
こんにちは!
Dietitian Job運営会社、東洋システムサイエンスの管理栄養士 増田です。
本日は、6月22日に開催いたしました「Online Salon ~保育園栄養士~」についてご報告します。
当日は、保育園運営会社にて栄養士として約15年ご活躍され、本社における新人育成や研修支援などもご担当されている藤川先生を講師としてお招きし、2名の栄養士の方にご参加いただきました。
保育園栄養士として求められるスキルやコミュニケーション方法についてご講義いただきましたので一部をご紹介いたします。
▼目次

1.自己紹介・アイスブレイク
最初に、参加者の皆様からお一人ずつ自己紹介をしていただきました。
今回もアイスブレイクとして「GOOD&NEW」を取り入れ、24時間以内に起きた嬉しかったこと・新しい発見などを一言付け加えていただきました。
「前日の土曜日が、久しぶりの土曜日休みで嬉しかった!!」という出来事には、一人職場ならではの切実な喜びが伝わってきました。
(貴重な休みにご参加いただき、本当にありがとうございます!)

2.保育園栄養士に求められるスキルとコミュニケーション方法
〈保育園栄養士の業務と携わる人〉
保育園では栄養士の必置義務がないため、複数人配置されづらい職種でもあります。
配属されても栄養士が自分ひとりだけしかおらず、相談できる先輩がいないという方も多いのではないでしょうか。今回、ご参加いただいた2名の方もやはり職場に先輩と呼べる方はいらっしゃらないとのことでした。
園長、保育士、看護師、保護者、自治体の担当者など、職場で関わる様々な職種の方々にとってはそんな事情も関係なく、「栄養のプロ」として見ていますので、そういった環境のなかでもスキルを身に着けていく必要があります。
〈保育園栄養士に求められるスキル〉
保育園栄養士に求められるスキルについて藤川先生からいくつかご紹介いただきました。
栄養面の知識や調理技術の習得、そのほか子どもの身体と精神の発達に関する知識ももちろん大切なことですが、「発信力」という点では、先生ご自身の会社でも力を入れて取り組んでいらっしゃるとのことでした。「少子化の状況はなかなか変わらないため、新規園児を獲得するためにも、保育園の魅力を発信する力も大切」というお話しは印象に残りました。
〈スキルの習得方法〉
先生がこれまでの経験を通して得てきたスキルの習得方法についても教えていただきました。
先生ご自身も職場の先輩や会社からすべてを学んできたわけではなく、自らで探し、様々なことを学んでこられたそうです。困ったときに役立ったものをいくつかご紹介いただき、特に自治体が発信しているガイドラインに関してはエビデンスもしっかりしているので参考資料としておススメとのことでした。
子どもたち(園児)を直接見ることも大切で、「給食を作ってくれた人がどんな人なのかを子どもたちに知ってもらうことも食育の一つ」という言葉も印象的でした。
過去に、先生が委託先の新規園をご担当された際、子どもたちも慣れていない子が多く、給食提供には苦労をされたとのことでした。そのころは、子どもたちが食べているところをどんどん見に行き、よく食べているものを見つけては献立作成にも反映させていったそうです。このときは、しょうゆ味と海苔が好きだと分かり、「海苔和え」をよく取り入れていたとのことで、嫌われがちな野菜なども「海苔和え」にすると良く食べたというエピソードも教えていただきました。
また、子どもたちに会いに行った際、「給食の先生が頑張って作ったよ!残さず食べてね!」と“苦労して作ったアピールをする”のも一つの手だそうです(笑)
〈誤嚥窒息事故のニュースを受けて〉
また、昨今の誤嚥窒息事故に関するニュースについてもお話ししていただきました。
事故の中の一つの事例では、園児の体調不良による咀嚼低下が原因だったものもあるとのことで、先生の会社では、体調不良の園児がいた場合には給食の食材を刻んで提供するように変更されたとのことでした。さらに、今後そういった窒息事故を防ぐためにも、園児の咀嚼力を向上できるような食育も実践していけたらいいのではという考えも示していただきました。
私自身も4歳の子どもをもつ親として、咀嚼機能の発達については他人事でないと実感しました。
〈コミュニケーション方法~エンパシーと共感~〉
最初にもお話ししたように、園長や保育士さんをはじめとした多職種の方々との日頃からのコミュニケーションは、栄養士として業務を行う上でもとても大切となります。
コミュニ―ションの基本原則として、傾聴・受容・共感というのは皆さんもご存知かと思いますが、先生が特に大切にされていることは「エンパシー」の力を鍛えることです。
エンパシーとは相手の立場に立って物事を考え、その人の感情や思考を想像する、能動的な心の働きのことを指します。
例えば、食育活動におけるクッキングを例に上げてみると、保育士さんは見た目が映えるような料理を希望されることもあるそうなのですが、栄養士としては実際にその料理を作ることが難しい場合もあります。立場が違えば、目線が異なることは多々ありますよね。
最初から「できない」と否定はせずに、一旦その希望を受け取り、できる部分で折り合いをつけることで信頼関係も構築されていきます。先生からは、受け答えの方法や伝え方についてアドバイスしていただきました。
3.個別質問・交流
最後は「フリートーク」として、交流のお時間とさせていただきました。
先生へのご質問のほか、お悩みの共有、解決策の提案など様々な情報共有ができましたので少しご紹介いたします。
✰今年の6月1日から施行された「職場における熱中症対策の強化について」、どのような対策を取っていますか?
というご質問については、もし厨房の温度が高くなりやすい環境であれば、保冷剤を入れられるベストの着用や、ネッククーラー・スポットクーラーといった冷却グッズを使用するのもおススメです。あとは、外気を入れると温度が高くなってしまうので、換気扇をすぐに回すのではなく、火を入れる調理工程が発生するときのみ回すなどして、外気を入れない工夫もできるとのことでした。
✰おススメの魚と調理方法について
先生はよくサワラ、サバ、メルルーサ、ホキなどのお魚を使用されるとのことで、塩麴焼きや西京焼きのようなメニューは子どもたちにも人気だそうです。
しっかり解凍したのちに天板に並べ、ハケのようなもので魚の表面に油を塗ると、固くなりすぎず、ふっくらと焼けるというアドバイスもいただきました。しっかり解凍すれば、高温でも短時間で焼けるので身が固くならずに済むそうです。そのほか、参加者様からは「魚のピザ焼き」が人気というご意見もいただきました!
食材の高騰については皆さんも特に悩んでいらっしゃるご様子で、おススメの業者さんをご紹介いただいたり、価格を抑える献立の工夫を共有いただいたりと、とても有意義なお時間となりました。
4.参加者感想
◎普段相談できないことをお話できてとても貴重な交流会でした。ありがとうございます。
今回ご参加いただいた皆様、本当にありがとうございました!
次回交流会は「~防災食~」がテーマとなっております。
ご参加をお待ちしております♪
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