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薬膳に親しもう 第3回 食性

2019.07.14

こんにちは、外部執筆スタッフ管理栄養士の首藤です。

 

前回のコラム(薬膳に親しもう 第2回 五味の作用)では薬膳の観点で5つの「味」について、働き・身体への作用をお伝えしました。

 

中国伝統医学(以下中医学)では、生薬や食材の性質を「性」「味」「帰経」「効能」で表します。

 

例)「苦瓜」 性…寒、味…苦、帰経…心・脾・胃 効能…解暑、解毒、明目

(参考:現代の食卓に生かす「食物性味表」 日本中医食養学会)

今回は食材の「性」についてお伝えします。

 

食物の性能は「食性」または「食気」と言われます。

食性は「温」「熱」「寒」「涼」の四種類あります。これを「四気」といい、食物が身体にどう作用するかを示しています。

 

食物はこの食性に沿って、大まかに「温熱性食物」「寒涼性食物」「平性食物」に分けられます。

 

「温熱性食物」

「温熱性食物」は字のごとく、食べると身体が温まります。

温まることによって、内臓の働きが活発になるため、栄養が吸収しやすくなります。

また代謝や血液の循環も活発にします。同じ温める性質でも熱性のもののほうが温性より強い働きを持つと捉えます。

 

「寒涼性食物」

「寒涼性食物」は食べることで身体を冷まします。

冷やすと言うとネガティブなイメージがあるかもしれませんが、暑い時に身体にこもった熱、そして炎症など身体に良くない熱を冷ますなど寒涼性の作用が必要となる時もあります。

中医学では血熱と言って体内にこもった熱が血液にまで浸入してしまうことで鼻血などの出血症状、にきび、ほてり、便秘など様々な症状が出るという概念があります。その血熱を緩和する涼血という働きもします。また身体に溜まった老廃物を外に出す作用もあります。同じ冷ます性質でも寒性のほうが涼性より効力が強いとされています。

 

「平性食物」

「平性食物」は温熱性にも寒涼性にも属さないものを指します。

食べ物のおおよそ7割は平性といわれています。

全てがそうとは言い切れませんが、温熱性食物は寒い土地・寒い季節に摂れるもの、寒涼性食物は暑い土地・暑い季節に摂れるものが多い傾向にあります。

また必ずしも根で育つものが温熱性とも限りません。例えばれんこんは寒性、大根やごぼうは涼性です。(厳密にはごぼうは涼性に近い微涼性と言われています)

 

すべての食物は必ずどれかの性質を持ち、複数の性質を持つということはありません。

ただし調理法によって食性が緩和する例はあります。

 

れんこんの寒性、だいこんの涼性は生の状態が示す食性で、加熱することでいずれも平性になると言われています。

 

ここで食品群別で食性を比較してみたいと思います。※表でお見せできれば分かりやすいのですが、掲載の都合上文章にてご了承ください。

 


〈穀類〉

温熱性…もち米、赤米、インディカ米

寒涼性…小麦、大麦、はと麦、そば、ひえ ※うるち米は平性です。

 


〈野菜〉

温熱性…生姜、玉ねぎ、にんにく、葱、わさび、蕪、紫蘇、南瓜など

寒涼性…茄子、大根、れんこん、セロリ、胡瓜、苦瓜、冬瓜、トマト、レタスなど

 


〈果物〉

温熱性…桃、栗、あんず、さくらんぼ、ざくろ、ココナッツ、きんかん、ライチなど

寒涼性…柿、バナナ、スイカ、メロン、梨、苺など

 


〈肉類〉

温熱性…羊肉、鶏肉、牛すじ(牛肉自体は平性)

寒涼性…合鴨肉、牛タン、馬肉

 


〈魚介・海藻類〉

温熱性…海老、いわし、あじ、鮭、穴子、鮎、太刀魚など

寒涼性…蟹、昆布、海苔、はまぐり、はも、あさり、しじみなど

 


〈調味料〉

温熱性…黒砂糖、酢、酒、菜種油など

寒熱性…白砂糖、塩、しょうゆ、ごま油、バター、オイスターソース等

 


こうやって見ていくと、南国で育つココナッツが温熱性、海老と蟹で同じ甲殻類なのに性質は異なるなど意外な発見もあるのではないでしょうか。

※食性は文献によって異なる場合があります。

 

中医学の考え方で「熱者寒之 寒者熱之(熱のある人は冷やし、冷えている人は温める」という理論があります。

この考え方が基本ではありますが、暑い時季は温熱性の物は食べない、冷え症だから寒涼性のものは食べられないというわけではありません。

組み合わせることによって料理そのものの食性を調節すれば良いのです。

 

例えばこれからの暑い季節、胡瓜や冬瓜など身体の熱を冷ましてくれる寒涼性の食材が美味しくなります。

また喉ごしが良いそうめんやうどんなどの原料となる小麦も寒涼性です。

 

冷えやすい体質の方、また冷房で身体が冷えている時は温熱性の生姜、葱、紫蘇などの食材を一緒に摂ることで冷ます力を穏やかにすることができます。このような温熱性の薬味をうまく使うと、同じ食卓を囲む家族内で体質が異なる場合でも調節が利きやすいのではないでしょうか。

 

食性を活かした食材選びで気候、体調にあった食養生を心がけましょう。

 

前回のコラムはこちら

 

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