糀コラム ~その9~

こんにちは!執筆スタッフの橋本です。寒い冬が終わり、いよいよ春がやってきます!

春は新年度になり生活の変化がある方も多く、気候も温かくなりなんだかワクワクしますね。

気候が良くなり、動きやすくなる、生活に変化があるとなにか新しいことを始めたくなるのもこの時期。

食生活も見直してみるいい時期ですね!

食品添加物、無農薬、殺菌方法、遺伝子組み換え、バランス、などなど今巷では食に関する様々な問題が出てきています。こういった食品情報やそれらが引き起こす健康被害などの情報を目にするとご自身が毎日食べている食事を変えてみよう! と思っていらっしゃる方も多いのではないでしょうか?

でも何から変えたらいいのか分からない。。。

という声も多々聞きます。そこで私がお伝えしているのはまず、毎日使う調味料から変えてみましょう!

日本のどの家庭にもある調味料、実はそのほとんどに糀が使われています。

毎日使っているのに意外に何から、どうやって作られているか知られていない糀を使った調味料をご紹介していこうと思います。

先月、私の教室のレッスンで甘酒を使ったスイーツレッスンをしました。

甘酒(甘糀)を使ってスイーツ4種類のご紹介。

ランチ用にサンドイッチも作って紅茶の先生の講座を聞きながら味わっていただく大好評の講座でした。

甘酒については以前、こちらのブログでも書かせていただき、飲む点滴として栄養が取れ、美肌効果や整腸作用も期待できます。甘みのある調味料として砂糖の代わりに是非日常でも使ってくださいね、とお伝えしました。砂糖は最近、あまり使うことが良くないとされているのでみりんだけにしています。という声がありました。みりんも麹を使った発酵調味料ですが、これ、意外に知られていないみたいです。ということで今回はみりんについて

みりんは戦国時代、日本に外国から伝来したという説や日本発祥説があり、江戸時代の中期になるとお酒が苦手な人や女性でも楽しめる甘いお酒として国内でも製造されるようになりました。そう、昔はお酒、として飲まれていたのです。現在のようなタイプの本みりんになったのは戦後でその後、20年ほどで急速に一般家庭に調味料として普及し始めました。

さて、麹が使われている、ということでその作り方。みりんは蒸したもち米に米麹を混ぜ、焼酎、または醸造アルコールを加えて60日間ほど室温近辺で熟成したものを圧搾、ろ過して作ります。この熟成の間にコウジ菌に由来するアミラーゼの作用により、もち米のでんぷんが糖化されて甘くなります。お酒と違うのが原料のお米がうるち米ではなくてもち米であるということ。すでに熟成開始時から約14%のアルコール分があるので、酵母菌によるアルコール発酵(や雑菌の繁殖)が抑えられた結果、糖の消費が減り、日本酒よりも甘くなります。

みりんと類似調味料が下記になります。スーパーでもよく見かけますね。


アルコール分や塩分の違いが明らかです。

みりんと同様に家庭によく並ぶみりん風調味料。これは酒税のかからない1%未満のアルコールにみりんの風味に似せてうま味調味料や水飴等の糖分、その他を加えたもの。アルコールとして扱われないため酒税もかからず本みりんよりも安価です。アルコール分や塩分がないので酸化、腐敗しやすくなるので開栓後は冷暗所に保存し、なるべく早く使い切りましょう。

アルコールが入っているものは食材の臭みを取り除いたり、煮崩れを防いだり、食材に旨味を浸透させるなど酒と同じ効果を持ちます。みりんの特性を知って調理に生かしていきましょう。

調味料を変えてみる根本はそれがどんな原材料で使われているか。保存性を高めたり、安価にするためにいろいろなものが入っているものが多いですが、シンプルが一番! この春、商品の表示を見る習慣を付けてみましょう!

以前のコラムは、こちら
糀コラム ~その7~
糀コラム ~その6~
糀コラム ~その5~
糀コラム ~その4~
糀コラム ~その3~
糀コラム ~その2~
糀コラム ~その1~

参照:日本糀協会、糀エヴァンジェリスト講座テキスト