こんにちは、執筆スタッフの髙橋美枝です。
先日、2年生の娘の食育の授業を拝見しました。同じ栄養士でも、めったに会うことがない学校の栄養士さんのお話は為になり、私自身も参考になりました。
また、子供が興味をひく実習(実際に野菜を切ってみる)を交えたお話は、飽きずにみんな聞いていたので、学校の栄養士さんってすごいなーとあらためて思いました。
授業では、どんな野菜が嫌いなのか一人ずつ話していくのですがピーマンよりもなすが意外に多かったことや、中には白菜の加工品であるキムチという渋い答えも・・・。
余談ですが、うちの子供の小学校では入学したての1年生の献立にビビンバのメニューがありました。私的には衝撃的でしたが、感想を聞くと、みんな美味しく食べているとのこと!
いつか栄養士さんに会ったらどんな味付けの工夫をされているのか、ぜひ伺ってみたいと思います。
今日は、食育の授業を拝見したこともあり、関西国際大学の「嫌いな食品の嗜好変化に関する研究」について興味ひかれたのでご紹介したいと思います。
小さい頃、食べられなくても嗜好は少しずつ変化していく
栄養士をされている皆様は、好き嫌いはないでしょうか?
私は幸いにも好き嫌いがなく育ちましたが、2年生の娘が幼児の時は、野菜はトマト、にんじん、きゅうり、かぼちゃがメインの野菜で、その他の野菜は気が向いたら食べる、保育園の給食でみんなが食べたら食べるという感じで、あまり好んで食べませんでした。
この研究によりますと、苦手な食べ物を食べられるようになった時期は、小学校高学年から中学校、高校にかけ増加し大学生になっても嗜好が変化し苦手なものを食べることができる方が増えるというデータが得られています。
具体的には、
- 久しぶりに食べたら食べることができた
- 味の感じ方が以前と異なっていた
- たまたま食べたら美味しかった
という方や、
ダイエットや病気予防などで、以前嫌いだった食べ物に栄養があり体に良いと知って食べるようになったという方も!
成長するにつれ、体にとって大事な食品であるということが理解でき、食べる努力をすることも嗜好変化の大きなポイントとなるようです。
しかしながら、この時期は新たに嫌いな食品が出てしまう時期でもあるということも述べられています。
これは環境の変化などで、新しい食品を口にする機会も多くなることによると考えられます。この時期は、ある程度、成長してからの嫌いなものなのでその後の克服は努力しないと難しいのではないかなと思います。
嫌いを減らすためには?
では、嫌いなものを減らすためにはどうしたら良いでしょうか?
栄養、食事のプロとしては、子供が嫌いな食品を小さくする、味付けの工夫をするという方法は当たり前のことで、あらためて文章化する必要はないと思われますが、この方法が嫌いなものを減らすための一般的な方法として、みなさん実践されています。
また、少し大きくなってきたら
ということも嫌いな食べ物を減らすポイントだと述べています。
調理に関しては、母親が苦手とするものを家庭で提供することが少ない、もしくは提供しないことにより苦手意識が強まってしまうということも・・・。
これらについても栄養士の皆様であれば納得されることだと思います。
母親や子供、または同居する家族が嫌いなものをあえて出すというのは、なかなか勇気があることですが、嫌いなものを克服するために何度かトライすることも大切ではないかと私は思います。
また、嫌いなものを小さく刻むということに関しては、最初は刻んでも、ゆくゆくはその食品そのものに近い形で食べられるように、慣れてきたら一歩ステップアップする努力も必要だと私は感じます。
皆様はどう思われますか?
ところで、研究の結果によると、好き嫌いが子供のうちにあったとしても、少しずつ嗜好が変化していく可能性が大きいとのことなので、うちの子、こんなに嫌いなものがあって良いのかな?と悩まれている方がいらっしゃいましたら、ぜひ子供の嗜好は少しずつ変わっていくことをお話してみて下さい。
やはり、子供の好き嫌いは、長い目で見てあげることが大切なようです。
食欲の秋です!
栄養士の皆様も嫌いな食べ物がありましたら、ぜひその知識を生かし、ご自身が食べられるように美味しく変身させてみて下さい。
ただし、食べ過ぎにはご注意下さい・・・。
参考:関西国際大学研究紀要