未経験という壁

こんにちは。外部執筆スタッフの福永美幸です。

転職活動はとても体力がいることだと思いますが、転職経験がある皆様が大変だと感じたことは何でしょうか。
私は栄養指導をしたいのに、栄養指導の経験がなかったことです。

今回はそんな私の経験を基に、未経験分野への転職についてお話させていただきます。

■転職を考えたきっかけ

短大卒業時に栄養士の資格を取得し、学校給食や社員食堂などで調理や発注業務、栄養価計算といった現場での経験をしていく中で、「ステップアップがしたい」「キャリアアップがしたい」と感じ、働きながら勉強を続け管理栄養士の資格を取得しました。

しかし、当時いた会社では管理栄養士になったからといって業務内容が変わるわけではなく現場での仕事ばかりでした。

管理栄養士として、自分が持っている知識を多くの人に届け、健康や食生活に悩んでいる人たちの手助けをしたい、そういった人たちの声を聞いて相談にのってアドバイスをしてあげたいと強く思うようになり転職先を探し始めました。

■未経験というハードル

栄養指導の求人は数あるものの、その多くに必須条件として”指導経験者”という壁が大きく立ちはだかっていました。
現場上がりで栄養指導経験のない人は自分のようにたくさんいるはず、
それに実際に栄養指導をしている人達も未経験時代が必ずあったはず、と思い、どういったステップを踏んだら指導を行えるのかなど色々、とにかく調べました。

大手の企業では、在籍している先輩管理栄養士がいるので、未経験でも社内研修を受講しOJT期間を経て一指導員になれるという流れをとっているところもいくつかありました。
ですが、入社前に専門職としての基礎テストがあるなど、やはり未経験というハードルはすごく高いように感じました。

短大卒業後5年間現場勤務だった私は、正直にいうと在学中に学んだ基礎栄養学や臨床栄養学などの知識はほぼ薄れており、学び直しの機会が必要でした。

■やりたい事の追求

毎日、隙間時間さえあれば登録していた複数の求人サイトを確認する日々でした。
「指導をしたい」という気持ちが強かったため、そこは妥協せずに未経験でも栄養指導業務ができるという条件に絞って検索をかけていました。

なかなかヒットする求人がなかったのですが、2~3週間程経った頃に条件にあった会社の求人を見つけ、直ぐに応募しました。通勤距離や給与面は希望通りではなかったのですが、一番こだわった未経験okという表記を見ただけで応募しようという気持ちになりました。

書類選考、一次面接を経て内定をいただいた時は本当に嬉しく高揚感がとても大きかったことは今でも覚えています。
内定をいただいた会社は「経験者が絶対」というよりも、人柄を重視していたようでその点で評価をいただけたことも自信に繋がりました。

こうして、お客様の食習慣を聞いてダイエット指導を行う会社に就職ができたものの最初は本当に大変でした。
会社の指導マニュアルを覚えるのはもちろんですが、情報を発信するためにもとにかく自発的に知識をインプットすること。
食材の栄養価、効能、カラダの不調の原因は普段の食生活の何が引き金となっているのか、食べているものと、今のカラダのコンディションとを繋げる食事については学生時代並みに勉強したと思います。

指導の場が学びの場でもあり、経験を重ねるうちに多くのアウトプットもできるようになり、自信にも繋がっていきました。

転職活動を通じて感じたことは、資格だけでは何の意味もないこと、経験こそ全てであり、
日常生活の中でも日々アップデートされていく栄養情報についてはキャッチアップしていくことが必要だと思いました。

読者の皆様の中にも、未経験だけれども挑戦したい職業があるのではないでしょうか。

一歩踏み出して経験を積めば、見える世界も変わってきます。
この記事を通して、どなたかのきっかけ作りのお役に立てたら嬉しく思います。