管理栄養士を目指すこれから〜
▼目次
自己紹介
こんにちは、転職体験記7弾を担当します、外部執筆スタッフの河邉です。
わたしは現在、小児専門の矯正歯科クリニックにて管理栄養士として働いています。
これまでの略歴としましては、
短期大学を卒業し食用油脂の会社に2年、給食委託会社で4年勤務し、転職を経て7年前から現在の職場で働いております。昨年は副業の許可を頂き、小児歯科で働きながら保育園の非常勤管理栄養士としても1年間職場経験をさせていただきました。
私が管理栄養士免許を取得したのは、44歳です。
皆さんよりもだいぶ出遅れたスタートでしたが、51歳の今、歯科管理栄養士として働きながらフリーランス活動を目指して準備をすすめている最中にあります。
転職のきっかけ
①新卒
新卒入社の会社では主に受注の事務業務を行っておりました。
短大で栄養士の資格は取得したものの、栄養士として働く自信がなかったので栄養士の仕事を希望せず、特に目標もなく2年間勤めました。そして結婚を機に退職しました。その後は、ほぼ専業主婦の生活で3人の子どもの子育てに没頭していました。自分は家庭に向いていると思っていましたし、日々の生活は慌ただしく、自分の将来のことなど考える間もなくあっという間に30代が過ぎていきました。
子育ての期間は楽しかったです。
しかし末の子が小学校高学年になった頃、3人の子の学費のこともあり、自分の将来をふと考えるようになりました。
もちろんお金のこともありましたが、私自身のこととしても“社会に出てもっと人に会いたい”という気持ちがふつふつと芽生えだしました。
当時39歳。一念発起し管理栄養士を目指すことを決意しました。
②再就職
短大卒の私は管理栄養士の国家試験受験資格がなく、最初に実務3年のハードルがありました。
正社員を希望して就職活動をしていましたが、39歳の未経験で雇用してもらえるところを探すのは困難で、やっと見つけた就職先は給食委託会社での契約社員でした。
配属先は急性期の病院で、入院患者さんへの食事の調理補助の仕事でした。
業務は当たり前ですが非常に忙しく、朝食に合わせ始発で出勤することもありましたし、夕食洗浄後の夜10時過ぎに帰宅することもありました。
栄養士として、厨房内の調理補助、配膳、洗浄の管理は、想像していたよりも集中力や体力が必要でしたが、実務3年をやり遂げられたのは、どうしても管理栄養士になりたいという思いがあったからだと思います。結果的に大量調理の管理と、病態食や嚥下食など多くのことを学ぶことができ、給食委託会社での経験が栄養士としての視野を広げ、土台となり、自信になったことは確かだと思います。
③管理栄養士資格取得!そして転職
元々、委託会社の入社は実務経験を積むという目標を持っていました。
無事に実務を終えて望んだ試験は、一発で合格することができました。
仕事で疲れ、勉強の時間を作ることが大変でしたが、夜は早く寝て朝4時に起きて勉強する方法が私にはあっていたと思います。
当時は大好きなビールも我慢して頑張っていました(笑)。
念願の管理栄養士を取得した私は、そのまま働きながら半年ほど就職活動をしました。
委託会社で配属された病院の直属の管理栄養士さんに憧れ、患者様と向き合える仕事に魅力を感じていましたので、いくつかの病院に応募しました。
しかし、そう簡単に事は運ばず、結果は不採用通知ばかりが続きました。

転職活動中のこと
転職活動中は、特にサイトへの登録はしませんでした。
たまたま閲覧していたサイトで小児歯科の管理栄養士という募集を見つけ、ありがたいことに採用していただけたのが今の職場です。
当時、歯科管理栄養士の仕事内容は自分の中でもぼんやりとしていましたし、雇用側の院長も、具体的に管理栄養士に何を任せていくかなどは見えていなかったと思います。面接では、なぜ小児歯科を選んだのかと質問されました。私は、小児からの予防に興味があると答えたと記憶しています。
転職後 ~ 現在
開業と同時の採用だったため、開業当初は管理栄養士の仕事というよりは歯科助手や受付業務などが主な仕事でしたが、最初に管理栄養士として患者様と向き合ったのは離乳食の相談でした。
子育て経験はあったものの、医療現場で患者さんと向き合うということは、自分の無知を思い知らされるばかりでした。
受験対策のために通っていた学校の先生の言葉で今でも胸に留めている言葉があります。
『1を伝えるためには10を知らなければならない』
そこから、私の猛勉強が始まりました。
まさに管理栄養士免許取得は、ゴールではなく本当のスタートでした。
子どもの口腔発達、身体発達のこと、歯科治療のこと、矯正治療のこと、そして栄養のことも、学会やセミナーに参加したり本を読んだりして一から学び直しました。学べば学ぶほど小児歯科での栄養教育の重要性を感じるようにもなりました。
また学ぶだけでなく、経験として子どもたちの生活の現場を知ることも重要だと思い、保育園の非常勤としても1年間という短い期間でしたが、献立作成や食育イベントを経験させていただきました。

今後の展望、やりたいこと
歯科の管理栄養士として何をすれば良いか、何を学べば良いか、を模索しながらあっという間に7年が経ちました。
そして今は、2026年からフリーランスとして活動していく準備をしています。
今後の活動をしていく上で理念として掲げていることは、
どんな環境で暮らす子どもたちにおいても、栄養を整えることによってその子が持っている力をのびのびと存分に発揮してほしい。
という想いです。
この想いを胸に、個人事業の屋号はnobiiruko栄養(のびるこ栄養)としました。
これまで歯科管理栄養士の立場で学んできたことを、フィールドを広げて伝えていきたいと考えています。
現職のクリニックは一旦退職し、業務委託という形で契約していただく予定です。
まとめ
今回は給食委託会社から歯科への転職、そして今後フリーランス活動を目指している転職経験をお伝えさせていただきました。
読者の皆さんが転職を考えた時に、何歳からでも可能性は広がっていると感じることと、新しく管理栄養士の就職先として広まりつつある歯科の管理栄養士についても何かの情報となり得ましたら幸いです。
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