
~春~
楽しみにしていたゴールデンウイークも終了してしまいましたが、前回ご紹介した通り寒さが大の苦手な私にとっては待ちに待った季節です。
今年は桜の満開が早くて入学式には間に合わなかったのが残念。
毎日、様々な花でお花見が出来るこの時期。
別れもありますが新年度を迎えて新しい出会いもあり、新緑も芽吹きとってもワクワクする大好きな季節です。
しかし、この寒さが和ぎ温かくなりだす時期、すぎ花粉から始まり様々な草木の『花粉症』に悩まされる方も多いのではないでしょうか?
ということで今回は『花粉症と糀』についてお話しいたします。
甘酒のブームが続いていて、スーパーには多くの種類が並ぶようになりました。
最近ではふつうの甘酒だけではなく、抹茶味、紅茶味など、様々な味の甘酒まで販売されており、需要の多さが伺えます。
甘酒には様々な効果がありますが、免疫力を上げて花粉症対策につながる効果もあるんです。
毎日飲んでいらっしゃる方もふえる「甘酒」ですが、実は二種類ありあります。
どちらも甘酒と呼ばれていますが、原料とその作り方に違いがあります。
酒粕甘酒
酒粕(お酒の搾りかす)を約5倍の水と混ぜて火にかけて煮溶かし、好みの甘さになるように砂糖を加えて、塩を一つまみまたは生姜を少々、入れてひと煮立ちしたら完成。
お酒の搾りかすが原料なので加熱しても多少のアルコールが残り、お酒が全くダメな方や妊婦さん、子供は飲まないほうがいいかもしれません。
糀甘酒
糀(米麹)とお粥(人肌位に冷ます)を同量入れ、表面にラップをして65℃に保温。様子を見ながら6~8時間保温し続けてできあがり。
原料は糀とお粥だけから作られた発酵食品なのでもちろんどなたでも飲めます。
この2種類の甘酒ですが、花粉症に効果のあるのは『糀の甘酒』です。
『糀の甘酒』はその成分が点滴と似ていることから現在は「飲む点滴」と言われるほどバランスのとれた発酵食品。
栄養素を見ると人間の体を作るために重要な『たんぱくしつ』の構成要素である『アミノ酸』や、『ブドウ糖』、腸内細菌のえさとなる『オリゴ糖』や『食物繊維』、『ビタミンB群』をバランスよく含んでいます。
体全体の免疫細胞の60%は腸内にあると言われています。
その腸内細菌の善玉菌のえさとなるオリゴ糖や食物繊維を豊富に含んだ糀で作った甘酒を摂取するということは『免疫力アップ』につながります。
そして、『免疫力アップ』すると花粉症などのアレルギーに有効なだけでなく、風邪を引きにくくなったり、治りやすかったり、肌荒れを予防する効果にもつながります。
嬉しい効果いっぱいの『糀』で作った『甘酒』
(二つの甘酒を分けるために私達『日本糀協会』ではこちらを『甘糀』と呼んでいます。)
体にいいからといって毎日沢山の量を飲んでいいかというとそうではありません。
なんでも適量がいい、というように、『甘糀』にも摂取量の目安があります。
まずは飲む量、一日200mlを目安にしましょう。
吸収がよいのであまりたくさん飲んでしっかりご飯も食べると太る素になります。
そして大事なのが『温度』 50~60℃くらい
酒粕から作った甘酒は冬の寒い時に食材をたっぷりいれた粕汁にしたり、初詣の時に神社で頂いたり、温かくして飲むのが一般的ですが、『甘糀』の効果を最大限に活かそうと思ったら温度は50~60℃くらいまでにしておくのがベスト。
『甘糀』には沢山の栄養素が含まれていることを先ほどお伝えしましたが、栄養素と匹敵する大事なものが『甘糀』には含まれています。
それが『酵素』この酵素の働きが『甘糀』の最大の特徴と言っても過言ではないかもしれません。
この『酵素』は50~60℃くらいが活発に働く温度帯です。
これ以上になると死滅してしまいます。
なので飲むのは常温か少し温めて飲む、くらいがいいですね。
市販の甘酒は製造工程で殺菌しているため発酵は止まっているので、飲むときの温度帯は気にしなくても効果は同じです。
是非、自分で作ってみましょう!
新鮮かつ酵素も生きていて、市販のものよりは効果的にも良いです。
ヨーグルトメーカーや保温ポット、炊飯器で手軽に作れます。
そして作ったものは冷蔵庫で保存できます。
『甘糀』はそのまま飲むだけでなく、砂糖の代わりとして我が家では使っています。
煮物やケーキ、ドレッシング、ヨーグルトに入れる、などなど、そのままだったり加熱したり調理法は様々でいろいろな形で甘糀を取り入れていています。
この冬、インフルエンザが大流行しましたが、予防接種なしでも罹患することなく元気で過ごせました。
すぎ花粉症の時期を過ぎましたが、ゴールデンウィークも終わり、そろそろお疲れが出るころ?
『甘糀』を常備しておいて、ちょっと疲れた時に飲むとストレスや疲労回復にもつながります。
上手に取り入れて元気に過ごしましょうね!
以前のコラムは、こちら
糀コラム ~その2~
糀コラム ~その1~
参考:日本糀協会 基礎講座テキスト