糀について ~その2~

こんにちは!執筆担当スタッフ 管理栄養士の橋本です。

3月も末になりとっても春らしくなってきました。

あちらこちらで桜が開花していますね。

寒い冬は私はとても苦手で、毎年冷え対策万全で過ごしています。

今年は特に日本各地で大雪のニュースが沢山流れましたね。

私は苦手ですが、この寒い冬は発酵食品の代表である「味噌」を仕込むには絶好の季節です。

「寒仕込み」

といって冬に味噌を仕込むのがしられていますが、その理由は味噌はゆっくりと時間をかけて発酵させたほうが味に深みが出て美味しく仕上がります。

これを暑い時期に行ってしまうと気温が高いため、最初の発酵が急激なものになってしまいます。

寒い冬から徐々に発行して夏の暑い時期に発酵がピークを迎え、そしてまた緩やかになっていく、この発酵の波が独特の甘み旨みを引き出します。

市場にあるほどんどの味噌は加温発酵させているため、手作り味噌が10ヶ月くらいの熟成が必要なのに比べてたった3ヶ月くらいでできてしまいます。

プロが作った味噌でも手作り味噌が美味しい理由はそこにあるのかもしれません。

皆さんの中にもお味噌を仕込んだ方、いらっしゃるでしょうか?

私もこの冬は毎月味噌作り教室を開催し、沢山の方と味噌作りを楽しみました。秋からまた寒くなる冬の時期の出来上がりが楽しみです。

そんなわけで今回は味噌について。

私は旅行に行くとその土地のスーパーに行き、味噌コーナーを見るのが大好きです。

今でこそ全国各地の味噌がどこにいても売られるようになりましたが、15年、20年前まではその土地で食べられている味噌しか置かれてなく、現地の食生活を垣間見ることができるとても面白い素材です。

味噌は大きく分けて使われる原料によって大きく4種類に分けれれます。

米味噌

これは米麹(糀)、大豆、塩を原料として作られます。さらに色や味によっても6種類ほどの分類があります。

白みそもこちらに含まれます。

豆味噌

こちらは豆麹(大豆にコウジ菌を繁殖させたもの)、塩、を原料に作られます。

でんぷんが入らないのでグルテンフリーを好む方には最適な味噌です。

中京地方を中心に作られており、岐阜出身の私はこの味噌で育ち、この「赤味噌」が味噌だと思い込んでいました。なので毎日実家で飲んでいたのは「赤だし」

関西出身の主人と結婚して朝食に毎日このお味噌汁を出していたらクレームが来ました(笑)

関西では「米味噌」のなかでも特に「白みそ」の産地で、私からするととっても甘いお味噌が主流となっています。

お正月のお雑煮もこの白みそで作られる文化があり、東海地方出身の私にはとても衝撃でした。

麦みそ

中国、四国、九州を中心に生産されており、麦麹(麦にコウジ菌を繁殖させたもの)、大豆、塩を原料に作られます。

調合味噌

これは「米味噌」「豆味噌」「麦みそ」の味噌を2種類、または3種類を混合したもの。

または米糀、麦麹、豆麹を混合したものを使用した味噌です。

前回、米にコウジ菌を繁殖させたもの、米麹を「糀」と書くというお話をしましたが、米の他にもコウジ菌を麦、豆などの穀物に繁殖させ豆麹、麦麹、としていろいろな食品加工に使われています。

皆さんの毎日のお味噌は何味噌で作られていますか?

以前のコラムは、こちら
糀コラム ~その1~